【ファンタジーS】まるでブエナ!激勝エリザベート <SP
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<ファンタジーS>2歳女王に名乗り!大外からイッキに差し切ったタガノエリザベート |
ブエナビスタに続け!京都競馬場で行われた、今年最初の2歳牝馬限定重賞「第14回ファンタジーS」は、最後方待機のタガノエリザベートが直線で剛脚を発揮して追い込みV。2着にベストクルーズが入り、松田博厩舎がワンツーフィニッシュ。昨年、ブエナビスタで制した阪神JF連覇へ大きく前進した。
次元の違う末脚だった。道中、最後方で追走していたタガノエリザベートは鞍上・川田に導かれ、直線入り口で大外へ。ゴーサインとともにギアが切り替わると上がり3F33秒5の末脚を繰り出し、直線だけで15頭をゴボウ抜き。最後は内で食い下がる僚馬ベストクルーズを退け、豪快に突き抜けた。内が有利に見える今の京都で見せたパフォーマンスは圧巻。初コンビを組んだ川田が驚きまじりの表情で振り返った。
「素晴らしい末脚。直線に向いたときの手応えが抜群でしたし、前をかわせるなって思いました。ビックリするくらい伸びてくれましたね」
牡馬が相手の前走・デイリー杯2歳Sも6着とはいえ、メンバー最速の上がりをマークしていた。最大の武器をどう引き出すか。松田博師がポイントとしていたのが道中の折り合い。川田は、その一点に神経を注いだ。
「折り合いに専念するようにとの話でした。力むところはあったが、道中なだめながら。位置取りよりも、とにかく折り合いに気をつけました。これだけの脚が使えるし、こういう競馬が合っているんだと思います」
これで賞金加算に成功。ブエナビスタで昨年の阪神JF、今年の桜花賞&オークスを制した厩舎に次世代からまた1頭、クラシック候補生が誕生した。順調なら次走は阪神JF(12月13日、阪神)へ。松田博師が笑顔で見通しを語った。
「これくらい走れると思っていたよ。これからもまた強い馬が出てくるだろうし、分からんけど、まだ良くなる余地は残っている。もともと掛かる馬ではないし、千四だと忙しいと思っていたくらいだから距離が延びていいと思う」
年内の目標は定まった。同厩舎の偉大な先輩に続く2歳女王へ。視界が一気に開けた。
◆タガノエリザベート 父スペシャルウィーク 母ストレイキャット(母の父ストームキャット)牝2歳 栗東・松田博厩舎所属 馬主・八木昌司氏 生産者・北海道白老町(有)社台コーポレーション白老ファーム 戦績4戦2勝 総獲得賞金3917万4000円。
▼産駒好調 スペシャルウィーク産駒は今年のJRA重賞6勝目。これはマンハッタンカフェの8勝、ダンスインザダークの7勝に続き、ステイゴールドと並ぶ3位タイ。2歳重賞は函館2歳S(ステラリード)に続いて2勝目。
【ファンタジーS】戦い終えて <SP
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<ファンタジーS>ゴールに迫る馬たち |
▼5着ユメノキラメキ(和田)なるべく抑えてという指示。でも、テンションが上がって抑えがきかなかった。先頭に立つと物見をしていた…。
▼6着ステラリード(岩田)雰囲気は良かったけど(蹄鉄を打ち直す作業で鼻ネジをかけられて)少し力んでいた。4コーナーで割って行ったけど、余力がなかった。
▼7着シーズバレンタイン(熊沢)指示通り前半は折り合いに専念。最後はよく伸びている。レース慣れしてくれば。
▼8着スプリングサンダー(上村)馬はよくなっていた。いずれ、チャンスが来そうな力を感じた。
▼9着スイートエスケープ(福永)上手に走っていた。一瞬、勝てるかと思うぐらいの手応え。夏から使ってきた疲れもあるのかな。
▼10着キタサンスズラン(藤岡佑)スタートで立ち遅れた。でも、最後はしっかり伸びている。自己条件に戻れば。
▼11着パリスドール(太宰)もう少し前へ行きたかったけど。
▼12着オーロラナイト(浜中)掛かって頭を上げていた。
▼13着コルドバ(幸)思ったほど行けなかった。4コーナーで手応えはあったが…。