法則化中学・兵庫太子サークル

子どもにとって価値のある教育をしたい。兵庫県たつの市・太子町で活動している中学教師のサークルの活動記録です。

10年間の学びをまとめ,発信する

2012年10月10日 | Weblog
主題 全員参加の授業づくりに挑戦する
副題 チェストキットの製作における工夫

今年度書いたレポートである。

その、書き出しを引用する。

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◆学年末に技術室の大掃除をした。
 未完成のまま残された材料がでてくる。
 授業中に完成せず「放課後残りなさい」と連絡しても来なかった
生徒の作品である。部品の切断面もがたがた、いくつかの部材は紛失
しているようである。
 一年間この生徒にとって「技術の授業」とは何だったのだろうか。
 その生徒の作品を処分しながら「全員が参加できる授業づくり」
について考えた。

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自分なりには手応えがあった実践である。
生徒と、保護者の感想を載せる。

○背板を糸のこで切るときに上手く弧を描くことが出来なかった。
側板を作るのが一番難しかった。やすりで木材を削る時、面取りが上手く
できたと思った。またこのように製作をする機会があれば、上記のことを
克服してから臨みたいなと思った。            (生徒)

○かんな削りやけがきなど、初めて削ったりけがきをしました。真っ直ぐ切る
ところとかちゃんと出来たのでよかったです。やすりを使って表面がとても
「ツルツル」になりました。               (生徒)

○最初は全く何が出来るのだろうと不思議に思っていました。しかし、だんだん
使い方、作り方が分かってきたら、とても楽しくなりました。そしてまた機会が
あったら、家でも作ってみたいです。そして帰って見せたら、お母さん、お父さん
お姉ちゃんにとてもほめられてうれしかったです。     (生徒)

○引き出しの中に何を入れるのかずっと1年生の時から考えながら作りました。
今は自分の部屋で使っていて、結構部屋に合っています。引き出しの「取手」の
部分をオリジナルのダイヤにしました。私は次、何か作るなら、自分の部屋に
置く、二段の本棚を作ろうと思います。木工はとても楽しかったです。(生徒)

●自分が中学生の時に作った小物入れを思い出し懐かしく思いました。私が作った
ものよりも息子の方が断然上手く作れていたので驚きました。自分で物を作る楽しみ
を知り、また作りたいという気持ちが持てて良かったです。  (保護者)

●リビングの目立つところに飾っています。家庭の中に子どもの作った作品がある
ことはとても幸せだと思います。とても慎重に、丁寧にカットされていて、引き出し
の取手も自分のイニシャルにして工夫されて、素敵な作品です。 (保護者)

●とても素敵な小物入れを不器用ながら一生懸命に作った様子が伝わってきます。
これからも物を作る楽しさや難しさを教えていただければありがたいです。大切
に使わせてもらいます。                  (保護者)

●今日、技術の授業で作った作品だと言って見せてくれました。自分が難しかった
ところ、工夫をしたところを一生懸命に話してくれ、1年生から作り始め、使った
ことがない道具で木工をしたことを、本当に楽しそうに話してくれました。
私も木でいろいろ作ることが大好きなので、夏休みに子どもと挑戦してみたいと思
います。ご指導ありがとうございました。          (保護者)

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この10年間、TOSSで学んだことを書いたレポートである。

幸いなことに、この内容で話す機会をいただいた。

①8月  TOSS中学美技家セミナー
②10月 支部教研

③10月 県大会分科会
④11月 県教研

別冊資料を作ろうと思う。
この資料の隅に、TOSS中学美技家研究会(+ML)のことを載せよう。

一人でも興味を持ってくれる人が現れることを祈りつつ…