daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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モコ・ビーバー・オリーブ/わすれたいのに

2024-01-07 | 音楽つれづれ

前回のブログで、パリス・シスターズの 「I Love How You Love Me」 について書き、日本ではモコ・ビーバー・オリーブがカバーし、「わすれたいのに」としてヒットしたと書きましたが、その続きをもう少しだけお付き合い下さい。

60年代後半の深夜放送、パーソナリティは1人か2人だった気がしますが、それが女性ばかり3人で担当すると番組が華やかで、それがニッポン放送の「パンチ・パンチ・パンチ」。

担当するのはモコ・ビーバー・オリーブ。当時モコが30歳位、ビーバーとオリーブは20歳を少し回った位では無かったかな? 他愛もない話だったと思うけれど、男ばかりの兄弟で育った私には、お姉さま方のおしゃべりにちょっとトキメキ。

深夜放送の時間帯だけど眠い目をこすって聞いてました。

その彼女達と番組側がノリだけで吹き込んだ(?)はずの「わすれたいのに」がヒットし、その勢いでなんとアルバムも出したのです。ちなみに当時400円のシングルが今は5000円位するみたいですが…

人気便乗の企画物、と言ってしまえばそれまでですが、選曲にはフィル・スペクターなどに詳しい音楽評論家の朝妻一郎氏が関わったようで、ポップス・ファンは気になります。その頃彼女たちの歌は素人だったようで、当初は苦戦したけどだんだん上達して、みたいな事が朝妻さんの解説には書かれてありますが。

ヒットした「わすれたいのに」は、ボビー・ヴィントンのカバーもヒットしましたが、彼女達のカバーは悪くありません。と言うか積極的に好きです。それを支えるバックのチェンバロのイントロから入るアレンジも、ウィスパー・ボイスのコーラスもとても好きです。

ここでのソロパートはオリーブが歌いますが、他にモコがソロの「シークレット・ラヴ」、ビーバーがハスキーヴォイスでソロをとる「つのる想い」や、「ささやく天使」なども。 「つのる想い」のテディ・ベアーズ、「ささやく天使」のシェルビー・フリントのほか、フリートウッズやコニー・スティーブンスなどのややマニアックな人達を取り上げるセンスが好き。そして彼女達の力量を勘案したであろう(?)選曲には、ついニヤッとします。

昨年亡くなられた奥山侊伸氏をはじめ、作・訳詩陣の詞もカバー・ポップスの頃に比べ、無理なくメロディにはまっているし、アレンジャーの記載はありませんが、60年代前後の王道ポップスをベースに当時っぽいセンスを加えたと言う感じで、ゆったりといい雰囲気。制作陣が狙ったであろうアメリカのガール・ポップス路線、大正解と感じます。

左の写真はLPの復刻版でCDに入っていました。東芝さん良い仕事をしてくれました。こういうのはとっても嬉しいです。60年代後半のファッションが伝わります。左手からビーバー(川口まさみ) 、モコ(高橋基子)、オリーブ(シリア・ポール)がお送りしました。と。

 

番組の提供は「平凡パンチ」でしたが、60年代半ばに創刊されたこの週刊誌は、田舎の高校生にとってファッション、風俗、情報など「都会」の情報を運んでくれる媒体でした。そして、当時の高校生には眩しすぎるグラビアも…

当時若者文化をリードしていた「平凡パンチ」ですが、後発のプレイボーイに押され、また人気の高かった大橋歩さんの表紙も、漫画家に変更されたのがトドメとなり(個人的感想です)、「休刊」となったのは残念でした。とは蛇足でしたが。

以上、旧ブログの「わすれたいのに/モコ・ビーバー・オリーブ」を再構成しました。



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