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地球外生命探しの手がかりに??

2019-11-24 08:01:03 | 日記

地球最北の熱水噴出孔、深海4千mで生命見つかる

北極海の氷の下、水深4000mの海底を探査、地球外生命探しの手がかりに

オーロラ熱水噴出孔フィールドで見つかったガラス海綿と、その上を泳ぐ赤いエビ。(PHOTOGRAPH BY OFOBS, AWI TEAM)

 どこまでも続く氷原や、ところどころに突き出た氷塊はまるで陸地のようだが、グリーンランドの北の海に陸地はない。それを示すように、ノルウェーの砕氷調査船「クロンプリンス・ハーコン号」が、北極海の海氷を砕きながらゆっくりと進んでいた。

 ノルウェー領スバールバル諸島にある町ロングイェールビーンを出港してからここへ到着するまで、予定よりも長い時間がかかってしまった。ところが、米ウッズホール海洋研究所のクリス・ジャーマン氏はせっかくの絶景に見とれることもなく、海底から送られてくるライブカメラ映像を一心に見つめていた。

 ジャーマン氏らが画面に映るのを待っているのは、海底に開いた裂け目から漆黒の深海へ噴き出す超高温の水煙だ。ガッケル海嶺沿いのオーロラ熱水噴出孔フィールドは、知られている限り地球上で最も北にある熱水噴出孔フィールドだ。海氷に覆われた海の底にあり、深さはおよそ4000メートル。地球にありながら最も異星に近い生態系があると考えられている。

 深海探査は、宇宙探査と同様に高い危険を伴う。深海の底は、どんなに頑丈な探査ロボットにとっても過酷な環境だ。今回のミッションでも、潜水艇を危うく失いかけるなど、いくつかのハプニングに見舞われた。

 だが、紫色の夕空が見られたこの日、船につながれ、何時間も海底の泥の上を移動していた高解像度カメラが、ついに海底にぽっかりと口を開けた裂け目の真上を通過した。船の各所に設置されたテレビ画面いっぱいに、直径1.5メートル近い噴出孔からたけり狂ったように噴き出る黒煙が映し出された。

「こいつは馬鹿でかいぞ」。ジャーマン氏が、声を上げた。

 その日、カメラは同じ場所をさらに2度通過した。その後も1週間かけて複数回通過し、オーロラ海山の南側にある起伏の激しい斜面を撮影した。

 画面には、煙突状の熱水噴出孔「チムニー」の、倒れた残骸が姿を現した。これはフィールドのいたるところで見られる。さらに、「ブラックスモーカー」と呼ばれる黒っぽい熱水を噴出する孔は、1カ所だけでなく、少なくとも3カ所あることも確認された。(参考記事:「【動画】水深3800mの深海に奇妙な生物群集」

 世界の果てで氷の下に息づく生態系にここまで迫ったのは初めてのことだ。


「磁気嵐」

2019-11-24 07:51:48 | 地震

太陽フレアがもたらす「磁気嵐」世界で初めて音声化に成功!

太陽
太陽から放出されるプラズマエネルギー(SOHO/LASCO C2)

 欧州宇宙機関(ESA)の研究チームは、過去5年間に観測した「磁気嵐」のデータを分析して、周波数を音声化することに世界で初めて成功した!

 

 磁気嵐は、太陽面で起きる大規模爆発(フレア)によって放出されたプラズマエネルギーが地球に吹きつけることで引き起こされる地磁気の乱れで、GPSの誤差が生じたり、通信・電波障害などさまざまな弊害を引き起こすおそれがあることから、米航空宇宙局(NASA)をはじめ、日本では情報通信研究機構(NICT)など各国で太陽活動の変化を観測している。

太陽から地球に吹きつけるプラズマの風

太陽風
太陽フレアによってプラズマ粒子が地球に吹きつける模式図。地球の磁場に乱れが生じて、さまざまな障害を引き起こすおそれがある。ESAのクラスターは太陽活動と磁場の変化を観測する4機の衛星だ(ESA)

 

 フィンランドのヘルシンキ大学の研究チームは、ESAが運用する4機のクラスターⅡ衛星が、2001年から2005年まで観測した6回の磁気嵐のデータを分析した結果、電磁波の周波数を、人の耳に聞こえる可聴信号に変換することに成功した。

 

 ESAが公開した音声データを聞くと、(A)太陽風が地球に到達する前には、地球の磁場の音は低く、一定して聞こえるが、太陽風が到来すると(B)周波数の振り幅が2倍近く上下し、音も高くなるという。(以下A

 

 

 太陽風が地球の磁気圏に近づいた際に、ガスや塵にぶつかってできる衝撃波によって速度がガクンと落ちる「バウショック」と呼ばれる境界を通過し、磁場に到達するまで、波形は研究者の予想を超えるほど複雑に変化しているという。(以下B)

 

 

 私たちには、宇宙怪獣が登場するSF映画の効果音のように聞こえるが、研究者にとっては「地球が奏でる歌」だという。