インターネットの新保守主義を分析する

以前から興味のあった2chニュース速報の大多数派となったネット右翼と呼ばれる人々の思想の源流と現在の考えを分析します。

チップの文化のない日本

2007年01月22日 | 筆者雑感
毎回、米国に行って思うのは、飲食店の給仕のサービスの良さだ。
日本ではメイド喫茶が人気?であるそうだが、これは日本には給仕という文化が大衆レベルではないためだろう。お座敷に呼んだ芸者等にはチップのようなものはあるかもしれない。しかし、普通の飲食店でウェイトレスにチップを払うということはまずない。
すこし高級なレストランに行くと会計時にサービス料が代金として含まれていることがあるが、これだと少し損した気分になってしまう。
以前、何かのアンケートで日本も欧米のようにチップの文化が必要かどうかを聞いたのを見た。正確な結果は忘れてしまったが、圧倒的な多数はチップの文化は必要ないと答えていた。日本で導入すると必ずしも払わなければならなくなってしまうようになるのではとの恐れから多くの人が反対しているのだろう。
アジア人はサービスを無償や安価で提供する人に対しての感謝で報酬を与えるということは少ないと思う。むしろそういったサービスに従事する人は一つ下に見られている。日本はアジアの中ではそういうった蔑視は少ない方だと思うが、だが少しは儒教の礼とか序列の教えが残っているのだろう。
サービス業は客は神様だというが客とサービス提供者は同じ人間であると理解していなければならない。そして良いサービスというものは誰にでもできるものではないということも知らなければならない。
インターネットでも質の良いフリーソフトを提供している人たちがいるが、海外だとそういうフリーソフトの開発でもユーザー等は寄付をおこなうという。そのソフトで便利という恩恵を受けているユーザーは開発者を援助し開発意欲を奮い起こすことで、よりそのソフトの機能を充実させ、さらなる便利という恩恵を受けられるのである。
消費者の中には従業員のサービスよりも価格が第一という人も存在する。消費者の多くがそのように考えていると思う。最近はメーカーも価格競争こそがすべてと考えてると思う。膨大な利益を貪ってい分を減らして消費者に還元するという意味での価格ダウンは当たり前のことであるが、ただ今、おこなわれている価格競争とはコストを下げることであり、それは質の低下につながりあまり消費者にとって有益だとは思えない。
話はチップに戻るが、欧米人はチップを払うことの目的はサービスの向上だと考えている。それは自分たちに返ってくると考えている。これは奉仕の精神だといえよう。欧米で大学や福祉団体等への寄付が多いのもキリスト教的奉仕精神だと思う。
日本人ではどちらかというとチップを払う理由があるとすれば、仏教的な考えの『徳』を積むためであるという感覚なのではと筆者は考える。いい買い物をしたときにチップを払えば、顔を覚えてもらえる。相手から好意を得ることができる。それが日本人がたまにチップを払う理由である。

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