どこかの だれか

ちきゅうのどこかの だれかさんの あんなこと こんなこと

深夜特急   沢木耕太郎

2015-02-04 | ほん




1980年代に出版され、当時「バックパッカーのバイブル」とさえ言われていた本、
いまさらですが読んで、感動している。

1970年代の地球の旅は、情報や人の行き来が少ない分、
今より刺激的でおもしろかったのかもしれない。

旅の後10年くらいして「第1便」「第2便」が文章化され、
その6年後に「第3便」が出て、
それから23年後の今読んでいるのに、生々しくその場の空気を感じる。

2011年に出された第4便とよべそうな「旅する力」も、読むぞ。


親の死なせかた     米山公啓      ・・・・・医者が父母の最期を看取って考えたこと・・・・・

2014-11-01 | ほん



「親の幸福な最期はどうすれば迎えられるのか、
あるいは、親だけでなく人はどう死んでいけばいいのか。
医学はある時は妨げになり、
ある時は助けになる。」
                           ・・・・・本文より





私自身の場合、
この手術なり、投薬なり、点滴なりをすることで、
再び起き上がって
食べたいものを食べ、行きたいところへ行けるように、絶対になる!
のじゃないんなら、
何もしてほしくない。


胃瘻を検討している方に、読むことをお勧めする。


ぼくらの近代建築デラックス!   万城目学 門井慶喜

2014-05-30 | ほん

「とっぴんぱらりの風太郎」を読んで、先にこの本が出ていた事を知った。
さすが、万城目さん、建築の知識なくて、よくこんなに面白い本作るなあ。
門井慶喜さんが、その分、ものすごく詳しい。
バランスが絶妙で、ほんとに楽しい一冊。
そして、ぜひ、本物を見に行きたいと思った。



しかし、万城目さんが、そんなに京都嫌いだったとは・・・。


「ペコロスの母に会いに行く」のペコロスに会いに行く

2013-12-22 | ほん

「ペコロスの母に会いに行く」という映画が、11月から小さなシアターでやっていた。
認知症のお母さんとハゲた息子の話で、興味を持った。


原作の漫画を、図書館で見つけて読んだ。
笑って、うなって、感動した。


著者ペコロスさんの講演会が京都であることを、新聞で知った。
よし!ペコロスに会いに行くぞ!


行ってよかったよ。
いろいろ知ったら、不安になることもあるけど、でも、視野や考え方が広がる。
今から、自分の最終章について意思表示することが大事だと思い、ノートを買った。
ドット柄のカワイイのーと。





「金閣炎上」水上勉 と 「金閣寺」三島由紀夫

2013-07-28 | ほん

図書館で、表紙が美しかったので借りてみた、「金閣寺の燃やし方」酒井順子。

昭和25年に実際あった事件と、
それを下敷きに書かれた三島由紀夫の「金閣寺」と水上勉の「金閣炎上」を
比較した評論。
「金閣寺」も「金閣炎上」も読んだことないのに、夢中で読んだ。


そして、「金閣寺」「金閣炎上」2冊連続で読んだ。
すごい!
全然違う!
金閣寺行く修学旅行生は、必ず読んでから来てほしい!
絶対、感じ方が変わる、金閣寺の。


・・・と言うわたし、京都に生まれ育って、未だ金閣寺行ったことがない。
行こう!観光客少ない時期に。
酷暑の今日この頃も、京都は観光客いっぱいだけど。


金閣寺のお隣の大学に通い、
金閣寺の拝観者相手のお好み焼き屋でバイトするアーニーも、
ぜひ、読んで行ってほしい。
犯人と同年齢の今。


老いるもよし     徳永進

2013-05-12 | ほん



お医者さんである著者が、臨床の場で出会った患者さんや家族の話。
老・病・死の話なんだけど、めっちゃ、おもしろい!
バスの中で読んでいて、降りるの忘れてしまったほど、おもしろい!
女子高生モウトを、夢中にさせるくらい、おもしろい!


わたしも、老いて病に倒れたらかわいく死んでいくぜ!と言うと、
家族全員から「絶対無理!」と言われた。




     ↓これも良かったけど「老いるもよし」には負けるな。


等伯   安部龍太郎

2013-04-06 | ほん



もお、ほんとに、ほんとに、感動!
先日、「文化財デジタル複製品展覧会 応挙からひもとく日本の美」で、見た長谷川等伯の「松林図」。
その時、等伯やその絵について、軽く解説を聞き、おもしろいなと思った。
そしてこの小説。
こんなに深く、時代、政治、美術界、そして一人一人の思いが交錯して作られていく流れに、圧倒された。
本物の松林図、いつか必ず見たい。
京都のお寺もたくさん出てくるので、そちらも訪れたい。


でも、あんまり読むのに没頭して、また、肩がコリコリ・・・。


闇の子供たち   梁石日

2013-02-08 | ほん






ちょっと、重すぎて、怖すぎて、紹介するのも躊躇する内容だが、あえて紹介する。


「幼児売春」「臓器売買」


2002年に出版、2008年には映画が公開されている。
フィクションだが、相応の事実がなければ、ここまで書けないだろう。
1年前、うかれて観光していたタイに、こんな裏面があるなんて。
無知は罪深い。
政府、警察、マフィア、貧困、いろいろ絡み合っていてどうしようもない。
でも、買う人がいなければ、売る人もいなくなる。


仲蔵狂乱   松井今朝子

2013-01-26 | ほん

松井今朝子、大好きです。
図書館にある松井作品は、読み尽くした。
書庫にあるのまで、出してきてもらって読んだ。
ああ、次の作品が出るまで、待ちきれない!
と思っていたら、文庫本の棚で、未読の作品を見つけた。



最高!!!
歌舞伎好きには、耐えられない、狂乱しそう!
歌舞伎好きでない方も、御一読あれ。


ヘンな日本美術史   山口 晃

2012-12-19 | ほん





以前、山口晃氏の講演を聞いたことがある。
ユーモアいっぱいのお話で、とてもおもしろく、大笑いした。

この本も、ゲラゲラ笑うような本かと思っていたら、なかなかまじめだった。
語り口は、おもしろおかしいのだが、内容は、学術的というのだろうか。
かなりお勉強になった。
絵画についての知識を学んでから、絵を描くと、絵が変わるだろうか。
芸大とか行って、勉強したくなった。


上海、かたつむりの家     六六

2012-11-20 | ほん



「上海へ行きたい!」という本を書いたのは、2007年。
北京オリンピックや上海万博へ向かって、日々変化していた上海の街。
でも、まだまだ昔ながらの生活感が、味わえた上海は、おもしろかった。







この、「上海かたつむりの家」は、2007年12月に出版、2009年にドラマ化され、北京TVで大ヒットした後、上海TVで放送開始直後に突然打ち切りになったという。
「内容があまりにも事実だから。」
と中国の人たちは言う。
これが、あまりにも事実なら、大変だ。



「『コナン』は作り話やしおもしろいけど、あれがあまりにも事実で、毎週毎週小学生の目の前で殺人事件起きてたらやばいやろ・・・みたいなねぇ。」
と、アーニーが言うとおり。


とにかく一読の価値あり。


「空白」 井上雄彦

2012-10-23 | ほん




「空白」
私のブログのことじゃなく。
あの、「バガボンド」の作者井上雄彦が、「バガボンド」を描かなかった、描けなかった2010年~2012年の、空白の1年半のインタビュー集。
漫画家だけど、芸術家だなあ。
2008年~2010年開催された「井上雄彦 最後の漫画展」見に行きたかった。
2011年東本願寺で公開された、屏風「親鸞」も見たかった。
「バガボンド」の中で、武蔵が木彫しているシーンを見たり、「空白」の中で井上雄彦が水墨画を描く写真を見ると、わたしも無心で手作業がしたくなり、やりかけの地紋を彫ってみたりしている。



仏像教室で、春夏は、粘土で仏頭作った。
楽しかった。


「銀の匙」「三匹のおっさん」「マルセル」

2012-07-12 | ほん

最近、読んだ本。






「銀の匙   荒川弘」
アーニーが買ってきた。漫画大賞受賞だけある。よい話だ。







「三匹のおっさん  有川浩」
図書館に予約しておいて、やーっと順番回ってきた。人気作なだけある。おもしろい。
「三匹のおっさんふたたび」は、まだ当分回ってきそうにない。







「マルセル  樹のぶ子」
これも図書館に予約して、すっかり忘れていたんだけど。
わーーー、もう、はまりこんでしまいましたーーー!
ロートレックは、大好きな画家だし。
1968年に、実際あった盗難事件だし。
馴染み深い京都の町、あちこち出てくるし。





絵描いてばかりで、肩こりで、気分転換に読み始めたはずが、のめりこんで読んでたら、肩こり倍増・・・。
でも、どれも、おすすめ。