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しーさるの鉄日記

近鉄南大阪線2022年4月改正

近鉄南大阪線では、2022年4月23日にダイヤ改正を行った。改正概要は以下の通り。

●朝夕時間帯を中心に、大阪阿部野橋~吉野間の急行を大阪阿部野橋~橿原神宮前の運転に短縮、橿原神宮前~吉野間は2両ワンマンの普通を運転する。(平日下り6本、上り3本、土休日下り3本、上り4本)

●データイム時間帯に、大阪阿部野橋~橿原神宮前間の準急を大阪阿部野橋~古市の運転に短縮、古市~橿原神宮前間は2両ワンマンの普通を運転する。(準急は平日下り10本、上り12本、土休日下り12本、上り14本が短縮)

●平日ダイヤにおいて、大阪阿部野橋発13時51分、16時11分の古市行、古市発14時20分、16時31分の大阪阿部野橋行を、大阪阿部野橋~藤井寺間での運転に短縮する。

前回の2021年7月から、わずか9か月でダイヤ改正、同時に行わなかったのは、ワンマン化の準備が間に合わなかったためだろうか。前回の2021年改正では、データイムの古市~橿原神宮前間の減便や、朝夜の見直しが行われたが、今回の改正では運転系統を分断して、ワンマン運転の区間を拡大した。首都圏では東武鉄道がだいぶ前から末端ワンマン運転になっていたが、近鉄も系統分断して末端ワンマンを始めたという感じだ。このことで、データイムの一部時間帯において、料金不要で大阪阿部野橋駅に行けるのは古市までの各駅と、尺土~橿原神宮前間の各駅となった。

吉野行から橿原神宮前行に変更する急行は、大阪阿部野橋発●8時20分、●9時20分、●9時50分、15時50分、16時20分、★18時20分、●20時20分、吉野発から橿原神宮前発に変更する急行は橿原神宮前発15時31分、★16時03分、18時31分、19時03分となっている。(●は平日のみ、★は土休日のみ)データイムの吉野発着急行は、前回の2021年7月改正で橿原神宮前発着区間急行となっていたから、今回見直されたのはその前後時間帯の一部列車といった感じだ。

橿原神宮前行への変更が顕著なのは平日下りで、吉野行の急行は大阪阿部野橋発8時50分から15時20分までなくなった。1年前は30分毎に吉野発着の急行が運転されていたことを考えると、大きく変わった。ただし、16時50分からは20時台を除いて30分毎での運転となる。吉野発は土休日の方が多いが、夕方前後の一部時間帯に4本減少されただけで、15時37分から17時07分の30分毎と、18時37分は残った。桜の時期以外は需要がないのだろう。

今回の改正でワンマンになった吉野線普通は平日14往復、土休日10往復で、分断された吉野発着の急行の倍くらいある。これは、データイムの区間急行と一本化されていた普通をワンマン化して区間急行と分離、橿原神宮前での乗り換えに変更したからだと思われる。吉野発着のワンマンは平日12往復、データイムだけワンマンなら橿原神宮前発10時30分から16時30分、吉野発9時37分から14時38分、17時37分が該当すると思われるが、橿原神宮前発22時48分の壺阪山行もワンマンだから、夜間のワンマンを考慮するとデータイムはもう少し減るのだろう。

橿原神宮前行から古市行に変更、古市でワンマンの普通に乗り換えとなる準急は、大阪阿部野橋発●8時54分、9時54分から13時24分の30分毎、★13時54分、★14時24分、14時54分、★15時24分、★17時54分、橿原神宮前発から古市発に変更する準急は古市発11時46分から15時46分の30分毎、★16時16分、16時46分、★17時16分、★19時16分、★19時46分(●は平日のみ ★は土休日のみ)となっている。通学需要を見込んでいるためだろうか、平日14時台からはワンマンではなくなっている。

古市~橿原神宮前間の区間急行通過駅では、2021年7月以前までは大阪阿部野橋まで乗り換えなしで行ける準急が毎時4本となっていたが、2021年7月改正ではそれが半減、今回の改正では、古市発着のワンマンの普通だけとなり、輸送力もだいぶ落ちた。逆に言えば、それに見合った需要しかないということなのだろう。

南大阪線で新たにワンマンとなるのは、平日で古市~橿原神宮前間下り27本上り30本の他、古市~御所間の1往復、橿原神宮前~尺土間の2往復、土休日で古市~橿原神宮前間下り24本上り29本の他、古市~御所間の下り3本上り3本、尺土発橿原神宮前行2本となっている。古市~橿原神宮前間のみ運転の平日下り普通は34本あるから、ワンマン運転ではないのは7本、朝4本と夕3本が該当すると思われる。尺土発橿原神宮前行が朝2本、夕1本あるから、どれか1本がワンマンではないということになる。

今改正では、南大阪線の古市~橿原神宮前間、吉野線ともにワンマン運転が導入されたが、橿原神宮前をスルーして、古市~吉野間の列車は設定されなかった。橿原神宮前での折り返しをせずに効率いいと思うのだけど。もしかして、橿原神宮前で一度客を降ろして車両を留置、区間急行が着く前にドアを開けて客扱いという方法をとっているのだろうか。東武鉄道では小泉線と桐生線の直通運転を行って、太田駅の使用ホーム数を減らしたのだけどね。

ワンマン化以外の変更点は、平日午後時間帯では古市発着の普通列車2往復が、藤井寺発着に短縮変更となる。データイムの藤井寺~古市間では、毎時6本の準急の他、普通列車が毎時1~2本、準急の5分後を運転している。今回の改正では16時台の普通が2本から1本に、14時台が消滅している。普通は河内松原で準急に追い抜かれるから、この普通の設定におけるメリットは恵我ノ荘、高鷲から土師ノ里、道明寺、古市への時間短縮くらいだ。古市もワンマン普通が折り返しでホームを塞ぐようになったから、前よりは折り返しにくいし。


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