今年も中村成志さんのブログでの「五首選会」に参加させていただきます。
参加の皆様、よろしくお願いいたします
しかし…自選すら困難…
今年は自らに課した縛りにのた打ち回り、
途中で脳みそがばーーーーーーーんってはじけてしまって…
全然まとまりが無い100首になってしまっています。
たぶん皆様にはお迷惑をおかけするはず、申し訳ない…
自作5首選「私ってやつは」
006:ドラマ 伏線を張って炎は坩堝まで伝導えるドラマ 私は融ける
025:あられ 過冷却されて一触即発の私は迷う雹かあられか
044:鈴 歓声も波もくぐもり夏の日のビーチボールの内側の鈴
084:球 私やらクロウサギやらの地団駄がじわりじんわり地球を揺らす
085:うがい あっ、私ジャム期に入った、たった今 うがいの届くあたりの喉が
わざわざ「私」って言っている歌を集めようとしていたら
「鈴」の歌が一番私なのかなぁって思いました。
あっ…ちなみに「ジャム期」はバターを塗ったトーストの上にたっぷりジャムを
乗せて食べたくなる時期のことです。
ほんとうに私ってやつは…
参加の皆様、よろしくお願いいたします
しかし…自選すら困難…
今年は自らに課した縛りにのた打ち回り、
途中で脳みそがばーーーーーーーんってはじけてしまって…
全然まとまりが無い100首になってしまっています。
たぶん皆様にはお迷惑をおかけするはず、申し訳ない…
自作5首選「私ってやつは」
006:ドラマ 伏線を張って炎は坩堝まで伝導えるドラマ 私は融ける
025:あられ 過冷却されて一触即発の私は迷う雹かあられか
044:鈴 歓声も波もくぐもり夏の日のビーチボールの内側の鈴
084:球 私やらクロウサギやらの地団駄がじわりじんわり地球を揺らす
085:うがい あっ、私ジャム期に入った、たった今 うがいの届くあたりの喉が
わざわざ「私」って言っている歌を集めようとしていたら
「鈴」の歌が一番私なのかなぁって思いました。
あっ…ちなみに「ジャム期」はバターを塗ったトーストの上にたっぷりジャムを
乗せて食べたくなる時期のことです。
ほんとうに私ってやつは…
こめかみに繋がる骨の蝶の翅そっと私の宇宙を包む
018:集
ゆすっても心残りは溶けなくて水上置換で集めて燃やす
044:鈴
歓声も波もくぐもり夏の日のビーチボールの内側の鈴
062:浅
くるぶしをくすぐる揺らぎ浅瀬からマリアナ海溝あたりまで 波
096:複
小走りで複々線の踏み切りをぬけて今から隣の校区
理科系の客観、文学系の主観を織り交ぜたお歌が集まりました(体育会系もちょっと入ってるかな?)。
題詠の上にさらに自らが課す「縛り」というのは、なかなか大変な時もあるんですが、自分の芸風、いや可能性を探っていくのにいい手段だと思っています。
動きを制限されるほど、身体能力を深化させなければならない。サッカーやボクシングがこれですね。
ただ、いびつな形にしか動けなくなっては元も子もないので、自由詠と織り交ぜて行っていくのが最上の方法なんでしょうね。
新しいワンコさんをたっぷり堪能しました。
絡まって生きる本能許されてすいかずらには激しい甘さ
046:設
夜を待つ設いおひさまのにおい倒れこんでもいいやわらかさ
065:眩
本能のまま眩さを貪欲に食う夏果実爆ぜて飛び散る
091:渇
満月の渇きの海でコンパスは水のにおいを探る計器に
100:おやすみ
「おやすみ」と傷は今夜もネンリキに任せ飲み込むミクロ決死隊
拙ブログで「斎藤茂吉料理歌集」なるものを更新していまして、その勢いで(中村が)食欲を感じるお歌を選んでみました。
一見、「食べる」とは関係なさそうなお歌が多いですが、中村は一読して食欲を感じてしまいました。
どのお歌も能動的で、こちらの体内に迫り、滑り込んでくる心地がします。
春だから成長点のざわざわが細胞壁の脇をくすぐる
押し出して欲しいこころを見透かして水の分子は低くつぶやく
煩悩の数果てしなく増殖し生きても生きても生きても生きても
見た目より横隔膜が軟弱で内緒を溜めるスペースが無い
難しい縛りで詠まれていますねぇ。非常に面白い試みだと思いました。
理系の言葉を用いて自分の世界を体現する。という試みに感じました。
ただの感覚に任せるだけではなく、脳みそ(左脳)がフル活用な感じです。
宇宙は膨張しているといいますが、ワンコさんの想像力の膨張を見させていただいたような気分です。
好きな作品5首を選ばせていただきました。
それぞれに、縛りのなかでスムーズに自由に詠まれている感じがします。
特殊な言葉も自然に溶け込んでいて、逆にオリジナリティとなっている気がします。
流れるか飛ぶか墜ちるか流星の放射点から占う未来
034:岡
泣くことで波形の岡は均されて体内は凪ぐ そう信じてる
076:ジャンプ
ジャンプしてごらん写真に切り取ろうアドレナリンが写りこむはず
085:うがい
あっ、私ジャム期に入った、たった今 うがいの届くあたりの喉が
087:天使
手をつなぐ込み入った話しそこねる指のすきまを天使が通る
自分の選歌では珍しいかもという、ポジティブな歌をいただきました。(作者がネガティブな歌のつもりだったとしても、勝手にポジティブに読みましたので悪しからず^^;)
わたしの中のワンコさんのイメージがこんな感じなのかもしれません。ジャンプの歌は、元気のない時こんな風に励まされたら、よーし!って気持ちになれると思う。
うがいの歌は秀逸! このご時世、新しい言葉を産み出すなんて不可能じゃないかと思っていましたが、「ジャム期」って!なんてすてき!!最高です。
柱頭に触れたらそれで幸せで伸ばす伸ばす花粉管伸ばす
027:消毒
消毒の泡しゅわと湧きしゅわと消えどんなちからがあるとも知らず
033:すいか
絡まって生きる本能許されてすいかずらには激しい甘さ
037:V
危うげな傾き君に見せつけて倒れてもいいV字バランス
064:可憐
あと1つ足りない部品わき腹に埋め込むタイプの純情可憐
こんばんは、五首選でおじゃまします。
選んだ歌を読み返したら、天真爛漫っていう言葉が浮かんできました。
「頭」の歌は、ほんとに幸せそうです。
「消毒」の歌は、「しゅわと湧きしゅわと消え」がすきです。
「すいか」の歌のすいかずらの甘さは妖しい甘さな感じがします。
「V」の歌の作中主体は、君に見せつけたりしちゃってて、なんかかわいいです。
「わき腹に埋め込むタイプの純情可憐」ってー。何ですかー、気になるー。
では早速僭越ながら5首選ばせていただきました♪
007:壁
春だから成長点のざわざわが細胞壁の脇をくすぐる
019:豆腐
夕映えに豆腐屋のラッパすれ違い絶対音感試されている
026:基
複雑な基板なぞっている指が星座の話になってゆく君
045:楽譜
雨粒で分水嶺を書き込んだ楽譜いつしか霧にとけだす
099:勇
10歳をジュール・ベルヌに差し出して勇気はすべて使い果たした
31文字に折り込むことで化学反応を見せるような言葉の数々にくらくらきています。特に脳内にイメージが結びやすかった5首を選ばせていただきました。「塩」「ダイヤ」「呼吸」「地下」も好きです。
柱頭に触れたらそれで幸せで伸ばす伸ばす花粉管伸ばす
025:あられ
過冷却されて一触即発の私は迷う雹かあられか
038:有
強がりじゃない有りっ丈遠くへと涙を風に乗せる実験
048:凧
一陣の風に翻弄されて凧力学上の愛にまどろむ
075:量
矢車草抱え通学した朝の器量ほめられ今生きている
こんにちは。五首選会からお邪魔致します♪
好きなお歌を並べてみたら、理科っぽさの中にかわいらしさがあるお歌を選んでいました。
なんか、自分の照れを理科っぽさで隠している女の子のようなイメージ。
ストレートに詠まれるよりもなんだかけなげできゅんとしちゃいました。
特に「量」のお歌が好きです。
気づいて欲しい。
気づかれたくない。
どっちかといえば、
そんな簡単に、わかって欲しくない。
(098で会いにきてくれてありがとう~)
ぴかぴか晴れマークの○をつけたお歌がたくさんあって迷いました。
007:壁
春だから成長点のざわざわが細胞壁の脇をくすぐる
010:蝶
こめかみに繋がる骨の蝶の翅そっと私の宇宙を包む
026:基
複雑な基板なぞっている指が星座の話になってゆく君
044:鈴
歓声も波もくぐもり夏の日のビーチボールの内側の鈴
062:浅
くるぶしをくすぐる揺らぎ浅瀬からマリアナ海溝あたりまで 波
理科用語のもっている詩がつむぎだされたワンコワールド、たのしかった。
「繋がる骨の蝶の翅」はなんか魔力のあるフレーズでした。
マリアナ海溝の、一瞬で遠くにさらわれる感覚もすてき。
次点「ジャム期」も強い伝染力によりお気に入りです。
→Newaloneと聞くと大好きなゲームの設定を思い出す私。
016:%
湿度計に許される誤差5%少女の髪に絡む涙の
→湿度計の無機質さと少女の涙のなまめかしさのクロスオーバー。
056:悩
煩悩の数果てしなく増殖し生きても生きても生きても生きても
→結局、無限ループなんです。
079:児
卒論は『児童文学の離婚像』別れる恋はしないつもりで
→『児童文学の離婚像』というフレーズが現実離れしているようで現実的。
083:名古屋
本当に「名古屋はええよ!やっとかめ」でもビルヂングの星が見えない
→つボイノリオですね(謎)。
拙ブログにてお礼の言葉などを載せておりますので、どうぞお越し下さい。