水銀党本部執務室

冬月のブログです。水銀党本部の活動や、政治社会問題、日常の中で感じた事など様々なテーマで不定期に更新されております。

水銀党『ローゼンメイデンを斬る』13日第十話『巴』論評

2006-01-13 16:46:25 | Weblog
1月13日朝刊 日本経済新聞二面社説『ローゼンメイデンを斬る』第十回


《原作と決別か・・・勝利宣言変更の衝撃》

「敵だったとはいえ死者の霊を、その肉親や友人たちの目の前で侮辱してまで、入れる必要のある発言なのか。(私は)言いたくない。再検討して欲しい」
政界復帰してまだ日も浅い『トロイメント銀様』の突然のツルの一声が、またもローゼンメイデントロイメントを激震させた。
前年12月16日の蒼星石とのアリスゲーム以来、その帰属が不明確なままだったローザミスティカの水銀燈獲得がほぼ確実との情報が永田町を駆け巡った、1月13日午前1時。
年明け番組再開の挨拶も兼ねて水銀党本部に参集した党三役に、水銀燈総裁が開口一番に指示したのは、党執行部が従来の勝利宣言に盛り込むことを予定していたあの『もらっちゃった、もらっちゃった』発言の削除だった。
代わって急遽用意された台詞は、『これは私がもらうわ。だって私が(アリスゲームに)勝ったんだから』。
一見何の変哲もない急場しのぎの代替案に見えるが、実際には蒼星石戦死によって発生するはずの蒼星石支持者の水銀燈への憎悪の矛先を、水銀燈でなくアリスゲームという体制そのものに向けさせる効果のある、周到な変化球だ。
「総裁は昨年末から非公式に私設の諮問委員会を設け、今回の変更を前々から準備させていたらしい。突然の変更というのは建前、実態は総裁お得意のサプライズだ」と、水銀燈をよく知る政府高官はその舞台裏を明かす。
『もらっちゃった、もらっちゃった』は、嘲笑的な毒舌で知られた原作コミックの水銀燈が蒼星石のローザミスティカを奪った際に口にする有名な台詞。
「真紅連合支持者ばかりか無党派層の心情まで逆なでする。こんな発言が報道されたら、次の選挙で戦えない。連合への同情票を増やすだけだ(比例選出の若手議員)」と党内からでさえ慎重な声が上がる『毒薬』だが、あくまで原作に忠実な行動を望む党内保守派や地元後援団体からの「是非ともアニメ版への導入実現を」という強い要請に執行部が押される形で、当初は発言が予定されていたものだ。
「原作通りの『強い銀様』を、支持者の多くが望んでいる。『もらっちゃった、もらっちゃった』はいわばその象徴。復活したばかりで存在感の薄い党の『銀様カラー』を改めて国民に打ち出すためにも、何が何でもこの文言は、(勝利宣言に)盛り込んでもらう」
原作時代からの銀様ファンが有権者の大勢を占め、『銀様王国』と呼ばれる党の大票田、秋葉原6区。
支持者を集め去年11月末に開かれた銀様復活祝賀講演会では、党内保守派の最大派閥『水銀研究会』所属議員6人がそう呼びかけ、気勢を上げた。
だが今回も党内各派への事前相談無しで行なわれた『銀様流』に、年明けから手痛い不意打ちを食らった格好だ。
『掟破り』ともいえるこの突然の台詞変更で、これら保守派や地元支持団体の反発は必至。
党内で多数を占める保守派との衝突を覚悟で変更を断行した、水銀燈の真意はどこにあるのか。
「第一期で真紅に大敗してから11月に奇跡の復活を果たすまで、総裁も野に下って色々と勉強された。キャラクターの多面性が要求される今の時代、悪役一筋ではもう国民はついてこないという強い危機感が、総裁にはおありだ」
 水銀燈の後見人を自認する冬月幹事長は、水銀燈の心中をこう語る。
 第一期ラスト、真紅連合とのアリスゲームで記録的な大敗を喫し、一度は政治生命を絶たれたかに見えた水銀燈。しかしその壮絶な敗北が逆に同情票を集め、11月24日の第6話『天使』で文字通り奇跡の復活を遂げる。
 アニメ一回分完全に水銀燈メインのストーリーとなった『天使』はトロイメント放送以来最高の視聴率をはじき出し、『銀様劇場』と呼ばれるほど、国民の目を釘付けにした。
 復活の仕掛け人はアリスゲームの活性化による政界再編を目論んだ薔薇水晶。しかし復活した水銀燈の改革への熱意は、その薔薇水晶の思惑をも超える。
 「私は一度死んだドール、そのつもりで改革をやる。従来のアリスゲーム、そして水銀党をぶっ壊すつもりで、私についてきて欲しい」
復活を祝い全幹部が集まった12月初旬の臨時党大会。壇上に上がった水銀燈は、これまでになかった厳しい表情で、トロイメントでの党の全面改革を訴えた。
「水銀党をぶっ壊す」というスローガンを掲げてから1ヶ月。その言葉の通り、水銀燈の言動は確実に変わり始めた。
その代表例が、定期的に公開されるようになった新しいミーディアム『めぐ』への見舞いイベント。
めぐを思いやり、めぐのために戦う『優しい銀様』の横顔からは、『残虐で非道』と評された従来のスタイルは片鱗も感じられない。
「私にも守るべきものができました。蒼星石にも(守るべきものが)あるでしょう。今回のアリスゲームは、どちらの思いがより強いかの勝負になる。私は負けるつもりはありません」
めぐの病院から蒼星石とのアリスゲームに向かう専用車の中で、側近に電話をかけた水銀燈は決然と告げた。
こうした一連の水銀燈の路線転換に、党内は賛否両論だ。
 「水銀燈はツンデレになるつもりか」と古参支持者から抗議の声が上がる一方で、「今の銀様は輝いている」「こんな銀様なら信頼できる」というエールの声が殺到している。その多くが、トロイメントから新たに水銀燈のファンになった若手層からだ。
 今回のローザミスティカ獲得後、水銀燈が向かった先は幹部が待つ党本部ではなく、めぐが入院している病院だった。戦って手に入れたばかりのローザミスティカを戦力として利用するのではなく、躊躇せず即座にめぐの治療に使う。その姿は、巣でおなかをすかせているひなどりのために外の世界で獲物を狩る、冷徹だが愛情に満ちた猛禽の母親を連想させる。
 「めぐをダシにして世論の支持を集めるためのイメージ戦略だ」との批判もあるが、当の水銀燈はどこ吹く風だ。



《綻びが見え始めた『鉄の結束』》
 
パフォーマンスに腐心しているのは、水銀燈だけではない。
水銀燈脱落後、連立与党を構成して『鉄の結束』を誇った真紅連合。
しかし第九話での蒼星石戦死に続き、第十話『巴』では真紅直系と呼ばれ桜田ファミリーのギャグ路線を主導していた雛苺が急死。相次ぐ幹部の喪失に、その威信が今揺らいでいる。
もっとも同じ幹部とはいっても、二人の死亡への連合内の空気には、温度差がある。
第十話冒頭で行われた蒼星石の葬儀。
執行部から距離を置き『異端派』とされる金糸雀までが異例の参加をし、連合幹部全員が勢ぞろいした。参列者の間からは終始悲しみのすすり泣きの声が絶えず、水銀燈に並ぶ女王様ぶりで有名な真紅代表もかつての盟友の造反の果ての無残な死に、悔し涙を隠せなかった。
「連合は真紅と蒼星石を除き、基本的にギャグキャラだけで構成されている。高い人気でポスト真紅と目される翠星石も所詮はイメージ先行のギャグキャラ、リーダーシップと冷静沈着さを求められる政策決定や危機管理の能力は未知数だ。蒼星石が死んで、連合は政権政党としての貴重なブレインを失ったことになる。単なるキャラ一人の損失以上の損失だ。後継者問題は難航するだろう(政治評論家)」
 蒼星石の連合への高い貢献ぶりを象徴するエピソードがある。一年前の衆院選の際、翠星石が急病で、選挙活動が不可能となった時のことだ。
当時無所属だった参院議員の蒼星石はそれを聞くや否や地元に急行した。宣伝カーも使わずに選挙区を隅々まで行脚、家一軒一軒を周り、頭を下げた。「どうか姉をお願いします」そのひたむきな姿に地元の老人達が感激、「星石姉妹の灯を絶やすな」と、気が付けば他候補を圧倒する数の支援者が、手弁当で集まっていた。
結果前の回の選挙の3倍以上の得票で、選挙活動に参加しなかった翠星石を大勝させた。
高い政策能力に限らず、そのボーイッシュな風貌と一途な性格から、お茶の間の主婦層、中高年層からの人気が絶大だった蒼星石。辣腕で知られる翠星石を石原慎太郎に例えるなら、蒼星石は裕次郎だ。その喪失で、連合は選挙戦略の全面的な建て直しを余儀なくされている。
「翠星石は蒼星石に何もしてやれなかったです。蒼星石が支えてくれたから、翠星石はここまでやってこられたです」
 翠星石名物の『です語尾節』も、この日ばかりは沈んでいた。
 一方で今回何の前触れもなく急死した雛苺。葬儀にはやはり幹部全員が参列したが、蒼星石の時と違いその内心は冷ややかなようだ。
 「元々雛苺はギャグキャラとしての国民の人気も低く、第二期でギャグキャラとしてより完成された金糸雀が登場してからはその存在意義も失われていた、いわば連合内のお荷物。ならばいっそここで死なせて『美談』にした方が、世論の支持も集まって連合のためになるという読みが、連合執行部にはあったのではないか」
 水銀党の若手議員は、真紅連合幹部達の『本音』をこう分析する。実際、死ぬ直前まで低迷していた雛苺の人気は、皮肉なことに死後になって急上昇、連合本部に弔問者が詰め掛け、連合側は急遽受付コーナーの増設を迫られるなど、嬉しい悲鳴が上がっている。
「例え魂が遠くに行ってしまっても、我々はどこかで通じ合う。また会えるその日まで、我々は前進しなければならない」
nのフィールドにある、閉鎖が決まった雛苺直営の大型玩具店。開店直後こそそこそこの売り上げだったが、その後業績が低迷、オーナーの死が決定打となった。その場所で、雛苺の葬儀と閉店記念セールを兼ねた式典に出席した真紅代表は力強く演説した。
 蒼星石の葬儀の時と比べ、その目に涙は無かった。『弔い合戦』という名目で挙党体制の強化を図りたい意図が透けて見える。
 だが、こうした真紅の運営に、連合内では批判の声も多い。
「雛苺が死んだのは、元はといえば真紅がアリスゲームで雛苺を負かしたからではなかったか。真紅が殺したようなものだ。なのに今日の演説には、罪悪感や反省の念が微塵も感じられなかった。冷酷な偽善者だと言われても仕方がない」葬儀の後、ある雛苺支持者は吐き捨てるようにそういった。
 葬儀の途中には、雛苺のローザミスティカを真紅が吸収する一幕も。
「道義的に不適切な行為だ」「奇麗事を並べているだけで、結局やっていることは水銀燈と同じ。あっち(水銀燈)を汚いと責める資格が、今の真紅にあるのか」
水銀燈がローザミスティカを潔くめぐのために使った姿が報道された直後だけに、参列者の間からは、執行部への不満の声が相次いだ。
 真紅自身は葬儀後記者団に「雛苺から譲り受けた大切なバトンだ。真摯に受け止め、責任をもって使っていきたい」と話したが、連合内の不信感はぬぐい切れていない。
水銀燈自らオーナー政党を自認する水銀党と違い、真紅連合は元々立場の対等な複数のドールが桜田家に集まって結成した寄り合い所帯。政策もドールによって異なり、親分風を吹かしてワンマン運営を行なう真紅への反感は、当初から少なくない。
「アリスゲームとは突き詰めればバトルロワイヤル。その中での馴れ合いには、所詮限界があった。ここまで来れば分裂は時間の問題だ(経済アナリスト)」
人望の厚かった蒼星石の死によってパワーバランスが崩れ、さらに今雛苺の死によって生じた執行部への不信感は、この構造問題に火をつける危険性をはらんでいる。
友情か、はたまた『野合』か・・・新年の放送再開を迎え、巨大連立政権は多くの不安材料を抱えたまま動き出す。



《大連立なるか・・・政界再編への展望》

 蒼星石の死がもたらすものは、真紅連合内の混乱に留まらない。
 これまでの常識を根底から破壊する異変が、今ローゼンメイデンの中でゆっくりと静かに、しかし着々と進行している。
 ドールたちの『お父様離れ』だ。
 かつて第一期ではほとんどのドールが概念上の創造主である『お父様』を敬い、お父様の望みに応えようとアリスを目指し、迷いも疑いも無く戦っていた。その筆頭だったのが、当時勢力を二分していた真紅と水銀燈。手段こそ違えど、二人のお父様への忠誠心は完全に共通していた。
 あれから一年。驚くべきことにほとんどのドールの中でお父様信仰の希薄化が加速している。
 水面下で進んでいた異変を最初に表面化させたのは、翠星石の歯に絹着せぬ発言だった。「蒼星石と戦うくらいなら、翠星石はアリスになんてなれなくても良いです」お父様が定めたアリスゲームを否定するというタブーに触れたこの発言は当時でこそ失言だと非難されたが、今ではこちらの方が主流となる時代だ。 
 本格的な『革命』の旗振り役になったのは、水銀燈脱落後イニシアチブをとった真紅だった。桜田家に多くのドール達を招いて自らクッキーを焼いて振舞うなど親睦を深め、お父様への敬意は守りつつも、アリスゲームをしないときっぱりと公言。タブーは破られ、結果正統派の蒼星石と路線対立し、たもとをわかつことに。そして、正統派の最後の重鎮と呼ばれた蒼星石の死は、凋落していた『お父様信仰』の終焉を決定付ける。
 またかつて第一期で真紅から、「もっともお父様への想いが純粋なドール」と呼ばれ、「お父様に会うためなら手段を選ばない」と宣言していた水銀燈。だが復活後、新しく作成された党の綱領や広報からは『お父様』の3文字が完全に消えた。
 「存在があやふやなお父様のために戦うといっても、有権者はぴんと来ないだろう。大義があやふやでは戦争はできない。それよりは病気の少女を救うためと言った方が、確実に理解を得られやすい」と説明するのは、水銀党の広報部長だ。
同党が発行するめぐの闘病生活と水銀燈との触れ合いを綴った『めぐの日記―天使さんと私―』は書店で2万冊以上が売れるベストセラーとなり、心臓病のめぐが国内で手術ができるよう法改正をと求める署名運動は、1月に入って100万人を超えた。
その声は行政にまで届く。12日、厚生労働省は法改正を検討する有識者委員会の設置を公約した。めぐの治療に全力を傾ける水銀燈にとって、お父様はもはや過去の存在だ。
 そんな中で唯一、お父様への変わらぬ忠誠を主張してきた蒼星石の死が及ぼす影響は大きい。
 「蒼星石は、お父様のためにアリスゲームをやろうと純粋に考える、最後のドールだった。三島由紀夫の切腹を思い出す。さぞや無念だったろう。利権のためにお父様を利用する薔薇水晶とは違った。蒼星石の死で、お父様信仰も死んでしまった(ローゼンメイデン歴史研究家)」
 凡人・変人・軍人・・・1年前の代表選で名乗りを上げた当時の連合三奉行、真紅・翠星石・蒼星石を、時の評論家はそう評した。その実直さから『軍人』と慕われた信念の人の最期は、あまりにあっけなかった。
 お父様の名を騙り謀略を繰り返した薔薇水晶の行動も、逆に『お父様離れ』を加速させている。
 「これがお父様の望みなのか」13日、蒼星石と雛苺の死後の記者会見で、真紅はドールズでは初めてお父様の責任について言及し、アリスゲームを強く批判した。その発言の真意は、今回お父様の存在を利用し蒼星石を操ったとされる薔薇水晶の暗躍への牽制だ。
 「今や水銀燈も含めたほとんどのドールが、アリスゲームという構造そのものに疑問をもっている。薔薇水晶がアリスゲームの維持のためにお父様を利用すればするほど、逆にお父様離れは進む(連合中堅議員)」 
 お父様離れの流れは、かつては真紅と水銀燈の激しい二極対立から実現不可能とされてきた、大連立構想にまで波及する。
 10日深夜、赤坂の料理屋に、水銀党、真紅連合双方から超党派の若手議員たちが密かに集まった。
 議題は、『共通敵である薔薇水晶への対策』。
 両者が最も恐れる最悪のシナリオは、新参者の薔薇水晶に漁夫の利を浚われることだ。特に一時期水銀燈が薔薇水晶と連携する動きを見せていたことに、連合は神経を尖らせる。
 「これ以上薔薇にいいようにひっかきまわされては、両勢力共倒れになる。蒼星石のローザミスティカ返還はこの際求めないから、本件(薔薇水晶)だけは銀さんの確約が欲しい」
 冒頭から厳しい口調でそう切り出した連合議員の差し出した手を、水銀党の冬月幹事長はあっさりと握り返した。
 「ご安心を。こちらとて踊らされるつもりはない」
 水銀燈が薔薇水晶との戦時同盟を破棄したのは、その翌日だった。
 連合執行部はこうした若手の水銀党との接触を公には許していないが、黙認しているのが実態だ。
 蒼星石の葬儀で、真紅達連合幹部からは予想されていた水銀燈非難の発言は一つもなかった。『もらっちゃった』発言を自粛した水銀燈側の配慮を評価してのものとも言われるが、蒼星石の喪失によって求心力が低下した連合にとって、意地を張って体力をすり減らすより『銀様人気』にあやかりたいというのが本音だ。
 ただその一方で、第一期時代残虐非道な行動をとった『壊し屋』水銀燈への不信感は、連合内部では中堅より上の世代を中心として未だに根強い。
 「今の若手は、トロイメントになってツンデレになった銀さんしか見ていないから、銀さんの本当の怖さを知らない。だから連立なんて軽率なことが言える」第一期の水銀燈との激戦を経験する古強者の中年議員はそう苦笑する。
 肝心の水銀燈にも、歩み寄る気はさらさらないようだ。
 「策士は策に溺れ、馴れ合いは長続きしない。他人を利用する薔薇水晶にせよ融和する真紅にせよ、他人に頼る点では同じ、私とは合わない。ファンが望んでいるのは一匹狼の水銀燈でしょう?ならば自分流を貫かなければ、私を復活させてくれたファンに申し訳が立たない。それに、最初から全てのローザミスティカを奪わなければならないことはわかりきっているのに、友達を作っても後で辛くなるだけですよ」
業界団体のパーティーに出席した水銀燈は、他勢力との連立の可能性を問われ、屈託のない晴れやかな笑みを浮かべてそう答えた。同時刻に別の集会に参加していた薔薇水晶は、記者団に囲まれると終始苦り顔。
 「何もコメントすることはありません。お父様のために、ただ粛々とアリスゲームを進める。それだけです」
 同じ『悪役』とされる二人の発言の間にある溝は、そのまま現在のローゼンメイデンの混乱の縮図だ。
 新年に入り、さらに混迷を深めるローゼンメイデントロイメント。死亡フラグ無しの雛苺の急死は、いつの時代も政界は一寸先が闇であることを、我々に教えてくれる。(文責:カーネル)


注:上記の記事は完全なフィクションです。実在する企業、団体、人名等とは一切関係ありませんのでご注意下さい。

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4 コメント

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素晴らしいです♪ (haru)
2006-02-16 21:43:51
haruです~♪こんばんは~♪

素晴らしいローゼン記事♪一字一句見逃さずに拝見させていただきました(笑

水銀燈、言わなかったですね・・原作では、結果めぐの為でも性格は第一期ですからね。でもharuは二期も、コンプレックスを乗り越えたあとに守るものに出会って、少し変わってもやっぱりどこまでも強い水銀燈は素敵だと思います♪

雛苺は・・巴になった気持ちで泣いてしまいました;真紅は冷静でしたが、きっと自分が雛苺と戦ってしまったからですね。

だけどあそこで真紅が止めなかったら雛苺は巴を殺してしまって、もっと苦しむ事を考えると・・アリスゲームって悲しいです。

皆がそれぞれの想いをどう貫いていくのか、アリスが生まれるのか、この先が全然想像できないです;

てか、ブログにharuのことを書いて下さっていたとは(気づくの遅すぎです)光栄でございます~☆★実は私も小学生の頃にレイちゃん大好きだったのは秘密です(笑

今後もローゼン&水銀党さんの記事を楽しみにしております♪
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haruさん、ありがとうございます。 (水銀党)
2006-02-16 21:44:44
haruさんへのコメント返しです。

お褒め頂いて光栄です。本当にありがとうございます。

昔のブログまで読んでいて下さったとは、嬉しい限りです♪いや、勝手にharuさんのことを話すのは失礼かなとも思ったのですが、あの素晴らしいプレゼントへの感謝の気持ちを、どうしても後に残る形で示したかったものですから。お許し下さい。

そうですか、haruさんもレイが好きでしたか♪

ヤシマ作戦の後のレイの笑顔に感動していた、あの頃が懐かしいですなあ・・・(しみじみ。

しかし、この長い記事を全部読んで下さった方がいるとはびっくりです(←書いた人間の言葉じゃない)

いや、勿論面白い文章を書こうと思って書いているわけですが、こういう趣向(パロディですね)は人によって好みがわかれますから。

読んでいて良かったと感じられたということは、haruさんが日頃からたしなまれている文章のレベルがそれだけ高いということですね♪

一度やってみたかったんですよ、日経新聞の社説のパロディ。あの雰囲気が好きなんです、私。

私の家は日経をとっているんですが、毎朝読んでいてあの新聞の記事は凄いと思います。

色々な人から取材をして集めた膨大な情報を、極力いじらずに全体に散りばめることで、様々な角度から一つの問題を捉えた客観的な記事になっている。

取材した相手の台詞を、そのままポンと引用したりするのも、粋なやり方だと思います。

ただ自分の主観だけをだらだら書いている新聞もありますが、私達が新聞に求めていることは情報であって、答えではない。

答えは自分で見つけるものですから、新聞には一つの記事に正反対の意見が書かれていてもいいんです。

それから日経の記事は言葉の使い方にパターンがあって、文章全体に味が出てくるんですね。

このブログを書く時は昔の日経を何部も読んで、あの雰囲気を再現することに気を遣いました。

それから、多分haruさんが読まれるだろうと思って、真紅を不当に扱わないように気を付けました(笑。

もっとも私は銀様信者であると同時に真紅ファンでもあるので、さほど難しいことでもありませんが。真紅は言ってしまえばローゼンメイデンそのものですから、彼女が嫌いであの話は語れないと思います。

記事の中で、雛苺の死(ドールに死という言葉を使うのは語弊がありますし多分後で生き返るでしょうが、わかりやすいので)について、真紅への非難と心ない憶測が記述された箇所があります。

これはあくまで政治の記事風のローゼン評論ですから、『政治的に分析するとこう思われるだろう』というリアリティー追求でああしました。同時に水銀燈の記述でも、めぐに優しくするのはイメージ戦略だという批判を紹介し、日経らしく公平になるよう配慮してあります。

私自身は真紅が心が清らかで誇り高いドールだということを知っていますが、もしこれが政治の世界なら、マスコミは色々と邪推するわけですな(苦笑。

私は政治が好きなもので、アニメを見る時も『もしここが永田町だったら~』と不謹慎な妄想ばかりしています。今回はその一端を皆さんに紹介させて頂きました(笑。



今後のアニメの予測ですか。確かに難しいですね。ただ私は自分が小説を書いているので、ある程度はシナリオライターの考えが読めます。

なんでしたらここで私見を申し上げてもよろしいのですが・・・おっとっと、気が付いたらもうこんな字数ですな。

では、この続きは次のブログで♪私なりのローゼンメイデン予測を喋らせて頂きましょう。

恐らくはどう転んでも、これから相当シリアスな展開になると思います。

戦争とは、悲しいものです・・・。

願わくば、真紅と銀様がコンビを組んで憎まれ口を叩き合いながら難事件を解決していく刑事もののバディ・ムービーとか、ドールズ全員が桜田家で仲良く暮らしてたり食パンをくわえて走ってくる薔薇水晶と曲がり角で正面衝突したりとほとんどエヴァの某ゲームのような、ほのぼの路線の第三期をTBSがやってくれることを望みます、勿論、完全オリジナルストーリーで♪
返信する
最後は幸せになって欲しいです。 (haru)
2006-02-16 21:45:32
日経新聞要素を十分に取り込みつつ、的確にローゼンを分析した素晴らしい記事に仕上がっている訳ですね♪・・ってharuは語れるほどの者では決してございませんが;(笑

そしてharuは秘かにお邪魔させていただいている一読者ですので、お心遣いはとても嬉しいですが、どうかお気になさらず♪真紅の事は心の中で応援し続けておりますので♪

あとブログに書き込んでいただいた事も、haruとしてはすごく嬉しいですよ。

神鏡さん方、皆様が創作されたゲームや小説などを通じてharuが頂いた沢山のものへのほんのお礼の気持ちだったのですが、とても喜んで下さってharuも倍以上返しで嬉しかったですから~♪(笑

水銀党さんは、シナリオ予測が出来ると☆

haruは小学生の頃は漫画書いたり、地味に発想力豊かな方だったと思うのですが・・(笑

それ(エヴァ時代)以来、漫画やアニメとは離れた生活で、発想の欠片もなくなってしまいました。(実は絵を描いたのも○年ぶりの勢いでしたので、お目汚ししました;)

機会があったら聞かせてくださいね♪

やっぱり最後は皆に幸せになって欲しいですね。haruは、シリアスでも最後には幸せになる物語が好きなので、神鏡さんのゲームも好きなのかも知れません♪

ちなみにレイちゃんの笑顔は、当時かなり感動しました。懐かしいです☆食パンも(笑

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Unknown (神鏡学斗)
2006-02-16 21:46:06
お~、読んでみると本当にお前はこういう文章が得意だね~。もちろん興味とか趣味の部分は大きいんだろうけど、これはもう才能だね。

文体をしっかり固めつつ、それでいて堅苦しくなく、随所に「ネタ」感を漂わせつつ展開して行く文章・・・



いやさ、すごいね。マーキュリーチャンネル含め、これからも頑張って行こ~♪
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