伯母の葬儀に参列
不死身と思われたおばちゃんも、ついに85歳で逝ってしまった。
この伯母、合計3回、三途の川を渡りそこねている。
最初は、大スズメバチに後頭部を刺され、
視野がどんどん狭まり、ほぼ視界ゼロの状態で、
ギリギリ血清が間に合って復活!
2度目は交通事故。
3箇所の内臓破裂から奇跡の復活!!
それまで専門の医者がいなかった町立の病院で、
新しく赴任した医師の歓迎会が行われようとしていた
まさにその時、担ぎ込まれたのだ。
だから、病院の医師全員とスタッフが揃っていたのだ。
だから、病院始まって以来の大手術も可能だったんだそうだ。
この時もハチの時も、本人が自力で動いて救助を求めたらしい。
おとなしく助けを待ってなどいないのだ。
3度目は1年前、心肺停止から復活!!!
「おかあちゃん!息しろっ!」
子供たち(私のいとこ)の呼びかけに深呼吸で答えたのだ。
さすが、親類中でただひとり、
私を怒鳴りつけた命知らずのおばちゃんだけのことはある。
低学年の夏休み、ブドウの出荷に忙しいオジオバを尻目に
毎日毎日、朝からタラタラタラッタラしていた私を怒りのおばちゃんが一喝
「コラ! 少しは手伝う気にならんか! 」
なりません^^
夏休みなんだから。
でも、フテくされながらも手伝った、と思う。
バイタリティーが服着たみたいなおばちゃんは、
自家製の野菜を満載した軽ットラを飛ばし、よくウチに届けてくれた。
大事故、大手術の後、病院のベッドで、
「もう、クルマには乗らない … 」と、娘に宣言したが、
数日後には、軽ットラを乗り回すおばちゃんの姿が目撃されている^^
仲良しだったウチの母親が、初七日法要の最後の挨拶をした。
しんみりさせるかと思いきや、見事に笑いをとった。
挨拶の最中、近所のヘロヘロの酔っ払いオヤジが、チャチャを入れるので、
しかたなく途中から“笑い”へと、シフトチェンジしたらしい。
本人、そのつもりじゃなかったので恐縮していたが、
喪主がいちばん喜んでくれて、何度も母親の手を握り
「おばちゃん、良かった。ありがとう、ありがとう」
と、クシャクシャの顔で感謝していた。
が、母親はやっぱり不本意だったらしく
帰りのクルマの中で私を相手に、「あの酔っ払いのバカオヤジのせいで・・・」
と、悔しがっていた。
気にすんなって、いい挨拶だったよ。
今頃、おばちゃんは、おじちゃんと一緒に
千の風になって、空をぶっ飛ばしているだろう。
では次回、坊主のお経の“息つぎ”について考察しよう。