ネオユニヴァース産駒ヴィクトワールピサは、昨年のダービー馬ロジユニヴァースと似た血統構成になっている。仕上がりが早くスピード、スタミナも上級で、底力も豊富。時計が少しかかる馬場がベストで今の中山も合う。半兄アサクサデンエン(父シングスピール)が6歳時に安田記念を勝っており、成長力も見込めるので、ここを完勝すればクラシックでも大きな期待が持てる。
エイシンアポロンはGI6勝ジャイアンツコーズウェイ産駒。母の父がサドラーズウェルズで距離延長はむしろよさそうだが、母は芝7ハロンの愛GIIの勝ち馬。母系の血がどこまで影響しているかがカギを握る。また、重厚な配合なので休み明けの割り引きは必要だ。
キングカメハメハは昨年の牡牝の2歳王者を出したが、アドマイヤテンクウは使われるごとに力をつけてきた。英オークス、ヴェルメイユ賞各2着など、欧州のクラシックディスタンスで活躍した祖母の血を強く受けているのだろう。前走以上の期待が持てるし、重馬場になっても問題ない。
マンハッタンカフェ産駒は若い頃はスピードとを武器に活躍し、体がしっかりして力をつけたものは距離もこなすようになる。ダイワバーバリアンは半兄にストロングガルーダ(父ダンスインザダーク、ラジオNIKKEI賞)がいることからも、現状ではスピード優先で二千は長い。
ダイワファルコンは母の全弟にダイワメジャー、半妹にダイワスカーレット(父アグネスタキオン)。父がジャングルポケットで広いコースの方がよさそうだが、通用していい素質はある。
コスモヘレノスの父グラスワンダーは、スクリーンヒーロー、セイウンワンダーのGI馬を出して種牡馬として好調だ。母系は米国の芝で活躍しており底力とスピードに優れた血統構成だ。ムラだが大駆けして不思議ない爆発力がある。
リリエンタールは父が凱旋門賞などを勝ち種牡馬としても好調なモンジュー、母の父がドイツの名種牡馬モンズンという良質な配合。母もイタリアでGIを勝ったドイツの名牝だ。軽い芝の適性は疑問も底力とスタミナは抜群で、馬場が悪化するようなら侮れない。(血統取材班)