大丈夫だよ。

卵巣腫瘍の治療を終え、再発予防の為の情報を交換したいと思っています。病を皆で乗り越えましょう。

家族への説明

2006-06-20 21:53:32 | 05 手術・入院生活

 堰を切ったように更新しています。  ところで、よく患者に本当のことを言わないで、家族には説明するってありますね。これは今はもうないようなんです。 どんな時も本人に直球勝負、という感じで説明を受けました。 で、家族だけに説明ってまずいな、と思ったことを書きます。

 まず、聞き間違えるということ。  例えば、私が手術2日後に聞いて、暗くなった言葉があります。 義姉から、「よかったね、お腹にぽつぽつできてただけで。」 

 …取りきったと聞いていたのに、腹膜播腫か?と思った瞬間です。 これを聞くまで、「取りきった」という言葉を信じて、明るくなっていた私は一挙にどーんと暗くなり、食欲まで落ちました。 義姉はそんなことには気づかず、マッサージをしてくれて帰っていきました。

 その日の夜、夫が見舞いに来たときに「お腹にぽつぽつあったって?」と訊くと、「ああ。」と言う、「やばいじゃん。」というと、泣き出してしまった…。励まさなければならなくなる患者。手術直後にもう一人の義姉に「これからは楽しく生きようね。」と泣きながら声をかけられたのも、参ったけれども、夫が泣き出したのにも参った。

 極めつけは組織検査の結果が告げられる前日、(前回の更新の時ですね。)母が「お腹にぽつぽつできてたから、それは化学療法でやるって聞いたよ。」と軽く言ったこと。家族には感謝しているけれど、病気に関しては、本当に人ごとなんだなと思ってしまいました。だって、本人は化学療法をやりたくなくて、本当にごく初期であることを祈っているのに、化学療法だのぽつぽつだのって、ちょっと。

 おかげで医者から話を聞いていないのに、「腹膜播腫で化学療法をしなければならない。」というお先真っ暗な気持ちになってしまったのでした。

 その後、誤解が解けたのは、組織検査の結果が出たときに、主治医(手術医)と話す機会があった時です。どきどきしながら、「あのお腹にぽつぽつあったと聞いたんですが。」というと、「ああ、腸に変色してた部分はあったけど、あれ、違ったんだよね。」という返事。 どうも「取りきったんだけど、卵巣から漏れていた漿液が、細胞レベルでぽつぽつと拡がってはいけないから、化学療法でそれを撃つ。」というのが、本当のところだったようです。 これがきちんと聞き取れていたのは、夫一人。しかも彼はそんなこと口にしないので、真実を医者から聞くまで約10日間、気が気ではない日々を送ったのでした。 

 母はさらにひどい聞き間違いをしていて、「骨盤削ったなんて初耳だわ。」などと、組織検査の結果を聞いたときに、医者が全く言わなかったことを言い出して、驚きました。以降母の話は話半分に聞いておくことに。

 患者の心得としては、「病状は必ず医者に訊く。」ということ。決して家族に訊いてはいけない。誰にだって聞き間違いはあるし、それが身内の手術という非常時であれば、正確には伝わらない確率も高い。

 それ以降、病状に関しては最低限の話をすることにしました。例えば現在の白血球の数とか。また誤解が起きたらと思うと、ぞっとするし。

 病室でも女性はよく話す分怖いなあと思いました。隣の人が胃ガンで手術をしたのですが、見舞客の女性が本人がトイレに立った瞬間に、「病状説明とか私たちにはしてくれないよね。どうしよう親戚への連絡、例えばリンパに転移があったらとか。」なんて話し始めたんです。

 そんなこと、ごく身内の人にしか話さないと思うんだけどな…。

 とにかく、心配してくれているし、協力もしてくれる大事な家族。うまくやっていく上でも、医者から直接話を聞く。これが原則と思いました。

 


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