法則化中学・兵庫太子サークル

子どもにとって価値のある教育をしたい。兵庫県たつの市・太子町で活動している中学教師のサークルの活動記録です。

実技教科・授業の安定・最初の指導 その2

2015年05月16日 | Weblog
研修通信に書いた内容です。
前回の続きです。
ご批正ください。


1年生の最初の授業で配慮したこと(2)

8.教科書のページを板書する。
 「教科書29ページを開きなさい」と指示をする。
 LD(学習障害)が疑われる生徒には、
 聴覚優位の生徒と視覚優位の生徒がいる。
 教科書のページ数を板書することで、
 視覚と聴覚両方から情報をインプットする。
 (今回はワークシートにも教科書のページ数を
  記載しておいた)

9.机間巡視をする
 指示をしたら必ずやらせきる。
 一年生のこの時期なら可能であろう。
 教科書を開けていない生徒の方に近づいていく。
 小さな声で「29ページ」と言って開かせる。
 ここで目立たせるのは子どもの自尊心を傷つけることになる。
 あくまで「低刺激」の指導を心がける。
 できない生徒にべったりつくことも控えたい。
 みんなの目の中で「この子はできない子」だと言って
 いることになる。
 プリントに書けていない生徒は、その部分を指で
 トンと指で押さえる。
 「短い指導を何回も」するほうが効果が高い。
 個人指導をする場合は、全員が作業に熱中している
 状態を作ってから行う。
 子どもたちの自尊感情を高く保ってやることが優先される。

10.一問目は例示する
 教科書を読みとり、プリントへ記入する問題である。
 教科書を全員開いたが、どこを見たらいいのかわからない生徒がいる。
 LD(学習障害)が疑われる生徒たちである。
 一問目の答えは薄く書いておく。
 文字をなぞらせ、教科書のどこに書いてあるのか確認してから
 残りの問題をやらせた。
 スタートをそろえること、助走をつけることで落ちこぼしを
 作らない工夫である。

11.持ってこさせて丸をつける
 書けた人から持ってこさせる。
 ○をつけるのは次のような意味がある。
 ・書けたかどうかの確認  【確認の法則】
 ・行動したことへのプラスの評価 【個別評定の法則】【激励の法則】
 生徒の席で○をつけるより、持ってこさせた方がよい。
 ・他動気味の生徒は体を動かすことで気分転換でき、
 その後の学習に落ち着いて取り組むことができる。
 ・みんなが先生のところへ持っていくことにより、
 まだやっていない生徒があせる。
 授業に「緊張感」が生まれる。

12.早い生徒は板書させる
 ○をつけた生徒は黒板に答えを書く。
 早い生徒が退屈してしまうことを防ぐためである。
 「空白禁止の原則」はここでも大事である。
 また、少し遅れた生徒も、黒板の答えを参考にすることができる。
 「全員が出来ること」で授業をスタートさせる。
 「成功体験」を与えることが「意欲」を高める。

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これらのことをすべて授業開始5分以内に行っている。
これらの「教育技術」をマシンガンのように繰り出すことが、
全員を参加させる授業づくりのためには必要なのだと考えている。

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