弁護士ふくふくの今日が出発点

難病がきっかけで始めましたが、今は、出会いを求めて書いてます。足跡歓迎です。但し、ハンドルネームでお願いします。

大腸摘出手術体験談(その① 大腸がなくなった)

2008-12-12 23:32:31 | 大腸摘出手術体験談

 潰瘍性大腸炎の治療は薬の投与等の内科的治療が一般的で、ただ、症状が重くて生命にかかわる場合や、内科的治療では良くならず生活への支障が大きい場合等に大腸全部を摘出する外科手術の方法がとられます。大体患者の1、2割程度が外科手術の適応になると言われています。

 「お腹を開いて大腸をとってしまう」……誰でもできれば避けたいと思うのが人情。私も、この病気と診断されてまだ2年足らず、当然ながら、外科手術は他人事、あるいはずっと先の話と思い込んでいました。

  ところが、その私が、この2008年11月16日、緊急手術で大腸を切ってしまいました。 手術の前後は、トラブル続き、苦痛の連続で、まるで誰かが私を、「これでもか、これでもか」といじめているようでした。

 大腸がなくなって、現在はストマの生活となり、大事な肉体の一部がなくなってしまったことに対する精神的なショックみたいなものもないといえばうそになります。しかし、潰瘍性大腸炎の原因である大腸がなくなって完治となり難病から解放された喜びのほうが大きいです。  

 本日現在、手術から約1ヶ月がたち、退院から3日目というところですが、これまで私を苦しめてきた、発熱や腹痛、下痢や血便、お尻の痛み、全身の関節痛等から完全に解放され、イレウスだけに注意しながら、結構なんでも食べ、食事を楽しんでいます。

 何といっても、潰瘍性大腸炎が完治し、もう再燃(再発)を心配しなくて良いこと、したがって、仕事やスポーツ、旅行等、いろんな面で普通の生活に戻っていけるというしっかりした展望が開けたことで、これまでの「もやもや」が晴れて、すっきりとした気持ちになっています。 

 発病から、2008年7月ころまでについては、別記事の「入院体験談」で書いており、まだ未完ですが、今回、それ以降、大腸摘出手術とその前後について、「大腸摘出手術体験談」を書くことにしました。 同病の方、あるいは、健康な方も、何らかの参考にしていただければと思います。


大腸がなくなりました

2008-12-12 07:09:59 | 日記
約2ヶ月ぶりに記事を書きます。昨日、約2ヶ月の入院を終え退院しました。 10月15日の最後の日記に、「1週間先に入院予定」と書きましたが、その翌々日、お尻の痛みが我慢できなくなって入院となりました。その後、約1週間、激痛が続きまさに「激痛の苦しみ」でした。また、40度前後の高熱が数日続きました(最高は40度7分)。肛門の痛みが強くて高熱に勝り、高熱による苦痛も感じないほどでした。肛門の周囲に膿瘍(うみが溜まっている)とのことで、切開してストローのような管を入れてうみを出し、また、悪化していた大腸の炎症、潰瘍を抑えるために、白血球除去(透析みたいなもの)とシクロスポリンという免疫抑制剤の点滴を受け、痛みが取れ、一旦は良くなりました。 しかし、シクロスポリンは強い薬で2週間以上は続けられないとのことで、ストップしたところ、すぐに元に戻り肛門の痛みが始まり、熱が出始め、そればかりか、大腸が張ってきて、便もでにくくなり、もはや内科的な治療方法がないとのことで、11月16日に、大腸(ほぼ全部)摘出の外科手術を受けました。  手術後は、手術の傷の痛みが我慢できないほど強く、また小腸が動かず液が溜まって腸閉塞(イレウス)となり、鼻から腸まで2メートルくらいビニールの管を入れる等、「これでもか、これでもか」というような苦痛が続きましたが、1週間過ぎると、自分でも驚くほど快復し始め、入院時からの40日間の絶食後、流動食からおかゆと食事も開始し、昨日の退院となりました。  まだ、手術の傷等の痛みに近い不快感や、人工肛門(ストマ)のケアの煩雑さ等はありますが、大腸摘出により、潰瘍性大腸炎は完治したことになって、心身ともに非常にらくになりました。  今は、痛みもなく、潰瘍性大腸炎再発の恐怖もなく、美味しいものも食べられ、家族とともに過ごせて、これまでの人生で一番幸せな毎日を送っています。