ある薬局のひとりごと

ある薬局のひとりごと

つれづれに考えたこと

2010-09-30 22:52:00 | 独り言

新聞に、あるドクターの意見が載っていました。


日本は保険診療が主体なせいか、患者は体のことを医者任せにしやすい。少し体調が悪ければ、病院にかかることができるし、受診すればどんな病気も治るかのように思い込んでいる。しかも、多くの患者が「死にたくない」と言って病院を受診する。人間は100%死ぬ存在であるにもかかわらず。近年、死を受け入れない、この傾向が強くなっていると。
長生きして、老衰で死ぬのが理想的と思われているふしがあるが、年をとって肢体不自由や食べられないなどの機能不全が出ても、病院で管につながれて生きることが幸せなことなのか?
西洋医学は死に方などは基本的に考慮しない。それどころか、死=敗北ととらえるきらいがある。病気と闘い、負けた結果死が来る。そうではなく、いつか死ぬのなら、死に方や死ぬ時期を常に考えて治療を受けたほうが、より良い生き方(QOL)ができるはずだ。QOLのためにQuality of Death(QOD=より良い死)を考えていこう

若いうちは重大な病気になることはまれだし、どうしても死から縁遠くなります。死ぬなんて考えられない!考えたくない。しかし、年をとって自分や周囲の人に不調が出てくると、少しずつ死が身近になって、どういう死に方をしたいか、頭をよぎるようになりました。

「死なな治らん」「ずっと死ぬまで薬を飲むんかな」。患者の皆さんも、自分のこの先を考えていらっしゃる。それに対する返事もQODをベースにすると、ちょっとずつ変わってきそうな気がします


飲まなかった薬

2010-09-29 08:00:00 | 独り言

 患者さまとお話をしていると

”この薬は1日3回飲まなくてはいけないんだけど、外出するとつい忘れてしまって飲めなかったり、友人と食事をとるとくすりを飲むのを見られると色々聞かれたりするのが嫌で飲まなかったりしてたくさん残ってしまって・・・。”

それだけではありません。

”この薬は処方してもらっているけど飲むと気分が悪くなるから飲んでいない。”

と言うお話を耳にすることもあります。

Dr.に色々と相談することが出来る方は、一時的に処方をストップしてもらって、残っている薬を処理していったり、薬を変更してもらったりといった形で対応をしていらっしゃるようです。

しかし中には、そんなことを話したらDr.が気分を悪くされるんじゃ・・・とか、叱られるのではないかと心配して、家には薬局に負けないくらいの薬のストックがある方も・・・。医療費の無駄遣いという声が聞こえてきそうです。

ある程度のサポートは薬局としてもさせて頂くのですが、患者さまから”Dr.には言わないで欲しい”といわれるとあまりしつこくすることもできません。多分、たくさんの飲めなかった薬が廃棄処分されていることでしょう。

 多くの方が薬を流しやトイレに流して捨てているようですが、たいていの排水処理施設では薬剤の化学物質を除去することは出来ないので薬とわからないように砕いて家庭ごみとして処分するのが良いようです。一番いいのは薬を捨てなくてもいいようにきちんと服用して頂くことなんでしょうけどね。


米ぬかの秘めた力

2010-09-28 23:49:25 | 独り言

お米に糖尿病を予防する効果がある!?

一般的には、お米には糖分が多く含まれており、摂取を控える必要があると考えられています。しかし、お米(米ぬか>玄米>白米)の中には「ガンマオリザノール」と呼ばれる脂質が含まれており、これは糖や脂肪の分解を促す「アディポネクチン」というたんぱく質の分泌を強めて、糖尿病を予防することがあることが分かってきたとのこと。

もともと日本人は遺伝的にこのアディポネクチンを合成する遺伝子を欠損している割合が高く、糖尿病になりやすい体質です。この不足を補うために、昔からお米を主食にしてきたのではないかとも考えられています。近年、食の欧米化に伴い、お米の消費量も減ってきています。これが糖尿病の増加にもつながっているのではないかという説もあります。
(もしかしたら、日本人は健康に生きるために本能的にお米を主食とし、和食という形をとっていたのかもしれませんね。)

もちろん、一般的に言われているようにお米に含まれる糖分は糖尿病の大敵となると思います。しかし、カロリーコントロールをする中で摂取する糖分をお米中心にすることはできると思います。
現在、さまざまな情報が公開されているために、私自身その情報の多さに翻弄されてしまいます。ただ、その中で、自分にもできそうだな、これはいいなと思えるようなことはどんどん実践してもいいかなと思います。
何かの情報を機に、自分の生活を見直してみるのもいいかもしれませんね


片頭痛予防薬

2010-09-27 00:00:00 | 健康・病気

私は以前より片頭痛に悩まされていて、片頭痛治療薬のトリプタン製剤が手放せません。市販の頭痛薬では治まらない痛みもこの薬は飲めばほとんど治まります。

しかし最近体調が悪く服用する頻度が増えたため、久しぶりに脳神経外科を受診することにしました。以前受診した時、これ以上ひどくなれば予防薬を服用してもよい、と言われていたからです。

最近の健康診断のデータ、一昨年受けた脳ドックのデータを持参し、診ていただいた結果、予防薬を処方してもらえることになりました。

その予防薬と言うのは塩酸ロメリジン(Ca拮抗薬)で脳血管に選択的な血管収縮抑制作用がある薬です

片頭痛の作用機序は①セロトニン説:ストレス緊張→セロトニンによる血管収縮→拡張→炎症

②三叉神経説:三叉神経への刺激→神経伝達物質→拡張→炎症であり、

塩酸ロメタジンは第一段階の血管収縮を抑制すると考えられます。

とりあえず2W飲んでみて効果があるようなら30日処方してもらえることになりました。

しかし、先生も薬局の薬剤師さんも、あまり効かないとのことでした。

待合室で近所の方に会いました。その方のご主人は発作の時点鼻液を使っているとのこと。頭を抱え込んで話しかけられないような状態でもあっという間に治まってくるのでびっくりすると言われました。これは別のトリプタン製剤の点鼻液で、残念ながら、私は合わなかった薬です。

しかしこのトリプタン製剤というものはあまりによく効くので、これを飲んだときだけは薬のありがたみをしみじみと感じます。

さて、予防薬はそろそろ2W近くになりますが、発作の回数が減って、なんとなく効いている気がします。これでよくなれば本当に嬉しいのですが。


気温差

2010-09-26 16:51:32 | 独り言

 やっと、秋らしい天候となりました。

が、9月22日は暑かった。

が、23日は、小雨が降って寒かった。気温差は、15度以上ありました。

私ごとですが、祝日・23日、標高900Mの高原にドライブに行きました。もちろん、寒さ対策のため長袖の服装です。ところが、高速のサービスエリアでは、半そでの方、厚手の長袖の方、様々の服装にビックリしました。外気温は9度、寒かったです。前日は30度を越していましたので、この気温差は体に応えました。

ふと思ったことですが、この連休に旅の計画された方は、この気温差がわかっていたでしょうか!!

連日の暑さで、まだ、真夏位の感覚でいらっしゃった方が多いように思いますが・・・。

サービスエリアのトイレでは、気の毒に、半そでの方は、

ブルブル振るっておられました。

本日、気温の低下ため、冬支度にとりかかる準備を始めました。年に2回の衣替え、あれ、どこに片付けたかな・・って、毎年悩みます。片付けべたな私は、不安な日々(1週間程度)が続きます。

暑いのも嫌ですが、寒いのも嫌ですね。雪が降る、嫌だ、嫌だ。風邪をひかない様に、これから来る冬を乗り切っていきます。が、まずは衣替えです。