小田急の3月14日ダイヤ改正、平日夕方夜間の改正概要は以下の通り。
●新宿発17時33分の急行唐木田行を急行本厚木行に変更する。
●新百合ヶ丘駅において、ロマンスカーと江ノ島線快速急行、急行の3番線発着時間帯を前倒しする。
●下り急行の経堂停車を21時以降に拡大する。それに伴い各駅停車の運転本数を見直す。また、ロマンスカーの発車時刻を見直す。
●新宿発22時台後半からの急行唐木田行を多摩線内各駅停車に変更する。
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複々線完成から2回目のダイヤ改正では、朝ラッシュ時の各駅停車の輸送力増強や平日夜の一部見直しが図られた。まず、平日夕ラッシュ時と夜間を見てみる。
夕方については、17時台で31快藤 33急唐 41快小 43急小 50快藤 53急小となっていたのを、31快藤 33急本 41快小 43急藤 50快小 53急小に変更する。海老名、本厚木方面への客が41分の快速急行に集中していたのを、33分の急行本厚木行で和らげる形だ。さらに後続の43分の急行小田原行を藤沢行に変更することで、江ノ島線への客も分散させる。また、代々木上原発17時29分の準急向ヶ丘遊園行、48分の準急成城学園前行については、各駅停車に格下げする。この2本は、代々木上原で急行から接続するので、新宿から梅が丘方面への有効本数が増える。
次に動きがあるのは新宿発20時30分、「ホームウェイ11号」を小田原行から秦野行に短縮変更させている。秦野では開成停車急行にすぐに接続しているものの、小田原着は4分繰り下がる。
21時台については、20時台から24分、54分発の急行を間引いたダイヤだったが、22時台と同じダイヤに、快急6本、急行4本を維持しながら、11分、41分の各停相模大野行の運転をとりやめ、8本だった各停を6本とする。15分サイクルベースから20分サイクルベースになったため、15分の特急藤沢行は20分に、30分の特急秦野行は40分に繰り下げている。特急藤沢行は新百合ヶ丘まで3分短縮、その先は5分短縮しており、繰り下げた時間をチャラにしている。特急秦野行は3~4分の短縮を図っているが、秦野で接続する快速急行小田原行は停車時間が長いため、渋沢から先は時間短縮効果がない。
急行は本数を維持したが、17分発、47分発の急行大和行は、23分、53分に繰り下げ、快急と順番を入れ替えている。そのことで急行の運転間隔が8分、22分だったのが10分、20分と少し平準化される。21時台の経堂には、急行6本(新宿発4本と千代田線からの伊勢原行2本)が新規に停車するように、各停への接続がいいのは、21時20分までの2本だけで、それ以降は3~7分待たされる。千歳船橋、祖師ヶ谷大蔵への恩恵は少なそうだ。成城学園前では、急行から各停へ4分待ちだったのを、すぐの接続に改善している。但し、59分着の唐木田行からの接続する本厚木行は、メトロホームウェイからも接続を取るので3分待ちとなる。
千代田線からの直通については、代々木上原発17分と47分の準急成城学園前行を各停に格下げ、新宿発10分と41分の快急藤沢行から接続、新宿からの各停減少分のフォローをする。準急が各停に格下げされても、経堂へは急行があるからな。代々木上原発21時53分の各停成城学園前行の小田急への乗り入れを取りやめ、代々木上原止に変更、代わりに56分の各停本厚木行を3分繰上げフォローしている。また、22時01分の急行向ヶ丘遊園行は準急に格下げしている。先述した新宿からの急行大和行の時刻が繰り下がったためだ。千歳船橋、祖師ヶ谷大蔵へは新宿発21時55分の各停に乗るより、53分の急行と準急を乗り継いだ方が6分早く着くことができる。
23時台は比較的利用率の低い多摩線の本数を減らすことになった。それに伴い新宿発22時43分の急行唐木田行、23時02分の快急唐木田行、23時23分の急行相模大野行については、新百合ヶ丘から先の化け急行唐木田行に変更する。1本目は多摩線内のみ各駅停車になるだけだが、2本目は新百合ヶ丘までも格下げ、3本目に至っては向かう方向が変わっている。
22時43分の化け急は、向ヶ丘遊園で5分停車、新宿後を8分後に出る快急に追い抜かれる。その直前の新宿発22時41分の快急藤沢行は新百合ヶ丘で各駅停車唐木田行にタッチ差で接続しないから、多摩線利用者はこの急行を選択しなければならない。そういう意味で、急行通過駅へは利便性が向上したということになる。
23時02分の快急唐木田行は化け急行格下げするとともに、新宿発23時01分と微妙な繰上げ、停車駅が増えたので新百合ヶ丘着は4分、唐木田着は7分繰下げとなっている。新百合ヶ丘着の繰下げに伴い、各停相模大野行に接続しなくなり、鶴川、町田方面の有効本数が減っている。まぁ。町田は数分待てば快速急行が来るわけだが。
快急の急行化で、22時53分から23時12分までの急行のタイムラグは解消、改正前は快急に接続していた代々木上原発23時09分の千代田線からの準急成城学園前行も、経堂、成城学園前のフォローをする必要がなくなったためか、各停相模大野行に格下げ延長している。また、その影響か新宿発23時05分の各停唐木田行は向ヶ丘遊園行に短縮変更している。
最後の新宿発23時23分は行先を相模大野行から唐木田行に変更したということなので、他の2本と違い多摩線内格下げというわけではない。新宿では2分前に快急小田原行があり、新百合ヶ丘では相模大野行に接続するから多摩線に振っても問題ないということなのだろう。新百合ヶ丘発23時13分、35分、56分の各停唐木田行については、これら新宿からの直通に吸収される形で運転を取りやめることになる。
特急については新宿発23時55分の相模大野行ホームウェイの運転を取りやめ、32分の本厚木行ホームウェイは40分に繰り下げる。このホームウェイは相模大野に停車しないので、相模大野利用者は最終特急が繰り上がるだけでなく、町田で乗り換える必要が出てくる。藤沢行ホームウェイも18分から20分に繰り下げることでわかりやすい時間に、繰り下げた2分は町田まで回復するので、江ノ島線内は改正前ダイヤと変わらない。
上りでは、本厚木発20時11分の我孫子行が小田急線内での運転を取りやめ、代々木上原始発に短縮変更となっている。また、新松田発22時46分の赤丸急行新宿行を49分に繰り下げ、本厚木から通過運転の急行に変更する。特急は小田原発21時48分と22時28分の新宿行を廃止して、21時台、22時台1本ずつとしている。夜のこの時間で都心方向に特急20分毎というのは過剰だからな。
多摩線上りについては、唐木田発18時52分の急行新宿行の多摩線内での運転を取りやめ、新百合ヶ丘発19時05分に短縮変更している。夜間時間帯は、唐木田発22時24分、54分を廃止、13分発を19分に繰り下げ、04分発を00分発に繰り上げるなどして運転間隔を調整している。
新百合ヶ丘での、ロマンスカー、江ノ島線快急、急行の3番線発着は18時台後半から始まっていたのを18時台前半からに変更、代わりに江ノ島線急行・快急の3番線発着は22時台までやっていたのを、21時台後半から取りやめになる。ロマンスカーが最終まで3番線発着になるのは改正前と変わらないが。
新百合ヶ丘3番線発着って多摩線方面への乗り換え利便性向上が狙いだと思ったのだけど、リリースを見ると、乗降時間増大による遅延を防ぐのが狙いなのか。遅延が発生しやすそうなのは、急行が2分前に到着する快急、3番線発着となる快急藤沢行は、千代田線からの急行伊勢原行を遊園で抜くので、比較的遅れずに各停唐木田行にすぐに接続することになる。多摩線への接続を考えれば、21時34分の快急、23時07分の快急、44分の急行も3番線発着にした方がいいかもしれない。一番の理想は関西民鉄のような両面ホームだけど、スペースがないか。
千代田線については、西日暮里発18時27分から20時21分で常磐線直通の行先変更を行っている。この行先変更で柏行5本、我孫子行15本、取手行4本だったのが、柏行7本、我孫子行13本、取手行4本となり、柏~我孫子間で2本区間短縮となった。但し、運転間隔は平準化されており、例えば西日暮里発で18時52分の我孫子行から19時01分の取手行まで、柏から先の電車が9分開くということはなくなった。夕ラッシュのピーク前では、西日暮里発16時14分の柏行を我孫子行、16時55分の取手行を我孫子行に、17時02分の柏行を取手行に変更している。柏~我孫子間の2本を早い時間にシフトした形だ。
箱根登山鉄道は小田原発22時31分箱根湯本行と、箱根湯本発22時52分の小田原行を新設して20分間隔の時間帯を拡大している。増発された小田原行は、急行新宿行にタッチ差で接続しないが、東海道線の品川行最終には4分で接続する。
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