
さしずめ長考に沈んだ感のある、今季の渓流修業。梅雨が明け山女魚釣りもそろそろ終わり。投了宣言を出してもいいけど、せめて最後のカタチ作りだけでもしておきたいところ。気合を入れて早めに現地入り。
眠い目をこすり3時40分に支度を始める。今週はジムに1回しか行けず…なんだか筋肉が固いような…入念にストレッチ。ウダウダやってるともう3時55分。やべ、急がなきゃ。防水餌箱に保冷材とおがくずを突っ込み、あたふたと林道を歩き始める。
川に降りるがまだ真っ暗。当然渡渉もできないし、川虫採りもできない。何にもできない。じたんだ踏んでいてもしょうがないので四股を踏んで、入念にストレッチを行い明るくなるのを待つ。徐々に目も慣れてくる。なんだか今日の水多くねえか?
明るくなるにつれ川はその全貌を表してくる。どっひゃー、こりゃ無理だ。渡れないヨ。どうする?ここでわずかな川虫を取ってピンポイントで釣りするか、それともいっそのこと別な下降点を目指すか。まてよ、まだ時間的に間に合うな。急斜面を登り来た道を引き返す。
とりあえず上流にある別な下降点に向う。幸い先行者が降りた気配はない。ラッキー。足を踏み外さないように慎重に降りていく。
ロスタイムで結局釣り開始は5時。やはり水量多すぎて渡渉は無理。岸伝いに行ける有望ポイントが1箇所ある。竿は凌17尺。昨日の晩ふと思い出した、南信州攻略で使った特殊な針を早速使ってみる(具体的な名前はゴメンナサイ)。どっちみちポイントが少ないので、惜しみなく活きのいいヒラタを刺すが、軸が太い割にはすんなり刺さってくれ、元気に足をじたばたさせている。おし!これならいけそう!
手前のカケアガリには着いておらず、7号のガン玉に6号を追加し、対岸のタルミで来る。小さい山女魚だがすばしっこくて、こちらになかなか引き抜くタイミングを与えてくれない。流れが速いのであっという間に下られてしまう。ザブザブ流れに入っていき、どうにか持ちこたえる。今日は一歩前進して仕掛けを流れと並行にし、首振りを抑える練習。
うまく行ったようだ。山女魚はスイスイ泳ぎ始める。そして、自分のすぐ足下まで寄って来た。水中にタモを入れて魚を誘導しようとするが、魚は危険を察知したのか瞬間パッと視界から消える。
やべえやべえ。再び仕掛けを流れと同調させると、魚はジワジワと足下まで寄ってくる。上からかぶせようとタモを構えて待つが、今度は薄暗くて魚がどの位置に来てるのか見えない。一か八か目印の下あたりをバサッとすくう。が、タモはむなしく水をすくい、竿の手応えがフッと消える。残念。
同じポイントを再度流してみるとチェイスしてる気配はあるが、警戒して食ってこない感じ。
他にポイントらしいポイントもないので、下流で川虫採りをしながらポイントを休ませる。
7時前、元気なエサを付けて再度流すとスパッとヒット。今度も下手の瀬に着いて行き、仕掛けを流れと並行にして魚の首振りを止める。今度の魚の方がパワーがあってゆっくりと上流へ向かって遡っていく。と思ったら流心手前まで立ち込んだ自分を越えて後方に来てしまった。浅瀬でバシャバシャしてるのが見える。そのまま上流側から引っ張り岸にずり上げる。塩焼きサイズだ。
岸伝いに遡行していく。だいぶ明るくなった。おっ、水がさっきより減ってるじゃん。いけるいける(嬉)一番川幅が広くなったところを岩に掴まりながら渡渉。
1箇所好ポイントがあるけど全然反応がない。どうしてなんだ。ガン玉は7号。
良さそうなポイントはもはやもうない。8時過ぎ、諦めきれず惰性でショボいポイントを流す。やはり反応はなく、ガン玉7号から逆に8号に下げてみる。フワフワといい感じで仕掛けが流れていく。すると突然、スッと流れに乗ったかに見えた仕掛けがクッと止まる。反射的に手が動く。ずっしり重い手応え。
こりゃ絶対ニジマスだな、と確信。いっちょ練習に抜いてみるか。いや待てよ本物だったらどうすんだ。もしかしたらと思うとやっぱり躊躇してしまう。
ニジマスはめちゃくちゃに首を振りながら急流を流れていく。こちらもダッシュして必死に竿のテンションを維持する。
…その間にもニジマスは首を振りながら流れを下っていく。止まってくれ!先回りして下流に回り込みテンションを緩めてみるが一向に言うことを聞かない。ニジマスはなおも下流に下っていく。必死で着いて行く。こんな小さい魚に50m近くも走らされるオレってアホ?抜いちゃうか?しかしいつどのタイミングで抜いたらいいんだ?
ニジマスはさらに下り、ついに最後のガンガン瀬まで来た。よし頼む遡ってくれ。やべ…忍法“流れと並行”が使えない。なにしろ流心は相当な流速。川幅も結構あって竿先が全然届かない。背後は滝のような荒瀬になっている。ふんばってる足がマジきつい。
ヤツは疲れたのか対岸の浅瀬に張り付く。ウッソ、届かないよ…竿が伸されそう…。水深30cmあるかないかの瀬で、ギラギラと身を翻している。ん?なんだか青く光ったような??…山女魚だよ!やっべ…もうこれ以上下るわけにもいかないし、こうなったらヤツがこっちに向かってくる瞬間に抜くしかない。しかも張り付いてて動かないじゃん…とっさに竿を返して下流側から強めのテンションをかけてみる。うろたえる山女魚。下流側から刺激を与え流れの中に誘導。どうにか流心近くまで引き寄せ、一か八かタイミングを計って強引に抜く…フッと手応えがなくなる…やっぱり切れたか?…見ると魚は岸辺にドサッと落ち、飛び跳ねて水に戻ろうとしている。夢中で捕まえてビクに押し込む。仕掛けは?…見ると切れてない。うぉぉ、凌じゃなかったら危なかった!
それにしてもラッキーだった。1尾は1尾だかんね。
8時半、もうポイントもないし、満足して納竿。
(しっかし、それにしてもまた登んの?暑いしもうヘロヘロ…)
帰りがけにすぐ降りられるポイントを偵察してみたら、まぐれで1尾釣れた。なんとこれが天然!うれしいおまけもついて、早上がりでした。
釣果:22cm(雌雄不明、稚)、20cm♀稚、20cm♂天、バラシ1。
竿:朱紋峰凌5.1m、天井糸:ライカ川釣り0.5号×0.5m+同0.4号×1m、道糸:同0.3号3.4m、ハリス:同0.25号0.25m、針:マル秘針2号、ガン玉:8号~7+6号。
感想:今年もドラマをありがとう、ゼンノ川。鬼退治はまだだけどラロッサで乾杯!
眠い目をこすり3時40分に支度を始める。今週はジムに1回しか行けず…なんだか筋肉が固いような…入念にストレッチ。ウダウダやってるともう3時55分。やべ、急がなきゃ。防水餌箱に保冷材とおがくずを突っ込み、あたふたと林道を歩き始める。
川に降りるがまだ真っ暗。当然渡渉もできないし、川虫採りもできない。何にもできない。じたんだ踏んでいてもしょうがないので四股を踏んで、入念にストレッチを行い明るくなるのを待つ。徐々に目も慣れてくる。なんだか今日の水多くねえか?
明るくなるにつれ川はその全貌を表してくる。どっひゃー、こりゃ無理だ。渡れないヨ。どうする?ここでわずかな川虫を取ってピンポイントで釣りするか、それともいっそのこと別な下降点を目指すか。まてよ、まだ時間的に間に合うな。急斜面を登り来た道を引き返す。
とりあえず上流にある別な下降点に向う。幸い先行者が降りた気配はない。ラッキー。足を踏み外さないように慎重に降りていく。
ロスタイムで結局釣り開始は5時。やはり水量多すぎて渡渉は無理。岸伝いに行ける有望ポイントが1箇所ある。竿は凌17尺。昨日の晩ふと思い出した、南信州攻略で使った特殊な針を早速使ってみる(具体的な名前はゴメンナサイ)。どっちみちポイントが少ないので、惜しみなく活きのいいヒラタを刺すが、軸が太い割にはすんなり刺さってくれ、元気に足をじたばたさせている。おし!これならいけそう!
手前のカケアガリには着いておらず、7号のガン玉に6号を追加し、対岸のタルミで来る。小さい山女魚だがすばしっこくて、こちらになかなか引き抜くタイミングを与えてくれない。流れが速いのであっという間に下られてしまう。ザブザブ流れに入っていき、どうにか持ちこたえる。今日は一歩前進して仕掛けを流れと並行にし、首振りを抑える練習。
うまく行ったようだ。山女魚はスイスイ泳ぎ始める。そして、自分のすぐ足下まで寄って来た。水中にタモを入れて魚を誘導しようとするが、魚は危険を察知したのか瞬間パッと視界から消える。
やべえやべえ。再び仕掛けを流れと同調させると、魚はジワジワと足下まで寄ってくる。上からかぶせようとタモを構えて待つが、今度は薄暗くて魚がどの位置に来てるのか見えない。一か八か目印の下あたりをバサッとすくう。が、タモはむなしく水をすくい、竿の手応えがフッと消える。残念。
同じポイントを再度流してみるとチェイスしてる気配はあるが、警戒して食ってこない感じ。
他にポイントらしいポイントもないので、下流で川虫採りをしながらポイントを休ませる。
7時前、元気なエサを付けて再度流すとスパッとヒット。今度も下手の瀬に着いて行き、仕掛けを流れと並行にして魚の首振りを止める。今度の魚の方がパワーがあってゆっくりと上流へ向かって遡っていく。と思ったら流心手前まで立ち込んだ自分を越えて後方に来てしまった。浅瀬でバシャバシャしてるのが見える。そのまま上流側から引っ張り岸にずり上げる。塩焼きサイズだ。
岸伝いに遡行していく。だいぶ明るくなった。おっ、水がさっきより減ってるじゃん。いけるいける(嬉)一番川幅が広くなったところを岩に掴まりながら渡渉。
1箇所好ポイントがあるけど全然反応がない。どうしてなんだ。ガン玉は7号。
良さそうなポイントはもはやもうない。8時過ぎ、諦めきれず惰性でショボいポイントを流す。やはり反応はなく、ガン玉7号から逆に8号に下げてみる。フワフワといい感じで仕掛けが流れていく。すると突然、スッと流れに乗ったかに見えた仕掛けがクッと止まる。反射的に手が動く。ずっしり重い手応え。
こりゃ絶対ニジマスだな、と確信。いっちょ練習に抜いてみるか。いや待てよ本物だったらどうすんだ。もしかしたらと思うとやっぱり躊躇してしまう。
ニジマスはめちゃくちゃに首を振りながら急流を流れていく。こちらもダッシュして必死に竿のテンションを維持する。
…その間にもニジマスは首を振りながら流れを下っていく。止まってくれ!先回りして下流に回り込みテンションを緩めてみるが一向に言うことを聞かない。ニジマスはなおも下流に下っていく。必死で着いて行く。こんな小さい魚に50m近くも走らされるオレってアホ?抜いちゃうか?しかしいつどのタイミングで抜いたらいいんだ?
ニジマスはさらに下り、ついに最後のガンガン瀬まで来た。よし頼む遡ってくれ。やべ…忍法“流れと並行”が使えない。なにしろ流心は相当な流速。川幅も結構あって竿先が全然届かない。背後は滝のような荒瀬になっている。ふんばってる足がマジきつい。
ヤツは疲れたのか対岸の浅瀬に張り付く。ウッソ、届かないよ…竿が伸されそう…。水深30cmあるかないかの瀬で、ギラギラと身を翻している。ん?なんだか青く光ったような??…山女魚だよ!やっべ…もうこれ以上下るわけにもいかないし、こうなったらヤツがこっちに向かってくる瞬間に抜くしかない。しかも張り付いてて動かないじゃん…とっさに竿を返して下流側から強めのテンションをかけてみる。うろたえる山女魚。下流側から刺激を与え流れの中に誘導。どうにか流心近くまで引き寄せ、一か八かタイミングを計って強引に抜く…フッと手応えがなくなる…やっぱり切れたか?…見ると魚は岸辺にドサッと落ち、飛び跳ねて水に戻ろうとしている。夢中で捕まえてビクに押し込む。仕掛けは?…見ると切れてない。うぉぉ、凌じゃなかったら危なかった!
それにしてもラッキーだった。1尾は1尾だかんね。
8時半、もうポイントもないし、満足して納竿。
(しっかし、それにしてもまた登んの?暑いしもうヘロヘロ…)
帰りがけにすぐ降りられるポイントを偵察してみたら、まぐれで1尾釣れた。なんとこれが天然!うれしいおまけもついて、早上がりでした。
釣果:22cm(雌雄不明、稚)、20cm♀稚、20cm♂天、バラシ1。
竿:朱紋峰凌5.1m、天井糸:ライカ川釣り0.5号×0.5m+同0.4号×1m、道糸:同0.3号3.4m、ハリス:同0.25号0.25m、針:マル秘針2号、ガン玉:8号~7+6号。
感想:今年もドラマをありがとう、ゼンノ川。鬼退治はまだだけどラロッサで乾杯!

