おじさん日記 ~Okinawa Self-Diving Log~

セルフダイビングのブログ。ログや写真や器材が中心ですが、その他ダイビングに関係ないことも好き勝手書いています。

酸素用アルミタンクの黒染め

2016-11-23 20:07:20 | 器材


自分のDECO用アルミタンク。2.7L。海外の規格でAL19というサイズ。空気を充填しているポニーボトルと違って、こっちは減圧目的で酸素を充填するDECOタンクです。↓の時に海外から購入しました。
http://blog.goo.ne.jp/diving-snowman/e/b8f94be99e1e6bc79a61e48f0e656995

日本では、酸素を充填するタンクには黒く塗装しなさいと法律で決められている。このタンクはKHK刻印がされていない輸入品なので、そもそも日本国内で充填してはいけないことになっているけれど、まあそれは置いておいて、中に入っているガスの名前は分かるようにしておきたい。従うことができるルールには従っておく。

とはいえ、できたら塗料を使って塗装したくない。鉄と比べて腐食しにくいアルミニウムだけれど、傷がついて塗料と金属の間に隙間ができると、入り込んだ海水が洗っても流れ落ちず長時間海水と接触することになりうる。もちろん塗装の剥がれも出てくる。

そこで思いついたのが黒染め。黒染めはその名の通り鉄やステンレスを薬品に浸し、その表面に黒い酸化被膜を作ること。塗装ではなく金属自体に色がつくので間に水が入り込むこともないし、剥がれることもない。他の色は無理だけれど、黒くすることはできるのです。


ただ、アルミニウムは酸化しても黒くはならないので、黒染めは基本的にはできないはず。黒のアルマイトも着色によるものだし。でも探したらアルミニウムを黒染めする液体が売っていた。バーチウッドというアメリカの会社の、アルミニウムブラックという薬品。よく分からないけれど、ダメだったら塗装すればいいやということで試すことにした。パッケージを見ると、亜セレン酸とフルオロほう酸という、両方とも自分の知識にない酸が含まれているみたい。


まずはサンドペーパーで目荒し。

脱脂はとても大切なので、アルカリ性の洗浄剤を使って入念に洗う。


洗浄が終わったら、マスキングをして薬品をかける。100円ショップに売っていた霧吹きを使います。

一度だと薄くしか色が付かないので、何度も繰り返す。で、良い具合の色になったところで水洗いして反応を止める。液体が残っていると反応が進んでしまうので、入念に水洗い。薬品が手につくのを防ぐために両手にゴム手袋をしているため、作業中の写真はありません。


真っ黒になりました。黒染め直後は艶のある黒。


サンソという文字はマスキングテープで薬品がかからないようにしていた部分で、もともとのアルミの銀色。酸素タンクの黒色化とガス名表示が完了しました。本当は酸素だけでなく空気もガス名を分かるように表示しなければいけません。新品で売られているタンクは「クウキ」って白く書かれていますよね。


・・・しかし、使っていくうちにだんだんと色が落ちてしまい、薄くなってしまった。一応、何色かと聞かれれば黒だと分かるくらいなので良いかな。


粉が吹いたような感じになって、カサカサの表面になる。うーん、アルミニウムの黒染めが一般的でない理由が分かった気がする。専用品でもこんな仕上がりになってしまう。というわけで、綺麗な仕上がりを求めるのであればこの黒染めの液体は推奨しません。


マスキングした「サンソ」も分かりにくくなったので、ステッカーを貼りました。塗装もステッカーも隙間からの海水の侵入があるのであまり好きではないけれど、仕方がない。

水中に酸素を持ち込む時はこのタンクを持っていっております。


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