しーさるの鉄日記

新幹線ALFA-Xのデザイン発表



JR東日本は、次世代新幹線開発のためのE956形新幹線、(愛称ALFA-X)のデザインなどを発表した。

東京寄り先頭車の先頭長は、E5系より1メートル長い約16m、トンネル突入時の圧力波を抑えるだけでなく、室内空間も確保させる。新青森寄り先頭車の先頭長は22m、ロングノーズは台車部を覆うせり出した造形、運転士を包み込む造形、後方へ向けて滑らかにつなぐ造形で構成されている。

カラーリングは、メタリックボディにグリーンの帯を入れたもの、東京寄り先頭車のドア後ろ、新青森寄り先頭車の運転台付近で2本の側帯をクロスさせる。ロゴマークは、水平ラインと右上がりラインに段々と明るくなるグラデーションをかけて、新幹線らしいスピード感と先進的な技術が明るい未来につながることを表現させる。

E956形では、屋根の上には空力抵抗板を1両辺り14箇所設置、車輪簡のコイルで減速させるリニア式減速度増加装置と組み合わせて、地震発生時により早く止まるようにさせる。さらに地震対策ダンパで大きな揺れを抑制、クラッシャブルダンパの間隔を拡げることで、脱線しにくくさせる。

車体、台車、軸箱等には振動センサ、温度センサを設置することで台車の状態を確認、台車の前後は形状の変更で着雪を減らすようにする。車体傾斜制御装置だけでなく、動揺防止制御装置と上下制振装置で乗り心地を向上させる。パンダグラフは、ヒンジ部をカバー内に配置したものと、ヒンジ等の構造、カバーの形状を改良したものの2種類を配置する。

E956形は来年5月の落成を予定している。

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去年7月に新幹線用試験車両『ALFA-X』の新造が発表されたが、今回はデザインを中心にその詳細が明らかになった。

『ALFA-X』で目を引いたのが、22mのロングノーズを持つ新青森寄り先頭車、これは500系やE5系の15mを大きく上回る。先頭車の大半をロングノーズが占めているので、客席は3列しかない。この部分を、E5同様グランクラスにするかどうかは不明である。また、9号車ドア位置が連結部から離れているから、9号車の定員も少なくなると思われる。

カラーリングは銀色のメタリックボディにグリーン帯で400系の旧塗色を彷彿させる。E5系の塗色はE954系(FASTECH 360 S)を踏襲したけど、E8系?はこの銀色のメタリックボディにグリーン帯を踏襲するかもしれない。個人的にはメタリックボディの方が好きなのだけど、全面塗装の方が新幹線らしいかもしれない。

制震装置や地震対策ダンパの搭載は去年7月リリースで触れているが、空力抵抗板、リニア式減速度増加装置、台車の着雪減少は今回のリリースで初めての発表だ。代わりに去年7月のリリースにあったブレーキディスク回転時の空力騒音低減はなくなっている。空力抵抗板は、『FASTECH 360 S』での車体脇上部の扇状のものから、天井から出てくる板状のものに変更、数も1編成辺り7箇所から1両辺り14箇所と大幅に増えた。『FASTECH 360 S』の猫耳では、時速360キロからの非常停止距離が4,300メートルから4,000メートルへの短縮だったから導入が見送られたけど、今回搭載される空力抵抗板はどれくらいの効果があるのだろうか。『ALFA-X』では、空力抵抗板だけだなく、リニア式減速度増加装置も搭載、ここまで来ると安全に停止することより、急な減速で通路を歩いている乗客が転倒しないか心配してしまう。

新幹線試験車では珍しく台車回りを大幅に改良することに。先述のリニア式減速度増加装置の他、地震対策ダンパも取付け、センサも設置、さらには着雪を減らすように改良することのことだ。着雪については、函館から先へ乗り入れるための雪対策だと思われる。そう考えると、道内での試運転も必要かもしれない。北海道の貯雪式高架橋でも、雪が吹き込んでくることは完全に防止できないからな。パンダグラフについても、着雪を考慮すると、ヒンジ部をカバー内に入れたほうがいいかもしれない。

『ALFA-X』の落成予定は2019年5月、『FASTECH 360 S』を踏襲するなら2023年ぐらいまで試運転、2025年の北陸新幹線敦賀延伸の改正時に、量産車を『はやぶさ』数編成に投入、その後もE5を量産車で置き換え、2031春の新札幌延伸時には現存する33編成の大半を置き換えるのではないかと。

営業運転最高速度360キロを目指す東北新幹線、現行の320キロ運転区間だけを360キロに引き上げても短縮時間は10分も満たない。よって、現行260キロで抑えられている盛岡以北において、どれくらい360キロ運転を行うかが、札幌までの所要時間を左右することになる。国交省鉄道局は新函館北斗から札幌まで64分と予測している。現行最速はやぶさの所要時間、4時間2分に新函館北斗の停車時間をプラスすると、東京~札幌まで5時間7分ということになる。現行の320キロ運転区間を360キロに引き上げるだけで、ぎりぎり5時間を切ることが可能だ。260キロ運転区間を360キロに引き上げれば、こまち非連結の仙、盛、青、函、長停車で4時間30分台、こまち連結した二、八、道内各駅停車で5時間前後になるのではないかと。

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