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紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

大工の知恵+構造計算

2015年07月09日 | 家を建てる方に知って欲しい事。設計

今日は本当に久しぶりの晴れ間を見たような気がしますね〜。今週中は何とかうまく天気がもってくれれば基礎工事も随分進むのですがね。。

さて、先ほどまで僕のやってた仕事。

図面のチェックです。

右のベニヤ板にかかれた図面も、左の紙にかかれた図面も基本的には同じことを表そうとしている図面。

お家の柱の配置、梁のかかり方を図示した図面です。

ベニヤ板が大工さんが書いた「板図」と呼ばれるもの、紙に印刷されていいるのが設計で書いた「伏図」などと呼ばれるものです。

どこに柱は欲しい、ここの梁はこの位の大きさにしたい。こういう風に梁をかけたいなど、基本的な所はまず設計と大工棟梁が社内で打ち合わせして決めます。

そしてそこから大工棟梁は大工の知恵と経験でこの「板図」を書いてきます。

設計は構造計算をして

こんな地震時の力の流れ方などを検討をして、「伏図」を造ります。

そしてそれを照らしあわせて、色々と最終的に決めていくのです。

大体の傾向として、お家の中の力の集中してかかる梁2・3本は、大工さんの「経験と勘」よりも構造計算の方が大きな梁が必要とでてきます。しかし、その他の梁は大工さんの「経験と勘」の方が、断然大きな梁が必要になってきます。

全部「構造計算通り」でいいんじゃない?と思いますよね。普通。

しかし、大工さんの複雑な木組みを、全て数値に表し計算することは難しく、また樹種や木の習性狂い、そして木組みの現場での施工方法などからも、やっぱり大工さんの「知恵」に頼らなければいけない部分も大きいんですね。だから構造計算だけを信じるわけにもいかないのが、無垢材の手刻みの家づくりなんです。

とは言っても、全部「大工さん知恵」だけに頼り切るのも、良いものがあるのにもったいないですから、構造計算で大工さんの経験より大きな梁が必要になってくる所は、構造計算。他の部分は大工さんの経験。と言うように弊社はやっております。

こういうこと簡単にできそうで、やっぱり自社に設計も大工さんも居ない「つくり手」では難しいことなんで、結構自慢です(笑)

さて、チェックも終わったことだし、次回の見学会と夏のイベントの企画でも考えましょうかね。こちらもなかなか面白いんで、期待していてくださいね〜。

和歌山・大阪「心地よい木の家づくり」 大彦(株)

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