大丈夫だよ。

卵巣腫瘍の治療を終え、再発予防の為の情報を交換したいと思っています。病を皆で乗り越えましょう。

母来る

2006-05-16 22:53:08 | 02 告知されてから
 母が来た。何年ぶりよ!っていうぐらいの定時に近い時間で退社。(どんな会社だよ…)うちの仕事場の欠点、独身男性が多すぎる為に、皆遅くなるまでなぜか仕事場にいるのだ。5時過ぎたら、どこから持ってきたか、バットで素振りしたり、お菓子を食べたりと、真剣に仕事をしているわけではないように見える(あくまで見えるだけ。)のだが、残業代が基本的につかないということもあり、皆残れるだけ残っている。遅い人は9時、10時と仕事をし続ける。正確に言うと仕事場に居続ける。(家に帰っても、寂しいのだと思われる…)
 その中で定時の5時に帰ろうとすると結構勇気がいる。「早退ですか?」と話しかけられたり、「どうしたの?!」といった視線を送られる。定時に帰ることに決めている女性がいるのだが、仕事場の雰囲気としては、そういう人には重要なポストは回さない。必然的につい必死に仕事をせざるをえない環境にあるのだ。
 でも、その定時に帰る女性は、やることはしっかりやっている。定時までの時間に全ての仕事を片づけ、遅くまで残っている人が日中お茶を飲んでいる間に働いているだけだ。何だか理不尽だなあ、なんて思ってしまう。
 さて、定時に帰ると何と生活に余裕のあること。改めて感動してしまった。デパートで買い物をし、家電量販店で病院に持って行くウオークマン用充電器を買い、デパ地下で鮨を買い、母を乗せて帰る。帰ったら掃除洗濯をし、ご飯を食べ、ちょっと散歩に出かけてまだ余裕がある。
 今までの「仕事人生」は何だったんだ!と叫びだしたくなるほど、充実していた。
 「仕事人」だった頃の私はこんな感じ。19時、昼から溜まっていた仕事がやっと片づく。それから明日の準備に入り、21時に退社。22時近くに家に着き、犬の散歩をして、ごはん。もちろん作る気力はないので、冷凍系のものが多くなる。或いは外食か。ごはんを食べたら22:30、洗濯ものを何とかほして、風呂に入り、23時から、また次の日の準備…。
 ああ、これでは卵巣腫瘍になって当然だ、と今となっては思う。
 オーストラリアに2週間ほど滞在していたとき、ある教会の牧師にこう言われた。
 「8時間は睡眠、8時間は仕事、残り8時間は生きるために使うのです。」
 その通りだ!と思い、帰ってきてから仕事をセーブして、定時に帰るようにしていると、「働かなくなった」と陰口をたたかれる始末。
 だって、オーストラリアでは、皆10時になると30分ぐらい「おやつ」の時間を取るんだよ、勿論13時ぐらいにはごはんの時間を1時間取るんだよ、そして3時ぐらいになると、帰って行くんだよ。と心の中で叫んでいた私。
 オーストラリアのホームステイ先の人に「日本は戦争で負けたから…いつかはオーストラリアみたいに余裕のある生活が送れる日が来るわよ。」などと慰められ、本当にエコノミックアニマルなんだなあ、とつくづく思った日々。
 そういえば、オーストラリアでは日本人観光客が多いため、日本語を現地の人に教えるという仕事もできるなあ、こっちに住もうかなあと思ったことを思い出す。
 オーストラリアでは少子化なんて言葉なかった。私の行ったところが地方だったせいもあるのかもしれないが、皆子だくさん。つまり、精神的にも経済的にも余裕があるのだと思う。そして土日は教会に通う。
 日本も、もっと「生きること」を大切にする時間を多くとった方がいいと思う。そのためには、自分からまず「生きること」を大切にしていきたい。
 
 

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