祈りを、うたにこめて

祈りうた(日向ぼっこ   夜間頻尿2)

夜間頻尿(やかん ひんにょう)

 

孫帰り

隙間の目立つ老いの家

  孫たちが帰って半月。楽しかったね、という夫婦の会話も繰り返しが始まった。あの子はあそこに座って漫画に没頭していた、あの子はあのテーブルで人形遊びをしていた、あの子は部屋を駆け回っていたなどなど、思い出話が二度三度回転する。
 気づけばまた夫婦二人の食卓である。充満していた若い熱気が冷めたので、戸の隙間が何となく大きくなっているような。

 

 

とつぜんの冬に急かされ

厚布団

 孫たちが来ている間も雨降りだった。が、まだ温(ぬく)い雨だった。この数日急に雨が冷たくなった。朝も昼も気温が低い。夜はもっと下がる。孫たちの熱気が冷めただけではないようだ。
 爺と婆は、毛布を出し、冬の掛布団を出し、脚も手も出さずにもぐりこむ夜である。

 

 

夜間尿

一晩二キロ

(しぼ)りとり

 寝る前に体重を計る。翌朝、また計る。たいがい一キロ減っている。聞けば妻も同じようだと言う。
 ところが今朝は、なんと二キロ近くの減である。トイレへ三回行った。もしかしたら四回だったか。そのたんびにたくさん出た。寝ぼけ頭でも、体中の水が搾り取られていくのが分かった。
 いよいよ孫たちの「温室効果」も薄れてきたらしい。

 

 

●ご訪問ありがとうございます。

 8月1日に「夜間頻尿」、9月26日に「孫の活2」で、夜間尿のことを書きました。年齢相応のことと思いますが、私には関心の高いテーマでもあります。
 昨日の記事で、ウクライナの兵士・ロシアの兵士について、

糞尿(ふんにょう)にまみれて眠る

(いくさ)びと

という句を書きました。
 わたしの重要な観点の一つに「排泄」があるため、兵士たちの苦しみをその観点から見たのです。当たり前のことを当たり前にできる、安心してできる、ということが「平和」の証しの一つであると思います。
 私の夜間尿も、「平和」のなかの一エピソードなのかもしれません。


 


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