大阪と北海道での地震、西日本豪雨、度重なる台風と、今年は自然災害が例年に比べて多い。特に、西日本豪雨と北海道地震については、広い地域で長期に渡り鉄道が運休となった。
このような自然災害で不安になるのは、そのまま鉄道としての復旧ができなくなること。最近では、高千穂鉄道や岩泉線が該当するし、日高本線もそれに近い状態になっている。現在、存続している路線でも、四日市あすなろう鉄道やアルピコ交通の末端区間は、豪雨で不通となりそのまま廃止となった。でも、ここ最近は、名松線や只見線のように被災規模にも関わらず復活する例もある。三江線は2006年の豪雨から1年で復活したが、乗客減で今年全廃となった。今年の災害で未だに運転見合わせになっているのは、広島県内の4区間、北海道の日高本線の計5区間、芸備線の狩留家~三次間以外は、来月までの復旧を目指す。
また、復旧の見通しが曖昧だというのも困る。ここ数か月、予讃線(卯之町~宇和島間)、奥羽本線(真室川~湯沢間)、信貴ケーブルで、『運転再開までしばらくかかる』という表現で振り回され、代替案を作らざるを得なかった。予讃線、信貴ケーブルについては、代替案を使うことはなかったが、奥羽本線は復旧日の判明が4日前となったため、代替の奥羽本線(大館近辺)と大湊線の駅降りを繰上げ実行させることになった。予定を発表しておいて、先送りになった時のことを考えてのことだけど、もう少し早めに復旧目途が明らかになるといいのだけどね。幸い、予讃線を含んだ大半の路線では復旧時期が当初発表より大幅に繰り上がったけど。
さらに最悪なのは『運転再開までしばらくかかる』が長期に渡って続き、復旧時期もわからないケース。JR九州の原田線、豊肥本線(阿蘇~肥後大津間)、日田彦山線(添田~夜明間)がそれに該当する。西日本豪雨で被災した原田線については、公式リリースにはないものの先月の社長会見で順調に工事が進めば今年度末に復旧するということ、2年前の地震で被災した豊肥本線は去年4月から工事を始めたものの中々進められず目途が立たない状況、去年の豪雨で被災した日田彦山線については今日の復旧会議でようやく鉄道での復旧を前提とすることが決まった。
2000年代までは長期運休路線はほとんどなかったが、東日本震災以降はあちらこちらで長期運休路線がある状況。代行バスも範疇に入れないと、鉄道全路線制覇は難しくなっている。でも、乗りつぶし以前に、度重なる災害で苦しんでいる人がかなりいることを実感させられる。来年は今年より災害が少ないといいのだけどね。
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