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デング熱早期終息予測は蚊の越冬が考慮外。西ナイル熱媒介蚊は越冬したが大丈夫?

2014-09-04 12:10:40 | Weblog

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以下の記事を書いたあとで、今の日本で身近にいる3種類の蚊のうち、デング熱を媒介するヒトスジシマカのみ成虫で越冬しないことがわかりました。詳しくは、こちらをご覧ください。

デング熱感染患者が方々で見つかっている。いずれも東京代々木公園でのイベントに参加した際に、病原ウイルスを持った蚊に刺されたためらしい。感染はウイルス陽性の蚊の媒介による。人から人への感染は起こらないから、今西アフリカで拡大しているエボラ出血熱ほど怖くはないと言われているが、蚊の媒介による方が感染は拡大しやすい。秋が深まり、気温が下がって蚊が死滅すればデング熱は終息するとの見解が支配的である。しかし蚊が冬を越えて生き延びれば、来年も感染が拡大するおそれを払拭できない。
 筆者が思い当たるのは、アメリカにおける西ナイル熱感染拡大である。西ナイル熱の病原体は1937年に東アフリカのウガンダで見つかったウイルスで、人や鳥に感染する。1999年に突然ニューヨークのクイーンズ地区で62人が罹患、7人が死亡した。感染した鳥を介して空路で近接する空港に輸入されたらしい。蚊が発生、生息しそうな場所に殺虫剤が大量に散布された。同年9月21日を最後に患者の出現がおさまり、ジリアーニ市長は感染終息宣言を出した。しかしアメリカ疾病対策予防センター(CDC:Centers for Disease Control and Prevention)は強い懸念を持ち続けた。果たして翌年2月、クイーンズ地区の倉庫で、ウイルスを持った蚊が生きたまま発見された。蚊は風がなく、温度が一定な環境を見つけていたのである。感染は渡鳥の飛行ルートや人の移動を介して次第に全米に拡大した。(出所:NHKデータマップ63億人の地図 2.感染症謎の拡大ルート)。CDCのレポートによれば、感染者数は2003年の9862名、死者数は2002年の284名のピークに達し、2014年9月2日現在、44州とワシントンDCを合わせて399人の感染者が見つかっている。

 筆者は感染症の専門家ではないが、西ナイル熱の例をみると、デング熱を媒介する蚊が越冬する可能性を排除できないのではないかと思う。空調された建造物の多い都市部ではその可能性がより高いのではないか。

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