おはようございます。
神奈川県横浜市にある設計事務所・株式会社コア建築設計工房の井下です。
3月末に某市営住宅大規模修繕が竣工しました。
こちらの住宅の外壁塗膜にはアスベストが含有していたため、改修時にそれが飛散しないように対策を講じて設計しました。
通常の外壁クラック(ひび割れ)補修はUカットシーリング工法にて行うのですが、外壁を削っていくのでアスベストが飛散してしまいます。
今回は、テープを張ることでクラック補修ができるTNC工法を採用しました。
▲外壁クラック補修TNC工法、透明のテープを熱で外壁に馴染ませています。
外壁のモルタルが浮いている場合は、ドリルで穿孔して樹脂とピンで固める補修を行うのですが、穿孔時にアスベストを飛散させてしまいます。
今回は、洗浄液を送りながら粉塵ごと回収する、ニュークイック工法を採用しました。
▲ニュークイック工法、ドリルで穿孔しながら黒い管から洗浄液ごと粉塵を回収しています。
鉄筋が錆びて膨張しコンクリートを押し剥がしてしまう現象を爆裂というのですが、これを補修するためには、外壁塗膜材を剥がしてアスベストを除去する必要があります。
▲剥離剤を塗布した後、塗膜を剥がしています。
▲鉄筋が錆びて露出しています。
▲軽量エポキシ樹脂モルタルにて成形します
軒先は今後の劣化でコンクリートが剥落しないようにピンネット工法で補強しました。
▲ネットを伏せこんでいる途中です。
▲当初は傷んでいた外壁でしたが、、、
▲美しい外壁がよみがえりました。
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