山陽電気鉄道の山陽須磨駅(神戸市須磨区)で、戦後間もないころから信号や線路の分岐器を作動させる「信号扱所(あつかいしょ)」として使われた建物が12月、取り壊される。レトロ調の人目を引く建物で、かつては係員が常駐して手動で操作したが、機器の進化などに伴い数年前に使用を終了。建物の老朽化も進み、維持が難しくなった。
1947(昭和22)年10月に稼働した。木造2階建てで、延べ床面積は約38平方メートル。駅構内を見渡せるよう2階の一部がホーム寄りにせり出した外観が特徴で、操作盤や仮眠室、機器室を備える。ホームの行き先表示や放送も管理し、24時間交代で勤務していた。
91年に信号や分岐器の操作が機械化されて以降は、緊急時や訓練時に限って使用。95年の阪神・淡路大震災では、同駅ホームの屋根が落ち、線路が曲がるなどの被害を受けた中、大きな影響もなかったという。
その後も清掃などの手入れを続けたが、2012年には機器の更新で業務を終了。雨漏りなど傷みが激しくなり、危険と判断した。来月初めから取り壊し作業を始める。
山陽電気鉄道では、築70年近い飾磨駅(姫路市)の信号扱所なども老朽化し、取り壊しを検討中という。山電技術部は「社内外に思い入れの声が多く、寂しい。しかし鉄道業務の安全面などを考えれば、やむを得ない」と話している。(佐伯竜一)
1947(昭和22)年10月に稼働した。木造2階建てで、延べ床面積は約38平方メートル。駅構内を見渡せるよう2階の一部がホーム寄りにせり出した外観が特徴で、操作盤や仮眠室、機器室を備える。ホームの行き先表示や放送も管理し、24時間交代で勤務していた。
91年に信号や分岐器の操作が機械化されて以降は、緊急時や訓練時に限って使用。95年の阪神・淡路大震災では、同駅ホームの屋根が落ち、線路が曲がるなどの被害を受けた中、大きな影響もなかったという。
その後も清掃などの手入れを続けたが、2012年には機器の更新で業務を終了。雨漏りなど傷みが激しくなり、危険と判断した。来月初めから取り壊し作業を始める。
山陽電気鉄道では、築70年近い飾磨駅(姫路市)の信号扱所なども老朽化し、取り壊しを検討中という。山電技術部は「社内外に思い入れの声が多く、寂しい。しかし鉄道業務の安全面などを考えれば、やむを得ない」と話している。(佐伯竜一)
すばらしい佇まいですなぁ。