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聖教新聞 2017年12月10日 〈社説〉

2018年01月09日 20時59分36秒 | コラム・ルポ

〈社説〉 きょう「世界人権デー」

2017年12月10日

草の根対話こそ時代変革の原動力
 
 第3回国連総会で、基本的人権をうたった「世界人権宣言」が採択されたのは1948年12月10日。「世界人権デー」の淵源となった日から、きょうで69周年を迎えた。

 わが国でも、翌年から毎年、「人権週間」(12月4日~10日)を定めて、各地で啓発活動に取り組んできた。
 「憎悪表現も『自由』17%」――これは、2日に発表された内閣府の「人権擁護に関する世論調査」の結果を報じた見出しである。調査では、“ヘイトスピーチ”と呼ばれる憎悪表現を伴うデモ等を実際に見聞きした人に対し、受け止めを尋ねた。そこには「『表現の自由』の範囲内だと思った」と答えるなど一定の容認論があったという。法務省の担当者は危機感を強めている。
 こうした特定の民族や国籍の人々を排斥する差別的言動だけではない。子どものいじめ問題や児童虐待、インターネット上での誹謗中傷、プライバシー侵害などが日々、世間を騒がし続けている。もはや、そうした報道の数々に、人々の心は“まひ”しているのかもしれない。
 世界でも、日本でも、厳しさを増す人権を巡る状況。改善していくには、どうしたらよいのだろうか。
 新しい潮流をつくるには、意識変革を促す「一対一の草の根の対話」を粘り強く積み重ねることが、一層重要となろう。
 先月、バチカン市国で開催された、核兵器のない世界への展望を巡る国際会議。核兵器廃絶という地球的課題を論じた会議で、ノーベル平和賞受賞者であるアルゼンチンの人権活動家のエスキベル博士が、まさに、草の根の運動の大切さを強調していた。
 SGIも、“万人に尊極なる生命が内在するがゆえに人間は根本において平等である”との仏法思想を基調に、「現代世界の人権」展や映画「尊厳への道」の上映会等を世界各地で開催し、草の根の人権意識を高める「人権教育」に力を入れてきた。
 池田先生は語っている。
 「教育は、『時として目に見えない』誠に地道な営みであります。しかし、その弛みなき挑戦の中にこそ、時代を変革し、社会を安定させ、前進させゆく、偉大なる原動力がある」
 世界人権宣言70周年の明年を前に、私たちにできることは、相手の幸せを祈り行動する、真心からの一対一の対話であろう。苦しむ友に寄り添い、人々の意識を変えゆく語らいで、人権文化を根付かせていきたい。


自分もネット上の発言から、気を付けていこう。

顔が見えないと、ついつい過激になってしまう傾向があるからねぇ。

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