ＪＲＡ発 クィーンS 札 1800m 芝 レースの傾向と対策

真夏に輝く女王タイトル争奪戦！「第57回 北海道新聞杯 クイーンステークス」

2000年に開催時期が現在の日程に移動され、以後の優勝馬にはトゥザヴィクトリー、ヤマカツスズラン、２着馬にもファインモーション、ヘヴンリーロマンス、ヤマニンシュクル、レジネッタといった既にGI 勝ちのある馬や、このレース後にGI 制覇を成し遂げた“実力牝馬”が名を連ねている。GIII ながら、“クイーン”の称号にふさわしいトップクラスの戦いが繰り広げられているのだ。ここでは、2000年以降の過去９年のデータを分析しながら、レース傾向に迫っていこう。

 

４コーナー先頭が必勝パターン！ 過去９年のうち、実に８年で「４コーナー先頭」だった馬が優勝していた。そのうちの６頭が“逃げ”の戦法をとった馬で、２頭が好位から４コーナーで先頭に立ったもの。４コーナー先頭で唯一敗れた馬は、2005年に逃げを打ったスターリーヘヴン(単勝６番人気、14着)だが、今年も逃げ馬や、早めに仕掛けられる馬からは目が離せない。なお、率の上で見ても、後方に位置する馬より、前団に位置していた馬の数値が高く、“前で競馬を進められる馬が有利”の傾向にあると言えるだろう。〔表１〕

〔表１〕 ４コーナーの位置別成績（過去９年） ４コーナーの位置 成績 勝率 連対率 ３着内率 先頭 8-0-0-1 88.9% 88.9% 88.9% ２～４番手 1-4-4-24 3.0% 15.2% 27.3% ５～８番手 0-5-3-33 0% 12.2% 19.5% ９番手以下 0-0-2-30 0% 0% 6.3%

伏兵馬の台頭も十分？！ 単勝人気別成績では、「１番人気」の馬が連対率55％を超える高い数値をマークしている。しかし、「１番人気」の馬の優勝例は2001年のヤマカツスズラン以来途絶えており、２着に入ったのも昨年のレジネッタが５年ぶりで、近年は不振傾向にある。その一方で、「６番人気以下」の好走はコンスタントに続いており、７番人気での優勝例が２頭（2002年ミツワトップレディ、2003年オースミハルカ）いるように、狙い目は十分だ。なお、「１番人気」で優勝した２頭には“前走でマーメイドＳに出走し、１番人気で２着”の共通点があったことは、覚えておいても損はないだろう。〔表２〕

〔表２〕 単勝人気別成績（過去９年） 単勝人気 成績 勝率 連対率 ３着内率 １番人気 2-3-0-4 22.2% 55.6% 55.6% ２番人気 2-1-2-4 22.2% 33.3% 55.6% ３番人気 1-0-3-5 11.1% 11.1% 44.4% ４番人気 0-1-0-8 0% 11.1% 11.1% ５番人気 2-0-1-6 22.2% 22.2% 33.3% ６～９番人気 2-3-2-29 5.6% 13.9% 19.4% 10番人気以下 0-1-1-32 0% 2.9% 5.9%

４歳馬がリード！ 過去９年の優勝馬９頭のうち、６頭が「４歳馬」だった。「４歳馬」は２・３着数こそ少ないが、勝率では断然トップの数値をマークしている。ただし、３着以内に入った「４歳馬」は、すべて５番人気以内に推された馬だった点は、覚えておきたい。つまり、「６番人気以下」での好走は、いずれも「３歳馬」か「５歳以上」の馬だったことになる。最も劣勢傾向にある「６歳以上」の馬だが、近年は２年連続で「６歳馬」が３着以内（2007年ディアチャンス３着、昨年ヤマニンメルベイユ優勝）に入っており、今年も出走馬がいればノーマークにはできないだろう。〔表３〕   （河野道夫）

〔表３〕 年齢別成績（過去９年） 年齢 成績 勝率 連対率 ３着内率 ３歳 1-3-3-19 3.8% 15.4% 26.9% ４歳 6-2-1-28 16.2% 21.6% 24.3% ５歳 1-4-4-29 2.6% 13.2% 23.7% ６歳以上 1-0-1-12 7.1% 7.1% 14.3%

【クイーンＳ】今年も逃げ馬に注意を(スポニチ)

　３歳限定から古馬との混合戦となった００年以降からクイーンＳの傾向を探る。

　☆逃げ馬有利　緩いペースになることが多く、過去９年で６回が逃げ切り。

　☆人気　１番人気は２勝、２着３回だが、０４年以降は不振が目立つ。

　☆ステップ　マーメイドＳ組が４連対。いずれも敗れた馬が巻き返しており、着順は気にしなくていい。

　☆年齢　４歳馬が優勢。