わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

さくら待つころ

2006-03-23 08:22:51 | かぜは・・・
「あの年、まにあったんだっけ」 数日前、夫に桜のころの思い出を尋ねたばかりだった。 「だれか持ってきて見せたと思うよ」 ようやく咲きそろったさくらに時ならぬ大雪。 棺に入れたような気がするが  記憶違いかもしれない。 いまだって 少なからずこいつはオトナか? と疑うところのある夫だが、 反発するほどに存在の大きかった舅の死は 転機だった。 血はつながらずとも それは私にもあてはまり 庇護す . . . Read more

“さくら待つころ”

2006-03-22 11:27:24 | わただま飛行便
ちらほらと 枝を染めるうすくれないに、 気の早いさくらか?と 気ぜわしい季節になりました。 年明けてようよう動く荷に、 準備万端、開花予報を待つ業界も あるでしょう。 はなふぶき、ボタンちりぢりに 学び舎を巣立った日も。 薄様をかさねるように ふりつもるさくらの花の思い出。 その一葉を 綴じてみるのはいかがでしょう。 次回のお題は “鬼門” の予定。 . . . Read more

メッセージ

2006-03-22 10:50:34 | かぜは・・・
言霊を 死語と思わない 類の人種がいるとすれば それに属しているひとりです。 メール一本といえど ご酒をたしなんだ後には書きません。 書くべき言葉の判断が みだれるのが怖いからです。 ちゃかちゃかと打った後、 頭の中を消去した状態で読み返すと これではまずいという箇所が 皆無ということはまれです。 ブログの記事に至っては 投稿後の手直しが二桁近くなることも めずらしくありません。 取り返 . . . Read more

“いとおしきがらくた”

2006-03-15 11:29:34 | わただま飛行便
さてもさても、お宝の山というならいざ知らず。 贔屓目にみても お役に立ったはいつの世じゃ?という面々が 押入れのふすまへだてて、押すな押すなの大賑わい。 まぁ、・・・ この国は八百八神、つくも神の伝統あれば、 あなおろそかにしたてまつるもなりますまい。 いでや。 いとおしくもやっかいな、品々へのご愛着、 ひとくさりお聞かせ願えませんでしょうか。 次回のお題は “さくら待つころ” の予定。 . . . Read more

もかさん、がんばれ

2006-03-09 10:28:35 | かぜは・・・
新聞の切抜きをみて、息子たちは怒り、娘はおいおい泣き出した日があった。 18歳の少年三人が学校の飼育小屋からうさぎを連れ出し。 すり鉢状になったローラースケート場に放して ボールに見立て駆け上がってくるのを蹴り殺した事件だった。 こうして書いていても胸が悪くなるほど酸鼻な出来事だ。 うさぎは、足が速いといっても、瞬間的なものだ。 疾駆するカモシカとはわけが違う。 いなずま型に走って逃げるのだ . . . Read more

“共に生きる”

2006-03-08 12:28:05 | わただま飛行便
一昨年、ペットに先立たれて、ペットロスの痛手を味わいました。 自分がめんどうをみてやっていると思ったものが、 じつは自分を生かしてくれていることもたくさんあるでしょう。 家族として。 友人として。 それだけでなく 責任を引き受けてはいないノラちゃんや、 ネットの向こう側のだれか、 軒を借りに来るつばめさんや、 ゴミだしを待ってるカラス。 夜泣きする赤ん坊にほたる族のおじさんなど・・・ あなたのま . . . Read more

がらくたがスキ

2006-03-07 08:53:18 | かぜは・・・
いつから持っているのかわからないくらいずっと前から 箱の中にしまってあるいくつかの思い出。 たぶん、これが一番古い。 小学校の一年、東京に転勤が決まったとき、母が私とレモンちゃん、そして妹に買ってくれたペンダントのトップ。 私とレモンちゃんのはピンク、妹のは赤。 裏には、めいめいの名前が彫ってある。 おもちゃなんだけど、あのころはこういうサービスがあった。 これは、父が三つ持ってきてくれ . . . Read more

蟹めーっっ、

2006-03-03 22:53:06 | べりーずりーふ
ネットで、今日のレシピなど見ていた娘が、 「今日って、はまぐり食べる日なの?」 と聞いてきた。 「そう」 とこたえながら、内心、まっずいな~と冷汗。 昔、弟が枇杷を知らないことがあった。 そのとき母が、お金がなくても季節のものは食べさせなくちゃいけないと悔やんでいたことがよみがえる。 と、突然。 なぜわが家ではまぐりのお吸い物が忘れられたか、というそもそもの原因を思い出した。 雑煮椀を 奮発した . . . Read more

縁のかたみに

2006-03-02 23:55:00 | かぜは・・・
むすめが生まれたとき、親しくしていた方が作ってくださったお雛さまです。 私個人がというのではなく、夫の父の代からの仕事も含めてのお付き合いでした。 大安の日。 高齢のため、布の処理が思うようにできなかったこと、 生地だけは手に入る限りいい物を使ったこと、そして 「玲ちゃんがお嫁に行くときは、必ず一緒に連れて」 の言葉とともに 託してくださいました。 落ち着いた男雛の衣装の取り合わせに、選ば . . . Read more

人生の片道を

2006-03-01 10:55:35 | 碧い目をした
ともに過ごしてきたつれあいより もうちょっと長く 連れだってきたわたしのお雛さま。 子どもの時分には、家に七段飾りなどなく、 虫食いを逃れた火鉢やお調度がわずかに残っているばかりで、 母がまいとし紙を折ったり、雛に見立てた人形を飾ってくれたものです。 ある年。 高島屋の“我楽多市”が本格的なお人形さんとの出会いとなりました。 女が、自分のために買えないものの一つに、お雛様がありますよね。 . . . Read more