銀座大幸歯科

銀座大幸歯科院長ブログ

思い出のラーメン

2007-01-30 17:21:50 | Weblog
大学進学が決まり、下宿するアパートが東池袋に決まった。

東池袋は御茶ノ水にある大学から丸の内線で20分くらいで便が良い。
今から17年前の池袋は、どことなく田舎の地方都市のようで、今のようにたくさんラーメン屋がなく、食べにいくところは限られていた。
東池袋大勝軒は、安くて、量が多くて、そして旨かった。
毎日、行列が出来ていて、いつも一時間以上待たされていた。
いつの間にか、大将の山岸さんや山岸さんの奥さんとも顔見知りになった。
「お前、毎日来てるけど、うちで働きたいのか?」
毎日食べに行ってれば当たり前か。
いつも一緒に並んでいた奴が、いつのまにか長靴をはいて内弟子になっていた。

当時付き合っていた彼女も連れて行った。
その当時の彼女の顔は思い出せないが、大勝軒の甘酸っぱいスープの味は忘れられない。

残念なことに、今年の2月いっぱいで閉店してしまう。

山岸さんには後を継ぐ子供がいない。
しかし、彼には弟子が80人以上いるのである。
彼はお客さんや弟子たちに愛されている。
幸せな引退である。

もう、あの味が食べれなくなる。

残念だ、涙が出てくるよ。







華麗なる一族

2007-01-18 16:57:33 | Weblog
山崎豊子の「華麗なる一族」を読んだ。

上巻、中巻、下巻とあり、なかなかの読み応えだ。
先週からテレビドラマも始まり、初回の視聴率はなかなかのようだ。
テレビは見ていないが、今の話題についていきたいので一応読んでみた。

本の内容はネタバレになるので書けないが、取材を徹底的にしていて、かなりリアリティーのある骨太な小説であることは確かだ。

官僚主体で進行する政治や、銀行の頭取や財閥のトップでも逆らうことの出来ない高級官僚たちの話などである。
マスコミまでも操作して、ライバルたちを失脚させていく。
恐らく、現在の霞ヶ関でも行われているであろう内容だ。

いま問題になっている政治家の不正会計問題や、官舎に愛人と同居している問題などは大した問題ではない。
もっと凄いことが霞ヶ関では起こっているはずだ。

生まれ変われたら、遊ばずにまじめに勉強するよ。

東大法学部に行って、財務官僚にでもなれればなぁ。

誰でもそう思うよ。

でも、遊んじゃうんだろうな。









初日

2007-01-05 19:42:31 | Weblog
今年も正月休みが終わり、築地市場も仕事始めだ。

築地が始まると、銀座の飲食店も活気付いてくる。
特に銀座の寿司屋は気合を入れて仕入れをするので、初日のネタは抜群にいい。
うまい鮨を喰うには、仕事始めの今日が一番だ。
もちろん値も張るので、食べるのにも気合が入るのだが。

話は変わるが、渋谷のバラバラ殺人事件は正月から考えさせられるテーマだ。
医者、歯医者の家庭は、親兄弟すべてドクターである家がけっこう多い。
三代続いてやっと認められる感じである。
しかし、医者以外の職業は認めない。なんて教育されたら子供が可愛そうだ。
僕の同級生にも、親の言うとおり大学に入り歯科医になったけれど、自分の思い描いた理想と現実の仕事にギャップがあり、その乖離が埋められなくてやめてしまった奴もいる。
子供の適正を見極めるのは難しいけれど、あんまりプレッシャーを与えると大変なことが起きるんだな。

私の家は芸術家の家庭で、子供のときから日展や何かの展覧会があれば必ず見にいかされたものだ。
勉強が出来ても大して褒められない。しかし、写生大会で金賞を取ったりすると、親父は大喜びだった。
あまり教育熱心な両親ではないが、勉強はそこそこ出来た。
浪人を許してくれなかったので、現役で受かりそうなところをいくつか受験した。
歯学部に行くことは父親に相談しなかった。 
父に話したときの落胆振りは今でも思い出す。 
「おまえ、経済や法学部じゃないのか。」「お金はどうするんだ。」そんなことを言われた。
育英会の奨学金もあるし、生活費はバイトでもすれば何とかなると思っていた。
つぶしが利かない選択であることは分かっていた。

今でも、その選択が正しかったのかどうなのか、答えが出ていない。
しかし、これだけは言える。
僕は、人が喜んでくれるのがとても嬉しい。患者さんを家族のように思っている。
こうして、いつもと同じように新年を迎え、当たり前のように仕事をすることがこの上なく幸せだ。

新年あけましておめでとうございます。



ブログも今日が書き初めです。

今年もよろしく、ごひいきに。