おじさん日記 ~Okinawa Self-Diving Log~

セルフダイビングのブログ。ログや写真や器材が中心ですが、その他ダイビングに関係ないことも好き勝手書いています。

まさかのトランプ

2016-11-09 19:39:19 | その他
アメリカでの大統領選挙でドナルド・トランプ氏が選ばれましたね。

自分の予想としては、トランプ氏は共和党の代表になることはあっても、さすがに大統領選で選ばれることはないと思っていた。予想外の展開。

沖縄県民として気になるところは、日米同盟がどうなるかということ。現状では、賛否はあるにせよアメリカが日本を含めて東アジアの領土問題に大きく介入していることが、中国への大きな牽制になっている。

中国は「アメリカは関係ねーだろ!当事者同士の問題だ!」と言うし、まあ確かにアメリカは部外者だよねと僕も思う。でも中国はアジアの外の国からの抑止力がないと強硬な手段で他国の領土領海を実効支配しようとする困った大国なので、アメリカが同盟国という立場で関わっていることにより中国の強引な海洋進出を防いでアジアの均衡を保つための大きな一役を担っているという現実もある。

中国が強引な海洋進出をすると被害を受けるのは沖縄。特に八重山地方にとっては深刻な問題となる。

基地のない沖縄。スローガンとしては素晴らしい。これが本当に実現するかもしれない。

もし仮にトランプ新大統領が在日米軍を撤退させると発言したら、果たして県内メディアや基地反対運動をしている方々は、諸手を挙げて喜ぶのだろうか。

今までは米軍撤退は現実的ではなかったのでとりあえず騒いでおけば良かったのかもしれないけれど、本当にその可能性が出てきた時も同じ主張を続けるのだろうか。

県内メディアは「米軍出てけ」の論調のみで基地反対運動ばかり取り上げるのではなくて、本当に米軍が撤退or縮小することになった場合のリスクも含めて、落ち着いて報道する必要があると思う。防衛の面も経済の面も。さすがに現時点での報道は偏りすぎ。結論ありきで論点ゼロ。つまらないことこの上ない。

トランプ氏も実際に大統領になったら今までの過激な発言を全て実行することはできないと思うし、米軍基地に関しても日本側の経費負担をさらに求める程度で実際に撤退させることはさすがにないと思うけれど、撤退の可能性もゼロではなくなった。

経済の面では、翁長知事の主張では米軍基地があるよりもその土地を他の用途で利用したほうが経済効率は高いとのこと。確かに普天間や北谷といった西海岸の地域についてはそうだろうと思う。観光客もたくさん来るし。

けれど、辺野古や自分が住んでいるうるま市も含めて、東海岸地域の経済状況はかなり厳しい。実際に経済面で基地に依存している人や飲食店も多い。仮に米軍が撤退したとして、西海岸と違って東海岸ではその跡地に地域がより活性化するような施設を作れるとは思えない。西海岸のように観光に頼ることも難しい。現段階でも厳しい経済状況の東海岸地域。基地がなくなることによる需要の低下や補助金の減少は、東海岸の地域では深刻な問題だと思っている。

辺野古がある名護市は面積が広くて、西海岸地域も東海岸地域もある珍しい市。同じ名護市でも多くの人が住んでいて賑わっている西海岸と、人口も少なく産業にも乏しい東海岸(辺野古もコチラ)は状況が全く違う。辺野古に住んでいる人たちが全体の意見として「基地反対」という立場であればそれは尊重するけれど、実際は違って、少なくとも辺野古漁協は基地容認の立場だった。もちろん、経済的な補償があっての上でだけれど。そこに住んでいない人間が多くを占める名護市長選挙や沖縄県知事選挙の結果が「地元の民意」として示されるのには、少し違和感がある。

辺野古に限らず、全国でダムや原発や飛行機の滑走路など、公共事業のために土地の多くを使用することになる際には、反対派住民による運動が行われることがある。成田空港に至っては未だに反対運動が続いている。どの反対運動も、普通はそこの「住民」が反対運動をしている。それに対して、辺野古の基地反対運動の参加者のほとんどが辺野古の外から来た人で、実際の辺野古住民はごく少数。その意味で、辺野古での過激な運動は誰による誰のための運動なのかよく分からないことになっている。

話がそれた。今回はトランプ氏と日米同盟の話題だった。

米軍がもし撤退することになったら、一番の問題はもちろん防衛面。沖縄が国境の県だというのは避けられない事実。そしてお隣の国はよりによって中国。中国は大きく強くそして自分勝手な国ですからね。珊瑚の島だった南沙諸島を埋め立てて軍事基地を作ってしまう国ですから。

米軍と中国といえば、1990年代にフィリピンから米軍が撤退した直後に南沙諸島の一部のミスチーフ礁を中国が乗っ取ってしまって、今も中国が実行支配しているという歴史もあります。そういったこともあってフィリピンには再度アメリカ軍が駐留することになりました。

そんな中国にとって、米軍は日本(というより国境にある沖縄)への海洋進出の大きな抑止力になっていると自分は思っています。米軍が撤退すれば、尖閣諸島を含めた沖縄の離島や海へ中国が進出してくるリスクが高くなる。

県内メディアや大声で基地反対運動をしている方々は、そういったリスクを許容しているのか。それとも代替案があるのか。それともリスクを考えすらしていないのか。自衛隊の配備を強化すれば米軍ほどではないとはいえ抑止力になると思うけれど、そういった類の人たちは自衛隊配備すらも反対する人が多いからなあ(自分の偏見かもしれませんが)。

米軍であれ自衛隊であれ、何らかの事故が起こって地域住民に被害が及ぶリスクはある。だからといって軍事力がないと隣国(沖縄の場合は一番面倒な中国)が強硬手段をとって実効支配してくるリスクが高くなる。

リスクが伴わない決断などない。「米軍がいると危ない」といった一方のみの偏った報道ではなくて、それぞれにどんなリスクがあって、それが現実になる可能性をどのくらいだと見積もって、どのリスクが許容できるor許容できないのか、許容できないリスクはどのようにして小さくするか。リスクを受け入れる代わりのベネフィット(大抵は経済面の補償になりますが)は妥当なのか。などなど、様々な方面からの検証が必要になる。もういい加減、県内メディアも「米軍NO」しか言わない結論ありきの現状から変わってほしい。

日本政府や米軍に文句をいって様々な(主に経済面の)要求をするのも構わないけれど、要求どおりに実際に米軍が撤退して、気づいたら中国によって沖縄の自然や平和が侵されていたなんてことになってほしくないなと思っています。中国の行動は、大浦湾どころではない大規模なものですからね。隣国が中国じゃなければもっと安心だったのですが。

基地建設を反対する人も容認する人も、沖縄の平和と発展と自然環境の維持を願っているという根底は同じ。沖縄の平和や自然を維持するための方法や脅威と思っているのものの優先順位が違うだけ。民間レベルでも感情論ではなく冷静な議論をした方が沖縄のためになると思っている。そして県内メディアの「基地に反対することが正義」と言わんばかりの姿勢はそういった建設的な議論を妨げている

トランプ氏が大統領になって米軍撤退の可能性もゼロではなくなったこの機会に、県内メディアも少しはまともになってほしいなー。「米軍が何かの事故→米軍危険、出て行け」や「米軍→戦争→平和と逆行」といった論調だけなのはもう勘弁。

長くなってしまった。ダイビングブログに政治的記事はそぐわないですね。このブログは自分のストレスのはけ口のようなところがあるのでついつい書いてしまいました。こんな話題は日常会話では話せないので、ここくらいしか本音を吐ける場所がない。

こんな政治の話題なんかではなくて、ダイビングの記事をもっと書いていきたいですね。最近は他のことに時間を使っていて投稿の頻度が少なくなっていました。酸素関連のこととか、オーバーホールのこととか、書こうと思ってまだ書いていないブログのネタはたくさんあるので、少しずつ書いていきたいと思っています。

2 コメント

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Trump (snowman)
2016-11-09 22:20:04
ほんとビックリだよねー。

日米同盟はともかく、イスラム教徒入国禁止とかメキシコ国境への壁建設とかは実行したらえらいことになるので、さすがにやらないと信じております。

でもあのオジサン何やってもおかしくない雰囲気を感じるからな。。少なからず今後いろいろと動きそうだね。なるべく穏便にやっていただきたいと願っております。
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いや、 (かとー)
2016-11-09 21:30:21
あたいもビックリ!!w氏と朝からこの話題ばっか!まさかのトランプ!
昨日まで予測は違ったのにね、、
過激発言がすべてアメリカンジョークでありますように。。
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