Being on the Road ~僕たちは旅の中で生きている~

日常の中にも旅があり、旅の中にも日常がある。僕たちは、いつも旅の途上。

上海の街角から 第3回 / 上海建国賓館

2021-03-08 22:12:34 | 旅行

2019年の記録

 

ホテルと大聖堂の間のビル建築が始まった、完成すれば、部屋から大聖堂を拝むことはできなくなる。

 

上海の常宿に戻り、徐家匯聖イグナチオ大聖堂を恐れ多くも見おろしていると心が安らぐ。しばらくの間、上海を拠点に日帰りか1泊の取引先訪問が続く。朝、ホテルを出発し、夜に飲んだくれて帰ってくるパターンだ。“飲んだくれて”と書いたが、冗談ではなく、中国では、飲むのも仕事の内なのだ。もちろん、下戸の有能なビジネスパーソンもいるし、経営者として成功している人もいるが、飲酒がビジネスツールの1つであることは間違いないので、僕が使えるツールとして、飲酒している。(呑兵衛の言い訳みたいだが・・・)

 

中国で仕事をしたことのない日本人は、中国酒というと紹興酒を連想する人が多いが、紹興酒は紹興市とその周辺の地方で飲まれている酒だ。中国の最もポピュラーな酒は、白酒という“キチガイ水”だ。最近は比較的アルコール度数の低い、といっても40度前後の白酒も増えてきたが、52度、53度が、最も美味しいと言われている。日本にも泡盛のようなアルコール度数が高い酒があるが、僕が白酒を“キチガイ水”と呼ぶ理由は、白酒には、水割りはもちろんロックもない、ストレートのみ。しかも、乾杯は、字面の通り一気に飲み干さなくてはならない。それでも、付き合い程度(ワイングラスに3杯ぐらい)に白酒が飲める身体に産んでくれた両親には感謝している。(ちなみに両親は、酒を飲まないし、母親は梅酒を飲んでも2日酔いする人だった。)

 

そんなに強い酒を毎晩飲む中国人は、滅法酒に強いのかと言うと、みんながみんな強い訳ではない。(飲んで強くなっていく傾向はある) 最近の若者は、日本と同様、酒を飲まない人も増えている。根本的に違うのは、飲み方で、日本のようにチビチビ、マイペースで飲むのは、マナーが悪い。酒は誰かと一緒に乾杯なり、グラスを合わせてグビッとやるだけ。それ以外、喉が渇いたらお茶を飲むのである。(日本では、お茶は“あがり”だが、中国では、そんなことはない。) 一緒に飲む人が酒好きで強いと、その人のペースで飲むことになり、アルコール摂取量は増えてしまう。

 

最後に絶対に知っていて欲しいことは、中国では、酔っても自分の言動に責任を持たなくてはならないことだ。日本では、酔った勢いで、大風呂敷を広げたり、異性を口説いたりしても、飲酒時の言動は、多めに見てもらえるが、中国では、真逆だ。酔ったことを言い訳にすると、とことん軽蔑されることになる。幸い僕は、とことん酔っぱらうと眠くなってしまうので、余計なことを言わずに済んでいる。(笑)

 

何だか、面白くもない中国飲酒講座になってしまった。

 

常宿の建国賓館は、交通の便も良いので、出張の後、同僚と1日のまとめの打合せをするのにも使える。

 

 

旅は続く