goo blog サービス終了のお知らせ 

増田カイロプラクティックセンターの近況レポート

筋骨格・神経・アレルギー(NAET)・感情の統合療法。
増田裕D.Cのブログ

動悸/不整脈

2005-11-28 13:47:12 | 治療
院長記

「先生、(動悸・不整脈が)治りましたよ。息子(が原因)だったとはねえ」

「これほど気持ち悪いものはなかったね」「心臓がドクンドクンするんだから」

つい先日(11月23日)、久しぶりに常連の患者さんが来院した。10月中旬から動悸がし始めた。病院で検査を受けると、「期外収縮」だと診断された。よくあることだから気にしないことだと言われ、特段の治療もない。

しかし、心臓の音がびっくりするほど大きくて気持ちが悪い。そこでうちにやってきたというわけだ。

心臓の音を聞くと確かに不整脈を打っている。

そこで検査すると、感情のしこりが関与している。調べていくと、「厄介な」という感情が検出された。そこで思い当たることがないか尋ねると、この5月に初孫が生まれて、隣に息子夫婦が住んでいるのだが、嫁が「おかあさんいいですか?」と毎日、1日に数回も孫を連れてやってくる。

それはそれで「癒し」にはなるし、別段嫌なこともないのだが、今までの自由な自分本位の生活リズムが崩れて、ちょっと不自由だなと感じていた。

そこでこの感情を開放する。

11月25日、嫁と初孫の背後に、こうした自分の気持ちを察することのできない息子に対する気持ちがあるのが認められたため、この感情も開放する。

今日が3日目だったが、見事に動悸はなくなった。「気持ちがこれほど身体に影響するなんて、すごいね」

どんな感情も自然に沸いてくるもので、それ自体良いも悪いもない。この場合でも、そんな感情が溜まってしまった。溜まると良くない。症状に現れる。うまく、溜まらないようにはけ口をつくり出すことが生活の知恵である。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

眼球追跡運動

2005-11-27 11:33:45 | 治療
院長記(11月28日に書いています)

歩行困難だった女子中学生。これまでの治療で歩けるようになった。この歩行困難には強い感情的トラウマが関与していたのだが、このトラウマが開放されるに従い、歩けるようになった。

最初の検査のときに、眼球運動を調べたら、左右の水平追跡運動も上下の垂直追跡運動もほとんどできなかった。眼がすぐ中央に戻ってしまうのである。

その後も若干の改善は見られたのだが、大幅の改善はなかった。

今回4回目の集中治療である。遠方から来られているので2日間5回の集中治療である。ちょっと困難なことがあるとへこたれてしまう。部活の監督に対する強い感情が認められた。「恐れ」「怒り」「憤り」である。これらの感情を開放する治療をした。

その後検査すると、眼球運動は水平も垂直もほとんど異常がないほどに正常に戻った。正確に言うと、左の水平追跡運動はやや補正的なサッケードが認められたが、最初のときと比べれば雲泥の差がある。

これで脳の働きはだいぶ戻ったことになるが、盲点検査をすると、盲点の範囲が右側はとてつもなく大きく、左側は盲点の範囲がない、という非常に特異な所見を得た。引き続き、これらの点を追及していく。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

めまい

2005-11-26 10:19:29 | 治療
院長記
40代前半の女性。1年中めまいがするという愁訴である。話を聞くと、天井が回ったり自分が回ったり、あるいはふわふわしたり、すーっと気が遠くなるようなときもある。悪い運命を全部背負い込んだ顔をしている。もう治らないかもしれない、という気持ちが伝わってくる。
めまいは回転性のめまいと非回転性のめまいに分類される。回転性のめまいで恐いのは突然ガーンとくるような頭痛を伴うもので、これはすぐ119番。クモ膜下出血の疑いがある。
ぐるぐる眼が回ると、吐気はするやらなんやらで症状がきついものだから、びっくするが、リンパ水腫によるメニエール病や内耳や小脳の機能障害があるためで、生死に関係のある病気ではない。適切に対処すれば解決する。
非回転性のめまいは実は厄介である。高齢者の場合には脳幹や小脳の梗塞を疑う必要がある。それ以外には心因性の自律神経のアンバランスの原因が考えられる。また、血液の潅流低下による失神性のめまいの可能性もある。
この患者さんの場合、3つの異なるタイプのめまいを同時に持っていることになる。しかし、現在はフワフワするというタイプが支配的なので、心因性を探ると、色々な感情のしこりがでてきた。これが左後半規管や右前半規管に影響している。これらの感情を解放し、同時に感情の不安定性の遠因である食物アレルギーを調べて治療する。
今日で連日4回目の治療であるが、すこやかな明るい顔で入ってきた。ずいぶん気分がよくなったとのことである。最初の3日間は大変だったが、めまいの機序、それに対する私どものアプローチなど、少し詳しい話をしたことも少しは役立っているのかもしれない。途中何度かもう来ないのではないかと恐れたが、こちらも笑い顔で接しながら、必死にコミュニケーションを持った。患者の気持ちを理解することが非常に大切である。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

モノがはっきり見える!

2005-11-25 10:17:08 | 治療
院長記(11月26日に書いています)
カイロプラクティックの治療を受けると、患者さんの中には「わー、モノがはっきり見える!」と驚かれる方が少なくない。これはどのように説明したらいいのだろうか?
すこし、瞳孔の神経支配と働きを復習してみよう。
少女漫画の登場人物はどれも大きなパッチリした瞳をしている。これは自律神経系の働きで言えば、交感神経系優位の状態である。どちらかといえば、暗闇生活者である。もっと光を目の中に入れるために瞳孔が大きくなる。
これに対して、昼間生活者の瞳孔は暗闇生活者と比べて小さい。副交感神経系が働いて瞳孔が小さくなり、目の中に入る光の量を制限する。
いまどき暗闇生活者などほとんどいないから、よく使うのは副交感神経系支配の瞳孔収縮筋である。交感神経系支配の瞳孔散大筋はあまり使われない。
だから、瞳の大きい人は交感神経優位、瞳の小さい人は副交感神経優位となる。
ところが、である。高齢者の瞳はたいてい非常に小さい。では高齢者は副交感神経優位か? 実はそうではないんですね。たいてい年を経るに従い、血圧は高くなる。高血圧は交感神経系優位の現れである。実際は交感神経系優位なのになぜ瞳は大きくならず小さくなるのか?
これは交感神経優位が慢性的に長期化すると、血流の低下が起こる。瞳孔を開く瞳孔散大筋にも瞳孔を閉める瞳孔収縮筋にも等しく血流は低下する。すると、学習機能の少ない散大筋への影響が大きくなり、相対的に瞳孔収縮筋の機能が高まる。こうして、交感神経系の機能亢進が血流低下を媒介として瞳孔の収縮をもたらす。
一般に認知活動による脳の活性化は瞳孔を散大させることが認められている。これは交感神経系の働きだろうか?計算や読書や何か書いている時には脈拍も増えるのだろうか?疑問である。
これらの認知活動は前頭前野の働きであり、これらの部位への血流が増加する。この部位は前頭眼窩も含み、瞳孔の2つの筋肉への血流を増すものと考えられる。したがって、血流改善による瞳孔散大筋の機能向上ととらえられるのではないか?
また、現代のストレスの多い生活では多かれ少なかれ、たいていの人が交感神経系の優位の状態を経験する。すると、瞳孔の大きさはどうなるのだろうか?小さくなるのか大きくなるのか? 高齢者の例でもそうだが、やはり小さくなるのではないだろうか?
冒頭の質問だが、これはアジャストメントにより脳が活性化され、血流が改善し、瞳孔散大筋の機能が快復して、光が目の中によく入るようになり、モノがはっきり見えるようになるのではないか。
アジャストメントは全体的に見ると、交感神経系を押さえて副交感神経系へスイッチを切り替えるので、身体はリラックスする。血流も改善する。
瞳孔への影響は2つの要素を考えないといけないので少々思考を必要とする。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする