中国経済ニュースクリップ

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中国、資本規制を一段と緩和=個人も直接、海外証券投資可能に

2007年08月20日 | 金融
【北京20日時事】中国国家外貨管理局は20日、個人による海外株式市場への直接投資を、天津市の経済改革モデル地区である「浜海新区」で試行すると発表した。資本取引の規制緩和の一環で、巨額の外貨準備の急激な増加を抑制する狙いもあるとみられる。 
 中国では現在、当局が指定した銀行、証券会社を通じて一定限度で海外投資が可能だが、機関投資家が主体であり、銘柄選択などの自由もなかった。試行案では、大手国有商銀である中国銀行の新区内支店に外貨口座を開設、中銀国際証券に委託して、金額の制限なしに売買できる。
 投資先は当面、海外扱いしている香港市場の上場商品。中国では昨年来、株投資ブームで上海、深セン市場の株価が急騰しており、今回の自由化を受けて、香港市場にも本土の投資資金が大量に流入する可能性がある。
 外貨管理局は今回の措置について、「個人の投資先を拡大するとともに、外貨資金の秩序ある流出に役立つ」と指摘した。
 中国の外貨準備は既に1兆3326億ドルに達した。中国政府は、外貨の本格的な海外運用に向け、国有の投資会社の設立準備を進めている。(了)