コスモファントム(中)がダービー最終切符を狙う(撮影・石湯恒介)
「京都新聞杯・G2」(8日、京都)
臨戦態勢は万全だ。ラジオNIKKEI杯2歳S2着のコスモファントムが先行力の高さを見せつける。4カ月半ぶりの実戦となるが、放牧先でしっかりと調整され、久々を感じさせない好仕上がり。賞金をバッチリと加算し、ダービー(30日・東京)への権利をつかみ取る。
ブランクを感じさせない引き締まった体つき。ダービー出走をかけ、宮厩舎期待のコスモファントムが4カ月半ぶりの復帰戦に挑む。
放牧先のビッグレッドファーム鉾田(茨城県)から4月22日に帰厩。28日に栗東DPで行われた追い切りでは、パートナーのメガリス(6歳1600万下)をコンマ2秒差抑え込んだ。「順調。久々になるが、放牧先で乗り込んでいたからね」と宮師。6F78秒6‐37秒1‐11秒8の好時計にも、出して当然といった表情だ。
前走のラジオNIKKEI杯2歳Sは、後の皐月賞馬ヴィクトワールピサを相手に首差の2着。前々走は皐月賞3着馬のエイシンフラッシュにコンマ5秒差をつけてレコードタイV。その先行力は世代でも屈指の存在だろう。「芝の初戦(野路菊S2着)を見て、これはなかなかやるぞ、と思ったね。レースセンスがとても良くて、テンのスピードも上々。競馬場についたあとは何の心配もいらない馬だよ」と指揮官は素質の高さに胸を張る。
担当の後藤厩務員は「普段はおとなしいけど、競馬に行くと戦闘モードに入るみたい。優等生ですね。これまで強い相手と戦ってきたし、今回もどこまでやれるか楽しみ」とエール。G2Vを引っさげ、ライバルが集う府中の大舞台に殴り込みをかける。