丸ノ内線新車と半蔵門線新車

東京メトロは、丸ノ内線に新型車両『2000系』を投入することを発表した。

2000系は『四季に映える鮮やかな挿し色』『活力あるTOKYOのカタチ』『安心を支える先進の機能』を車両コンセプトしてデザイン、外観は『グローイング・スカーレット』をベースに『サインウェーブ』を車体上部にあしらう。車内の天井は球面形状で開放的な車内空間を演出、車端部は丸窓を採用し、テーブル、荷物掛、コンセント２口を配置する。

車両各装置の動作情報を車両基地や指令所等に伝える車両情報管理装置や、脱線検知装置を東京メトロとして初めて搭載する。また、既に導入されている1000系などと同様、片軸操舵台車を採用、セキュリティカメラで安全性を高める。02系より冷房能力を高め、座席幅を拡大、連結面や座席横の仕切りに強化ガラスを採用して、車内の見通しを改善させる。ドア上部には17インチワイド液晶の車内表示器を３画面設置、高音質の放送システムも導入する。

運行開始は、来年２月を予定、2022年度まで53編成318両を導入する。また、2000系導入と並行して、丸ノ内線へのCBTCシステムの導入を進める。

また、2018年度事業計画の中で、2020年度から半蔵門線に新型車両を投入することを発表した。

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日比谷線の13000系に続いて、丸ノ内線にも新車を導入することに。導入すること自体、丁度２年前に発表された東京メトロプラン2018で触れていたが、今回は新車の詳細が明らかになった。

外観については、02系はアルミニウムにスカーレットの帯を入れただけが、2000系は1000系同様フルラッピングの真っ赤となった。丸ノ内線特有のサインウェーブについては、02系の時は９年前の更新時にスカーレット帯に入れられただけだったが、2000系では営団500系より細いものの白い帯に刻み込まれるようになった。白い帯を500系と同じ位置に入れるとホームドアで隠れてしまうので、先頭付近以外は車体上部に入れることに、運転台廻りは白い帯が入らないので、グローイング・スカーレットとブラックの１色となった。

今回、一番注目されているのは、地下鉄車両として初めてコンセントが付けられること。通勤車としては、西武40000系、京急1000形16次車や京王5000系がコンセントを設置しているが、京急1000形16次車は乗り入れ運用がいまだにないし、京王5000系は『京王ライナー』以外ではコンセントは使われない。西武40000系は地下鉄に乗り入れるものの、特別料金が必要なので、料金不要の地下鉄ではメトロ2000系が初めてということになる。

でも、比較的乗車時間の短い通勤車でのコンセントの需要はどんなものだろうか。乗車時間の長い新幹線は移動しながら満充電できるのだけど、地下鉄だったらそんなに充電できないような。一般的なスマホでは１％充電するのに２分かかるから、池袋から東京まで移動する16分間に充電できるのは８％ぐらいとなる。でも、最近は１時間で充電する機種もあり、その場合は24%ぐらいになる。2000系がある程度揃う数年後はそういった機種が主流になるだろう。それ以前にバッテリーをあまり使わないスマホが開発され、充電の需要が減るかもしれない。どちらにしろ、酔って帰宅するなどして充電を忘れた時は、2000系のコンセントはありがたい存在になるだろう。時間に余裕があれば、池袋から新宿まで充電するつわものも出てきそうだ。
荷物掛はいいのだけど、テーブルを付けたのが少し謎。イメージ図を見る限りだとそんなに大きくないし、詰め込みことを考えると折り畳みにした方が良かったと思うのだけどね。

システム的に初搭載になったのは、車両情報管理装置や脱線検知装置、車両情報管理装置については他路線の車両に改造して取り付けるかもしれない。当然ながら、将来のCBTC導入に対応したシステムも取り付けることになる。５年後に2000系で統一するまでは使われないが。
導入編成数が53編成というのは２年前の東京メトロプラン2018で発表済み、02系６両編成の本数を維持して方南町支線に乗りれさせるから、本数を減らすか、CBTCで時間短縮を図るかのどちらかかもしれない。

半蔵門線用の新車は『18000系』になると思われる。8000系の１次車、２次車計９編成が2020年～22年に車齢40年になるから、それを置き換えるのだろう。新車投入から３年後にはホームドアが半蔵門線全駅に整備されるが、その時点でも３次車以降の8000系は残るのではないかと。