2007年9月30日(日) 心は
9月28日と29日の2日間はコンフリクト・マネジメント(協調的交渉)のセミナーを受講しました。参加者は13名で司法書士や行政書士の参加者が何人かおられました。セミナー中にワークショップが行われたのですが、それは結構コーチングのそれと同じような感じでした。
2日間とも9時半から17時半までです。1日目はオリエンテーションに続き講師の自己紹介と全員が一人ずつ自己紹介をし、その後模擬事例に基づき3つの班に分かれて交渉をしました。午後はコーチングで行うのと同様の体を使ったエクササイズを行った後、交渉のためのコミュニケーションスキルを学び、午前中の模擬交渉状況を録音したテープを聴きながら、その時の状況を再確認し学びを深めました。
模擬事例に基づいた模擬交渉は次のようなものでした。ある外国の貧しい国にある小さな村の開発を進め国力をつけようとする政府と、その村で代々農業をして生計を立てている農民(および環境保護団体)が対立するという事例です。政府側には投資銀行がくっついて利益を上げようとしています。従って、『農民+環境保護団体 対 政府高官+投資銀行』のコンフリクト(対立)です。
3つの班に分かれて3つの部屋で事例に基づいて役になりきり厳しい交渉をします。私たちは5人でしたので私と女性一人が農民役になり、一人が環境団体の職員、一人が政府の高官、一人が投資銀行の職員で30分間の交渉をしました。その前提条件が、最初の15分間はお互いの立場を貫き勝つことを前提に交渉を行うことです。15分後くらいに講師が来て「それでは協調的にやってください」と言ったら、そこからは頑なな態度ではなく協調的な態度で交渉するというものです。
我々の班の政府高官は非常に紳士的な人で普通は高圧的に押さえ込もうとするのでしょうが、「畑がある今の暮らしを失いたくない」と言う我々農民に対し、「畑は別のところに準備する」と言い農民の満足する提案を最初からしてきたため私たちは最初から動揺しました。しかし我々農民は勝たなければなりません。私たち二人は地元の小学校しか出ておらず村から一歩も出たことがない素朴な農民で、現在農業をすることで食べるだけですけれど平穏に暮らしており、この平和な暮らしを壊したくないと考えています。政府側が、「アメリカではカラーテレビを見て豊かな暮らしをしている」と説明します。豊かな暮らしが「カラーテレビ」というのも何だかおかしかったのですが、私は「テレビとは何だ。そんなものは知らないし必要ない。きれいな川ときれいは星空だけで他には何もいらない。土地を削ったりすると神が怒る!」と頑なに拒否し続けました。
環境保護団体の人は開発をすると川が汚れると言い農民側ですが、投資銀行の職員はちゃんと農民を説得しないと金を出さないと暗にほのめかし政府高官に圧力をかけます。そういう交渉のすべてをテープに録音しておきます。これは後でそれを聞き内容を検討するためです。15分後に講師が来て「それではこれから協調モードでお願いします」と言いました。
すると、私はそれまで「土を削ったりすると川が汚れて環境が汚染され神が怒る。そんなことは絶対に許されない。駄目だ、駄目だ」といっていたのに、モードが変わった途端に「政府は我々の畑を別のところに移してくれると言うが、川の上流か、それとも下流か?」と聞きました。隣の女性は私のあまりの豹変振りに目を丸くしていました(笑)。
その時は深く考えずに協調モードなので協力しなければとすぐに迎合したようで、しかも私は移転する畑は開発するところの上流か下流かにこだわり何度も質問していました。その意味は、「(川が汚染されることがわかった上で)上流に移転したい」と言っていたのです。私はなんと自分勝手なんでしょう!まるで神の使いのように言っていた自分が、「川の上流でなきゃいやだ!」と言いだしたんです。後でテープを聞きながら、みんなに「私は何て自分勝手な農民なんでしょう」と言ったらみんなが笑っていました。相棒の女性農民も「あまりの豹変ぶりに言葉もありませんでした・・・」と言っていました(笑)。
このことはコンフリクトの勉強自体には全然関係ありませんでしたが、「私の本質はこんな風に自分の利益ばかり考える人間なのではないだろうか?」と少し落ち込みましたが、「役づくりでやったんだから仕方がない」とすぐに立ち直りました。コーチってそういう柔軟(?)な考え方が出来るのがすばらしいですね(笑)。
今、30日の午前0時を過ぎました。これから寝て起きるとコーチ大会です。これも大変楽しみなのでそろそろ寝ます。この続きはまた書きます。
今日も最後まで読んでいただいて有難うございます。
9月28日と29日の2日間はコンフリクト・マネジメント(協調的交渉)のセミナーを受講しました。参加者は13名で司法書士や行政書士の参加者が何人かおられました。セミナー中にワークショップが行われたのですが、それは結構コーチングのそれと同じような感じでした。
2日間とも9時半から17時半までです。1日目はオリエンテーションに続き講師の自己紹介と全員が一人ずつ自己紹介をし、その後模擬事例に基づき3つの班に分かれて交渉をしました。午後はコーチングで行うのと同様の体を使ったエクササイズを行った後、交渉のためのコミュニケーションスキルを学び、午前中の模擬交渉状況を録音したテープを聴きながら、その時の状況を再確認し学びを深めました。
模擬事例に基づいた模擬交渉は次のようなものでした。ある外国の貧しい国にある小さな村の開発を進め国力をつけようとする政府と、その村で代々農業をして生計を立てている農民(および環境保護団体)が対立するという事例です。政府側には投資銀行がくっついて利益を上げようとしています。従って、『農民+環境保護団体 対 政府高官+投資銀行』のコンフリクト(対立)です。
3つの班に分かれて3つの部屋で事例に基づいて役になりきり厳しい交渉をします。私たちは5人でしたので私と女性一人が農民役になり、一人が環境団体の職員、一人が政府の高官、一人が投資銀行の職員で30分間の交渉をしました。その前提条件が、最初の15分間はお互いの立場を貫き勝つことを前提に交渉を行うことです。15分後くらいに講師が来て「それでは協調的にやってください」と言ったら、そこからは頑なな態度ではなく協調的な態度で交渉するというものです。
我々の班の政府高官は非常に紳士的な人で普通は高圧的に押さえ込もうとするのでしょうが、「畑がある今の暮らしを失いたくない」と言う我々農民に対し、「畑は別のところに準備する」と言い農民の満足する提案を最初からしてきたため私たちは最初から動揺しました。しかし我々農民は勝たなければなりません。私たち二人は地元の小学校しか出ておらず村から一歩も出たことがない素朴な農民で、現在農業をすることで食べるだけですけれど平穏に暮らしており、この平和な暮らしを壊したくないと考えています。政府側が、「アメリカではカラーテレビを見て豊かな暮らしをしている」と説明します。豊かな暮らしが「カラーテレビ」というのも何だかおかしかったのですが、私は「テレビとは何だ。そんなものは知らないし必要ない。きれいな川ときれいは星空だけで他には何もいらない。土地を削ったりすると神が怒る!」と頑なに拒否し続けました。
環境保護団体の人は開発をすると川が汚れると言い農民側ですが、投資銀行の職員はちゃんと農民を説得しないと金を出さないと暗にほのめかし政府高官に圧力をかけます。そういう交渉のすべてをテープに録音しておきます。これは後でそれを聞き内容を検討するためです。15分後に講師が来て「それではこれから協調モードでお願いします」と言いました。
すると、私はそれまで「土を削ったりすると川が汚れて環境が汚染され神が怒る。そんなことは絶対に許されない。駄目だ、駄目だ」といっていたのに、モードが変わった途端に「政府は我々の畑を別のところに移してくれると言うが、川の上流か、それとも下流か?」と聞きました。隣の女性は私のあまりの豹変振りに目を丸くしていました(笑)。
その時は深く考えずに協調モードなので協力しなければとすぐに迎合したようで、しかも私は移転する畑は開発するところの上流か下流かにこだわり何度も質問していました。その意味は、「(川が汚染されることがわかった上で)上流に移転したい」と言っていたのです。私はなんと自分勝手なんでしょう!まるで神の使いのように言っていた自分が、「川の上流でなきゃいやだ!」と言いだしたんです。後でテープを聞きながら、みんなに「私は何て自分勝手な農民なんでしょう」と言ったらみんなが笑っていました。相棒の女性農民も「あまりの豹変ぶりに言葉もありませんでした・・・」と言っていました(笑)。
このことはコンフリクトの勉強自体には全然関係ありませんでしたが、「私の本質はこんな風に自分の利益ばかり考える人間なのではないだろうか?」と少し落ち込みましたが、「役づくりでやったんだから仕方がない」とすぐに立ち直りました。コーチってそういう柔軟(?)な考え方が出来るのがすばらしいですね(笑)。
今、30日の午前0時を過ぎました。これから寝て起きるとコーチ大会です。これも大変楽しみなのでそろそろ寝ます。この続きはまた書きます。
今日も最後まで読んでいただいて有難うございます。