久保よ、至福の45分をありがとう。
「蹴球日本代表監督史」シリーズ、いよいよジーコ編に突入。
2004年 2月18日 埼玉スタジアム
ワールドカップ ドイツ大会 アジア1次予選
大事な大事な初戦 相手はオマーンだ。
※ 国歌斉唱は「伍代夏子さんです!」
先発は
GK セイゴー
DF 山田暢久
坪井
ツネ
アレックス
MF ヤット (小笠原)
稲本
中田ヒデ
シュンスケ
FW 高原 (鈴木)
ヤナギサワ (久保)
そして、解説は久保竜彦!
なぜ久保? しゃべらんぞ^^
待てよ、そーか、思い出した、最後に久保が決める試合だ!
この試合は久保竜彦のための試合だ。
すべては、ロスタイムの久保のゴールのためにある。
最高に美しいゴールで締めくくる久保の崇高なことといったら・・・
シュンスケがPKを外し(これが大きな伏線にもなる)
イナもヤットもヒデもミツオも決定機を外しまくる。
みんながみんなリキみ過ぎ、ゴールの枠をとらえていない。
ただひとり、後半から出場した久保だけが、
ヘディング以外の3本のシュートをすべて枠内に放つ。
シュート以外でも、あらゆるプレーがため息ものの美しさだ。
改めて思う。
とんでもない天才だったと。
素晴らしいボールプレーヤーだったと。
よ~し、この際だから言っちゃおう、
日本サッカー史上最高のフォワードだったと。
釜本さんは? 怒るよ^^
もひとりの傑物、高原とのツートップも抜群に面白い。
ほとんど組んではいないし、話もしたことないらしいが(久保談)
ちゃんとコンビネーションができている。
ふたりでシュンスケの決定機を作った場面など秀逸そのもの。
いやー ドイツで見たかったなぁ このツートップ。
そしてドラマは最後に待っている。
ゼロゼロのままロスタイムへ。
このまま引き分けか・・・
小笠原が苦しまぎれに前線へ出したパスを、
オマーンディフェンスがヘディングでクリアすると、
ショートバウンドしたボールがシュンスケの右足に当たり・・・
・・・奇跡のように、神様の思し召しのごとく
久保竜彦の前に転がる。。。
久保いわく
「ブチ込んでやろうと思った」
そう聞いて見直すと、ダイレクトでドカンと振りぬきそうな感じだ。
結果、それがキックフェイントのような効果を生む。
刹那、久保の頭にジーコの言葉がよぎる・・・
「よく見て キーパーを」
あのままダイレクトでドカンと打っていたら、
アルハブシのタイミングにドンピシャで合っていたかもしれない。
シュンスケのPKを完璧なタイミングではじいた同じコースで。
※当時22歳のアルハブシは、後にプレミアでレギュラーGKの座をつかむ。
「ジーコのおかげっすね」
ドカンとブチ込むのを思いとどまり、
久保はサイドキックでゴール右へ流し込む。
時が止まり・・・
↑ ヒデが久保の首にしがみつく寸前のショット 時計は92分だ。
あんなに嬉しそうに仲間に抱きつくヒデも珍しい。
ジョホールバルでも岡野んとこ行かなかったのに^^
これ以上ない幕切れ。
幸福な夜。
なんてカッコいいんだろう。
試合後、インタビューエリアに出てきた久保が言ったそうだ。
「オレ、いいっすよ」
最高のヒーローが、まさかのインタビュー拒否^^
久保はこの代表を「居心地がよかった」と語っている。
質問に対して、かなりの時間差で答える朴訥とした久保の人柄は、
穏やかで優しさに満ちている。
無冠の帝王 久保竜彦に幸多からんことを。
※ おかげ様の当人 ジーコとの12年ぶりの邂逅はLINE NEWSで。
ありがとうLINE NEWS 素敵な記事を。
あの試合の後これを読んで、ワタシ不覚にも涙が・・・
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