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増田カイロプラクティックセンターの近況レポート

筋骨格・神経・アレルギー(NAET)・感情の統合療法。
増田裕D.Cのブログ

2006年1月29日 歩きながら考える

2006-01-29 23:02:28 | 近況
増田院長記

○昔読んだ本に笠信太郎著「ものの見方について」という本がある。そのなかで「ものの見方について、3つのパターンがある」話を思い出した。ドイツ人、スペイン人、イギリス人の3つである。「ドイツ人は歩く前に考える。スペイン人は歩いてから考える。イギリス人は歩きながら考える」。著者は明らかにイギリス人の考え方に共鳴している。
この話を思い出したのも、臨床の世界はまさに経験論の世界であり、「歩きながら考える」式の思考パターンが非常に馴染むからである。
今、瞳孔測定計を使って、いろいろ研究を始めようと思っているが、これも「歩きながら考える」というアプローチがぴったりと合うのである。そして、自分のホームページのつくり方も「歩きながら考える」というやり方が一番合うのである。

○本日はカイロ神経学のセミナー2日目。昨日の復習、自発性水平眼振の再説明、さらに自発性垂直眼振の機序、治療法、視線運動性検査の検査法、評価、治療法を説明する。最後に、複視の機序、検査法、治療法を話して終わる。午前9時から午後3時半まで。

○翌日は横浜MCCでの特別授業があるため、横浜市関内に移動。現在、久しぶりにテレビを見ながら、この近況レポートを書く。

○ベルリンフィルの主席ビオラ演奏者の清水直子さんのドキュメンタリーは素晴らしいものだった。こうした日本人の活躍は心からうれしい。また、キャシー中島のキルティングのドキュメントもいい話だった。こんないい番組を立て続けて見たのはラッキーだった。心が洗われる。

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2006年1月28日 自然治癒の生理学的基礎 

2006-01-29 08:34:37 | 近況
増田院長記

○実は、本日29日朝これを書いています。昨日はカイロ神経学の講師として朝9時から午後5時まで教壇に立ち、その後は受講生の先生方、学生と2次会3次会に及んだため、このレポートを書く暇がありませんでした。
治療家はふだん患者と対面するだけでほかの人と話す機会が少ないので、同じ仲間と話すのはとても楽しいのです。いろいろ刺激になります。

○カイロプラクティックの原理原則は神経のバランスにあります。しかし、そのバランスを崩す要因として構造、生化学(新陳代謝)、感情の3つの要素があります。したがって、一次関数のようにある特定の単純な要素に症状や病気の原因を還元することはしません。ところが、哲学的にはこうなのですが、伝統的にある特定の椎骨の変位がすべての疾患の原因であるかのような非常に極端な特定病因論が西洋医学から密輸入されて、メジャーマイナー論のような特殊な歪んだ定式が席捲するようになります。
しかし、問題はこのような単純関数では本当の原因を除去することができません。少なくとも問題の変数が4つあるaw+bx+cy+dz=0の方程式を解かなくてはならないのです。w、x、y、zの関係がどうなっているのかを考慮に入れる分析的な眼も必要になります。そこに分析的な眼とアートが要求されるのです。あるいは4次関数の解を求めるような分析的な眼が必要かもしれません。

○カイロ神経学は身体内部の神経バランスを整えるアプローチですが、しかし、さらに進むと、たとえば右の後半規管の機能低下の原因は何かと、構造、生化学、感情の要素を点検しなければならない、ということがしばしばあります。

○生気論や自然治癒アプローチの弱点はこれまで治療の効果がどうして起こるのか、その機序を西洋医学の生理学の言葉で説明することができないことでした。しかし、神経学や分子生物学の最新の成果はこれらのホリスティックな複雑系の視点をもったアプローチの基礎を明らかにしているように思えます。西洋医学の特殊な治療イデオロギーである特定病因論は退けながら、その基礎医学の最新知見に学びながら、自然治癒派はたくましく自己を武装しなければならないでしょう。







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