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発達障がい・こころのやまい

専門外ながら相談を受けることがあり、その際に読んだ本や集めた情報を書き留めました(本棚9)。

双極性障害治療、10年間の変遷

2016-03-08 07:08:24 | 
 双極性障害の記事を続けます。

 昔は双極性障害は躁うつ病と呼ばれ、躁状態には入院、うつ状態には抗うつ薬という時代が長く続きました。
 近年はリチウムを中心とした気分安定薬をベースに、躁状態には非定型抗精神病薬、うつ状態にはあまり選択枝がないのですが、ラミクタールでしょうか。
 その変遷を調査した報告です;

■ 双極性障害治療、10年間の変遷は
ケアネット:2016/03/08
 過去10年間メンタルヘルスケアにおいて、双極性障害と診断された患者の処方パターンや変化を明らかにするため、デンマーク・コペンハーゲン精神医学センターのLars Vedel Kessing氏らは、集団ベースおよび全国データを用いて検討した。さらに、国際的ガイドラインからの勧告と調査結果との関係も検討した。Bipolar disorders誌オンライン版2016年2月18日号の報告。
 集団ベースで全国的な研究が実施された。デンマーク全人口より、2000~11年までの10年間に、メンタルヘルスケアで躁病・双極性障害と初めての受診で診断されたすべての患者のレジストリベース縦断データと、すべての処方データが含まれた。
 主な結果は以下のとおり。

・合計3,205例の患者が研究に含まれた。
・調査期間中、リチウムはあまり処方されておらず、抗てんかん薬と非定型抗精神病薬は、より多く処方されていた。
・リチウムは、第1選択薬から最終選択薬へ変化し、非定型抗精神病薬に置き換えられていた。
・抗てんかん薬は、第4選択薬から第2選択薬クラスとして処方されていた。また、抗うつ薬は、10年間高いレベルでほぼ横ばいであった(1年間の値:40~60%)。
・ラモトリギン(ラミクタール®)およびクエチアピン(セロクエル®)の処方が大幅に増加していた。
・併用療法は、リチウムと抗うつ薬の併用を除き、すべての組み合わせで増加していた。


 結果を踏まえ、著者らは「調査期間中、主な変化は薬物処方でみられた。リチウムの処方減少と抗うつ薬の変わらぬ大量の処方は、国際的ガイドラインの勧告に沿わない」としている。


 簡略化すると以下の通り;
・第一選択:非定型抗精神病薬(セロクエル®、ジプレキサ®)
・第二選択:抗てんかん薬(ラミクタール®、デパケン®/バレリン®、テグレトール®)
・第三選択:抗うつ薬(種々)
・第四選択:リチウム

 私が読んできた本の記述と少し異なりますね。

リチウムが効きやすいか効きにくいか、が遺伝子解析でわかる。

2016-02-22 06:10:35 | 
 双極性障害関連のニュース記事です。
 気分安定薬として定番のリチウム。
 効く人と効かない人が遺伝子解析でわかる時代になりました;

■ 双極性障害のリチウム治療効果に関連するSNPs 国際共同研究による全ゲノム関連解析
2016/2/10:日経メディカル
 リチウムは双極性障害の第一選択薬だが、治療に対する個々の患者の反応は異なる。症状がほぼ完全に消失する患者がいる一方で、全く反応が見られない患者もいる。米国立衛生研究所(NIH)のLiping Hou氏らは、双極性障害の患者を対象に全ゲノム関連解析(GWAS)を行い、リチウムに対する反応性にかかわる遺伝子座が21番染色体上に存在することを明らかにした。詳細は、Lancet誌電子版に2016年1月21日に報告された。
 著者らは、2008年創設で、今では世界の28カ国が参加しているInternational Consortium on Lithium Genetics(ConLiGen)にデータを提供している22施設で採取された2563人の患者に由来する標本を用いて、GWASを行い、リチウムに対する反応に関係する一塩基多型(SNPs)の同定を試みた。
 対象にしたのは、6カ月以上にわたってリチウムを使用する必要が有り、他の気分安定薬を併用せず、リチウムに対する反応を標準的な評価指標であるAldaスケールを用いて評価できた患者。表現型と遺伝子型のタイピングを行った時期により2つのグループに分け、1162人をGWAS1(年齢は47.8歳、男性が41%)、1401人(46.84歳、44%)をGWAS2に組み入れた。表現型はAldaスケールのスコアが7以上の患者を反応良好、6以下を反応不良と判定した。GWAS1とGWAS2についてそれぞれ別個に、末梢血のサンプルから遺伝子解析を行った。
 その結果、21番染色体上に存在する、4つの連鎖するSNPsを含む遺伝子座が、リチウムに対する高い反応性と関係していた。rs79663003は反応良好の塩基がT(不良はC)、rs78015114はT(C)、rs74795342はG(A)、rs75222709はT(G)だった。この領域に蛋白質はコードされておらず、長鎖非コードRNA(lncRNAs)であるALL57359.3とAL157359.4が存在していた。この遺伝子座はGWAS1とGWAS2の中でも欧州系の患者のリチウムの反応性の予測に有用と考えられた。
 なお、GWAS1とGWAS2の中のアジア系の患者集団を対象に分析したところ、8番染色体のrs7833426(反応良好の塩基はA、不良はG)のみがリチウムに対する反応性と有意な関係を示した。このSNPはグリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)受容体をコードするGFRA2遺伝子のイントロン中に存在していた。欧州系の集団では、このSNPのアレル頻度は5%未満と低かった。
 原題は「Genetic variants associated with response to lithium treatment in bipolar disorder: a genome-wide association study」、概要はLancet誌のWebサイトで閲覧できる。


統合失調症患者の攻撃性に有用な薬物療法

2016-01-19 06:28:00 | 
 病識のない統合失調症患者さんを病院へ連れて行くことは大変という話を耳にしたことがあります。
 この病気の「攻撃性」に有効な薬に着目した論文を紹介します。
 
 ベンゾジアゼピン系は依存性/習慣性が発生しやすく、かつ攻撃性を増すということですから、長期投与はできれば避けたい薬だと思いました。

■ 統合失調症患者の攻撃性に有用な薬物療法は
提供元:ケアネット、公開日:2016/01/18)より抜粋
□ 統合失調症患者の攻撃性に有用な薬物療法は
 フランス・Fondation FondaMentalのG. Fond氏らは、統合失調症患者の攻撃性に関する薬物治療の有用性を検討した。その結果、第2世代抗精神病薬(SGA)は第1世代抗精神病薬(FGA)に比べて攻撃性を有意に低下すること、また気分安定薬および抗うつ薬は攻撃性に大きな変化をもたらさずベンゾジアゼピン系薬ではむしろ攻撃性が高まることが示された。著者らは、「結果は、攻撃性を示す統合失調症患者におけるSGAの選択を支持するものであるが、より長期間で詳細な研究が必要である」と述べ、また「ベンゾジアゼピン系薬の有害事象(とくに依存および認知障害)の可能性や今回の結果を踏まえると、ベンゾジアゼピン系薬の長期処方は統合失調症患者や攻撃行動を有する患者には推奨されない」と結論している。Psychopharmacology誌オンライン版2015年12月3日号の掲載報告。

 主な結果は以下のとおり。

・被験者は、統合失調症患者255例、統合失調感情障害76例の計331例(平均年齢 32.5歳、男性75.5%)であった。
・SGA服用患者は非服用患者に比べ、BPAQスコアが低かった(p=0.01)。具体的には、これらの患者において肉体的、言語的攻撃性スコアが低かった。
・ベンゾジアゼピン系薬服用患者は非服用患者に比べ、BPAQスコアが高かった(p=0.04)。
・気分安定薬(バルプロ酸塩を含む)および抗うつ薬服用者と非服用者の間で、BPAQ スコアに有意差は認められなかった。
・これらの結果は、社会人口統計学的特性、精神病症状、病識、治療コンプライアンス、抗精神病薬の1日投与量、抗精神病薬の投与経路(経口薬 vs.持効型製剤)、現在のアルコール障害、日常的な大麻の摂取と独立して認められた。

<原著論文>
Fond G, et al. Psychopharmacology (Berl). 2015 Dec 3.

双極性障害I型とII型の違いをMRIで分析

2016-01-19 06:07:31 | 
 双極性障害は躁状態とうつ状態のサイクルを反復する病気です。
 双極障害はⅠ型のⅡ型に分けられ、入院が必要になる強い躁状態をきたす場合はⅠ型、日常生活に支障のない程度の躁状態にとどまる場合はⅡ型と診断されます。

 紹介する論文は、双極性障害のⅠ型とⅡ型をMRIによる脳のマクロ的構造を評価して鑑別する試みです。
 ポイントは、以下の通り;

・双極性Ⅰ型障害では前頭部、側頭部および内側後頭部で、皮質容積・皮質厚・皮質表面積の低下を認めた。
・双極Ⅱ型障害では前頭部のみで、皮質容積・皮質厚・皮質表面積の低下を認めた。


 変化の範囲が異なるようですね。

■ 双極性障害I型とII型、その違いを分析
提供元:ケアネット、公開日:2016/01/19
□ 双極性障害I型とII型、その違いを分析のイメージ
 スウェーデン・カロリンスカ研究所のChristoph Abe氏らは、双極性障害I型(BD I)およびII型(BD II)患者について、皮質容積・皮質厚・皮質表面積を同時に分析するコホート研究を行い、診断に関連した神経生物学的な違いを明らかにした。著者らは、「今回の結果から、BD IとBD IIの症状の違いを説明することができ、診断のバイオマーカーとなりうる可能性を示している」と結論している。ただし、本検討結果で示された違いについては、「疾患の進行性の変化によって、また発症前の状態によっても説明でき、社会・環境・遺伝的な未知の要因に影響された可能性もある」と研究の限界にも言及している。Journal of Psychiatry Neuroscience誌オンライン版2015年12月7日号の掲載報告。

 BDは、主に躁病、軽躁病、うつ病の発症によって特徴付けられる一般的な慢性精神障害で、認知機能障害あるいは脳構造の異常(健常者に比し前頭部の皮質容積が小さいなど)と関連している。I型とII型では症状や重症度が異なるが、これまでの研究はBD Iに焦点が当てられていた。研究グループは、BD I患者81例、BD II患者59例および健康な対照群85例を対象に、皮質容積、皮質厚、皮質表面積をMRIで測定し、重要な交絡因子に関して調整し解析を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・BD患者の前頭部、側頭部および内側後頭部で、皮質容積・皮質厚・皮質表面積の異常が認められた。
・内側後頭部の異常にはリチウムと抗てんかん薬の使用が影響を及ぼしていた。
・BD I患者およびBD II患者では共に一般的な皮質異常(健常者と比較し前頭部における皮質容積・皮質厚・皮質表面積が低下)が認められた。
・側頭部および内側後頭部の異常はBD I患者でのみ認められ、皮質容積および皮質厚が異常に低かった。

<原著論文>
Abe C. et al. J Psychiatry Neurosci. 2015 Dec 7;41:150093.

ツムラの冊子【精神科領域と漢方医学】より

2015-12-23 12:43:24 | 
 ネットでダウンロード可能な冊子です。
 著者は杵渕彰先生(青山杵渕クリニック)。
 精神科疾患への漢方薬の適応を今一度確認する目的で一読しました。

 ポイントは、

・向精神薬や抗不安薬などの服用が困難な場合などに漢方治療を試みる意義がある。
・精神科領域では、向精神薬、抗うつ薬、抗不安薬の副作用を軽減する意味で、漢方薬を用いるのが現実的である。

 とし、第一選択薬にはなり得ず、西洋薬の補助薬と位置づけています。
 具体的な適応は以下の通り;

統合失調症:基本的に不適応
気分障害:双極性障害は基本的に不適応、軽症のうつ病は場合により有効
不安障害:パニック障害の軽症例は適応になる
身体表現性障害:現代医学でも漢方医学でも治療困難
不眠症:適応になる


 統合失調症や双極性障害は適応にならないと明確に記しています。
 ただ、慢性期の統合失調症や遷延化したうつ病で意欲障害だけが残っている場合には、現代医薬ではなかなか効果が現れず、それまでの症状が増悪していることがあり、この場合は柴胡加竜骨牡蛎湯(12)、補中益気湯(41)、加味帰脾湯(137)などが有効なことがあると記されています。
 漢方医学では、精神疾患の病態を漢方のものさしである「気血水」で捉えます。

気の異常
・気うつ:呼吸困難感、抑うつ気分、咽喉頭異物感
・気の上衡:頭痛、めまい、のぼせ感
・気虚:意欲障害、食欲不振
血の異常
・瘀血:頭痛、うつ状態、健忘
・血虚:健忘、不安感
・血熱:不安・焦燥感、易怒性
水の異常
・水毒:めまい、頭痛、動悸、不安感


 実際には以下のような方剤が用いられます。
 なかでも柴胡剤は不安や意欲障害など広範囲に用いられます。柴胡剤には気うつ、瘀血、水毒を改善する生薬が組み合わされており、それぞれの病態に応じて処方を選択します。

柴胡剤:柴胡加竜骨牡蛎湯(12)、柴胡桂枝乾姜湯(11)
気剤:半夏厚朴湯(16)、香蘇散(70)、平胃散(79)、四君子湯(75)、桂枝湯(45)
駆瘀血剤:桃核承気湯(61)、桂枝茯苓丸(25)
補血剤:人参養栄湯(108)、四物湯(71)
利水剤:苓桂朮甘湯(39)、五苓散(17)


■ 不眠症
 不眠症には薬物依存が少ない漢方薬の有用性は評価されています。不眠の種類と漢方薬の適応については以下の通り;

精神病性不眠 ・・・統合失調症、躁病、うつ病 → △
神経症性不眠 ・・・ 不安障害など → ○
神経質性不眠 ・・・ 神経質    → ◎
身体因性不眠 ・・・ 体の痛みやかゆみなど → △
本態性不眠  ・・・ 原因不明   → ○


 逆に、漢方医学的分類から見た不眠と適応処方は以下の通り;

心熱(興奮) ・・・ 入眠障害など → 黄連解毒湯(15)、黄連湯(120)、半夏瀉心湯(14)、大柴胡湯(8)、四逆散(35)、抑肝散(54)
胆虚(不安) ・・・ 中途覚醒、熟眠障害 → 竹筎温胆湯(91)、帰脾湯(65)、柴胡加竜骨牡蛎湯(12)、柴胡桂枝乾姜湯(11)
虚労(心身の過労) ・・・ 入眠障害、中途覚醒 → 酸棗仁湯(103)


■ うつ病
 うつ病では、現代医学治療からの脱落例、遷延例に適応があり、その症状から「抑うつ気分」「不安・焦燥感」「意欲障害」のいずれかが主体となっているかを考えて処方を選択します。
 うつ病以外の気分障害(躁病、双極II型障害、ラピッドサイクラーなど)は漢方治療が困難です。

抑うつ気分(気うつ)・・・ 不安・焦燥感や意欲障害が目立たない → 初期は半夏厚朴湯(16)、遷延例は柴胡加竜骨牡蛎湯(12)や柴胡桂枝乾姜湯(11)、虚証/高齢者には香蘇散(70)
不安・焦燥感(煩躁)・・・ 全般性不安障害、気分変調症と鑑別が必要 → 陽証には黄連解毒湯(15)、柴胡加竜骨牡蛎湯(12)、大柴胡湯(8)、大承気湯(133)。陰証でも熱がある「真寒仮熱」の場合は柴胡桂枝乾姜湯(11)、抑肝散(54)、加味逍遥散(24)
意欲障害(気虚・血虚)・・・ 慢性化した統合失調症、気分変調症と鑑別が必要 → 気虚には補気剤(四君子湯、補中益気湯、帰脾湯)、血虚には補血剤(四物湯、七物降下湯)、気血両虚には気血両補剤(十全大補湯、人参養栄湯)


■ 不安
 不安とは「対象が特定できない漠然とした恐れ」と定義されます。
 不安障害にはパニック障害、広場恐怖、全般性不安障害、社会恐怖(社会不安障害)、特定の恐怖症、強迫性障害、外傷後ストレス障害(PTSD)を含む概念です。
 漢方治療の適応は、抗うつ薬や抗不安薬が副作用のために使用できない場合や、それらの服用に抵抗感がある場合と記されています。つまり、補助薬・第二選択薬という位置づけですね。
 不安に伴う症状は以下の通り;

・自律神経症状:動悸、発汗、震え、口渇、赤面など
・胸腹部症状:呼吸困難感/窒息感、胸腹部の痛みや不快感、排便や排尿の切迫感、吐き気や嘔吐の恐れなど
・精神症状:めまい感、気が遠くなる感じ、離人体験、気が狂いそうになる恐怖、死ぬのではないかという恐怖など
・全身症状:悪寒、熱感、しびれなど


 治療として、西洋医学ではSSRIなどの抗うつ薬、ベンゾジアゼピン系抗不安薬などを用います。
 漢方医学では、これらの症状を気うつ、気虚、血虚、水毒などに分類して対応します。長期に経過した例は瘀血と捉え、また、不安障害の患者さんは虚証が多い傾向があります。適用される方剤は、柴胡加竜骨牡蛎湯(12)、柴胡桂枝乾姜湯(11)、半夏厚朴湯(16)、抑肝散(54)、加味逍遥散(24)、加味帰脾湯(137)など。症状別に対応が必要な場合は以下の通り;

・動悸:柴胡加竜骨牡蛎湯(12)、柴胡桂枝乾姜湯(11)、炙甘草湯(64)など
・発汗:桂枝加竜骨牡蛎湯(26)などの桂枝湯類、柴胡剤
・吐き気:小半夏加茯苓湯(21)、乾姜人参半夏丸など
・呼吸困難/窒息感:半夏厚朴湯(16)、香蘇散(70)
・めまい感:苓桂朮甘湯(39)、半夏白朮天麻湯(37)
・胸腹部の緊張:桂枝加芍薬湯、平胃散(79)など


 不安障害の分類に基づくと以下の通り;

パニック障害:不安発作時やあるいは予期不安がある場合には甘麦大棗湯(72)や半夏厚朴湯(16)を用いる。発作が始まってしまうと服薬困難になるので、少しでも怪しいと思ったら服用するよう指導。
全般性不安障害:漢方では治療困難
社会恐怖(社会不安障害):気の上衡、血熱の上衡と解釈でき、桂枝加竜骨牡蛎湯(26)や黄連解毒湯(15)などが有効。
強迫性障害:漢方では治療困難。SSRIの副作用である消化器症状を軽減する手段として半夏瀉心湯(14)や五苓散(17)などを用いることがある。
PTSD:治療困難。