わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

七分袖の季節に

2014-08-31 13:05:18 | おうちふく =元キモノ=

このところ
すっかりきものリメイクにはまっていますが、
元々は、それが本筋ではありませんでした。

季節の変わり目にほしい、薄手の七分袖。
これがいったいどこに売っているのやら、いつだって買い逃すのです。
たまに一枚入手したとしても、そればかり着るというわけにはいきません。
あー、着るものがない!
という時期が、年に二度は訪れる。
なんとかしたい、と思い続けていました。

十年ほど前になりますか。
友人が骨董品をあれこれ蒐集しているのをみて、
ちょっとしたカルチャーショックを受けました。
その後、仕事でヤフオクにかかわる機会があり、
ふと、きもの地でつくったらどうかな・・・・・
なんて。

魔が差したとしかいいようがありませんね。


わが家には、親から受け継いだきものがほとんどありません。
空襲で焼けたか、戦中戦後の食糧難で、おいもに化けてしまったか。
ですから、ほとんどが
見ず知らずの方の手を離れたものになるわけですが・・・・・

それでも、はさみを入れるからには、
ごめんね。
と つぶやきます。

きものとして生まれながら、
ほとんど手を通されずに腐(くた)されていく。

せつないよね。

と、ほどきながら感じます。

だから、せめて身近なふだん着になって
たくさん 出番を持ってほしいと思うのです。


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