歩道を走る自転車のこども

題詠blog2015に参加しています。
ただし…めっちゃとろとろしておりますので
どんどん追い越してってくださいな~

題詠100首 2011

2011-11-07 14:35:20 | 題詠100首2011

今年の100首です。

名前はまだ有りません。

「無い物ねだり」を短歌でつぶやきました…って感じですか?

思いっきりフィクションです。妄想の産物…です。

短歌だったらどんなことでもできそうで…でも、出来なかった~

どんな恋だか想像してみてください。

1~20には「胸」を、21~30には「眼」、31~40には「腕」を

縛り文字として詠みこみました。

 

001:初       
ぷっくりとふくらみ水は流れ落ち胸いちめんにしむ初期消火

002:幸     
内深く焔を飼って危なげな永久凍土か幸薄き胸

003:細     
胸は凪ぎ細かな波の予感さえ無かった今朝のメイルボックス 

004:まさか   
冷たさを感じるくらい吸い込んだ息がまさかと刺す胸の奥 

005:姿     
着心地のいい子でいるか姿見の中の胸から透けてゆく初夏   

006:困     
困らせるメイル吐き出し騒ぐ胸「しょうがないなぁ」がゆっくり届く

007:耕     
ひっそりと(秘密をひとつ)育てます水耕栽培胸に滴る     

008:下手    
下手すると電話するかもしれなくて(いけない)声を胸に埋める

009:寒    
「寒くって胸から痩せる」(あいたくて)「責任とって会いにいく、今」

010:駆     
胸駆ける加速のついた血液が「いつ会える」って聞きそうになる  

011:ゲーム   
冷静に耳より目より研ぎ澄ます(ゲームかどうか)推しはかる胸 

012:堅     
頑なに会わないわけを叩きこむ(堅物だね)と抗う胸に       

013:故    
「どうすれば会える」メイルがつぶやいて(くやしい)胸が故障したまま

014:残    
「残響で生きてる」(それはいつの声)胸の内側揺らしつづける  

015:とりあえず
「とりあえず声は聞かない」自らの決めごとに胸煽られている  

016:絹    
「振り切って」(無茶言う)胸に畳まれた無理難題と絹雲の空 

017:失     
失速を恐れるあまり(開かない胸も眼も)みな悪くなれない

018:準備   
「受けとめる準備整う」(飛び込めやしない腕・胸)写メイルが来る 

019:層    
「揺れないで」(揺さぶらないで遠い声)活断層が潜んだ胸を

020:幻    
「幻影と踊る」(ひとつの月を見て)胸がかすかに触れたここちが

021:洗    
逢わなくて(より怖くなる)次に眼に飛びこむ洗いざらしの若さ

022:でたらめ 
「何処からの人なの」空よ(でたらめに眼に映り込む)空から来たの 

023:蜂         
(蜂の巣をつついたでしょう)誰の眼も気づかぬ騒ぎ体内に持つ

024:謝    
「もう二度と謝らないで」眼の前の泣きだしそうな二人のルール   

025:ミステリー 
「今はただ眼を閉じていて」(逢えなくて)保たれているこのミステリー

026:震   
「震源はここ」(いつまでもどこまでも)眼には見えない波形が続く   

027:水   
「鮮やかな記憶と共に」(流されて)眼から滴る水の行く先

028:説   
「眼の奥に居る」(うなだれてきっともう)説明できない私のかたち

029:公式  
「解なし」にふと眼を逸らす(運命の)公式集には雨のらくがき   

030:遅   
「出会うのが少し遅くて」(眼を伏せる)着信履歴がかさぶたになる 

031:電   
「踏みだせば」(違う角度で)電飾の無い闇に腕こづかれている    

032:町   
「おしゃべりな空だ」(両腕さし伸ばす)プラネタリウムがある町に来て

033:奇跡  
「偶然に出会う」(奇跡の確率で)掴んだ腕はすり抜けそうな

034:掃  
かきむしる・掃き出す・すべて捨てにゆく(堕ちきる前に)腕がすること

035:罪   
「罪深い二人になれば」(たちまちにして)行き場なく彷徨う腕に

036:暑   
「腕時計をはずして」のがす一瞬の暑さと君の生まれたいつか

037:ポーズ 
「腕ずくで奪う」ポーズを何回か見せてくれたらもうそれでいい 

038:抱   
「放課後に待ち合わせしよ」異次元を腕いっぱいに抱き寄せた夏 

039:庭   
「不実って言われるのなら」箱庭の二人つないだ腕はもがれて

040:伝   
「たすけて」が伝えきれない夜がある腕を伸ばして届かない君    

041:さっぱり 
さっぱりとした文面に見えるようフォントを選ぶ真夜中メイル 

042:至    
地図のこの道は君へと繋がって至るところで分かれて切れて

043:寿    
とこしえというまほうじんまきつけてきゅうくつにかく寿のもじ 

044:護    
護られている感覚は刹那だけ「ずっと、とわに」は無い君の傘 

045:幼稚   
手つかずの幼稚なところ幾重にも包み君への「免疫が無い」

046:奏    
私って鳴らない楽器試奏さえケースの中で拒む雨降り

047:態    
今のままこの状態を何年もくすぐりあって触れない予感

048:束    
日に何度束ねた髪を解き放つ秘密をぎゅっと束ねるために   

049:方法   
気がつけば死ぬ方法を知っていた知っているからまた恋をする

050:酒    
とりたてて酒癖はそう悪くないすこし緩んですこうし恋する 

051:漕    
一瞬に割れても凪いだ水面は漕いでも漕いでもとろとろと凪ぐ

052:芯    
蜜を持つ林檎の芯のそのかたさ言葉が触れて溢れ出す なぅ    

053:なう   
みずからがとびたつゆめにうなされるひとりみえないなわをまたなう

054:丼   
「お持ち帰りできますか」って夜更かしの牛丼屋なら聞いてもいいの?

055:虚   
「恋愛は虚弱ですから」鈴を持つビーチボールは潜れやしない     

056:摘    
摘み取って包み込みたい罪ひとつサイコロ振って幾つ進むか  

057:ライバル 
ライバルは想定外の「最近の」長さの幅の深さの違い

058:帆    
泣いた海凪いだ心の帆をゆらす「運命」なんてずるい言葉だ    

059:騒   
「物騒なことを」瞬く真夜中のマナーモードはまた惑わせる   

060:直    
指先がふれても流さない電子直列つなぎになれないふたり    

061:有無  
「ねえさん」と呼ばれる自然隔たりの有無突きつけるナイフとしても

062:墓    
墓場まで何年幾つ手の中に秘密包んでなだめていくか

063:丈    
身の丈に合う恋ひとつ抱きながらうずくまったり背伸びをしたり 

064:おやつ   
返信の「夜のおやつが大好き」の「大好き」だけを切り取っている 

065:羽    
カーディガン羽織る夜更けは静けさの隅に小声を押し込めて待つ  

066:豚   
「今季初超宇宙的豚汁」とつぶやくメイルの続きが恋で

067:励    
ふわふわとして何気ない励ましが捕まえられないかたちで届く 

068:コットン 
コットンに移す睫毛のひとしずく距離も時間も濃縮させて

069:箸    
どんな箸使いだったか記憶なく輪郭はもうぼやけてしまう

070:介    
あらためて自己紹介はしなくても好きな映画を当てられている

071:謡    
題名の思い出せない童謡の同じあたりをユニゾンしても   

072:汚    
明らかに私の辞書が汚れてる消すに消せない時のかさなり

073:自然   
人波の渦にただよう不自然な二人をぎゅっと見つめてしまう   

074:刃    
二人には時の刃がくびすじにいつかひやりと触れる予感が

075:朱    
君という朱に交われば染められる「色白だ」って言われたところ

076:ツリー  
箱入りのハート ツリーの裏側に満身創痍を隠して揺れる

077:狂       
狂おしく日々刻まれる新しい記憶いつしか消される記憶      

078:卵    
あといくつ卵を抱いているだろう生まれた時に持たされてきて

079:雑   
「雑踏は隠してくれる?」指先が触れない距離で歩いたとして

080:結婚   
お互いに結婚指輪失くすって笑いあったね「運命です」と

081:配   
「お互いに馬鹿だね」メイルの最後には笑い飛ばせる気配りを置く 

082:万    
万雷の拍手それから満場の一致で却下されちゃう恋だ   

083:溝    
きっとある海溝ほどの隔たりの縁に二人は腰かけていて

084:総       
女って総じて愛されていると気づいたことで恋をする性

085:フルーツ
「サイテー」がまだくちんなか蠢いてフルーツ牛乳噛んで飲み干す

086:貴   
「貴方」って呼びかける日はまず来ない来年だって年下の君 

087:閉    
鍵をかけ閉め切った部屋この箱のどこか電波がすり抜けてくる   

088:湧    
感覚はどくどく湧き出でる音のホルモン分泌操られてる

089:成    
約束は成立しない何度でも難癖つけて会わないでいる

090:そもそも 
そもそもは酔っぱらってた私かもその日はドアを開け放ってた

091:債   
「怒ってる?」半日置き去りにされてメイル大きく負債抱える

092:念    
着信に「怒ってないよ、って言えよな」念じて強く荒っぽく吐く

093:迫   
「よかった、うん、怒ってなくて」返信の素直さしかし脅迫じみて 

094:裂    
約束の決裂がまだ傷浅く逢わないことで癒える三日月 

095:遠慮  
ためらいと遠慮のまじる送信が遠いどこかで鳴らす着信   

096:取    
バランスの悪さにシーソー微笑んで「お取り扱いしかねる案件」   

097:毎    
日常に染まりきらない音質の着信毎に夜が震える

098:味    
寝不足の網膜の奥痩せぎすの味蕾の先の君のイメージ

099:惑       
呑みたいね食事したいね逢いたいね(たいね)が降り積む惑星に住む

100:完    
完熟じゃないぎこちなさ慈しみドキドキ至上主義者どうしね    


完走報告(ワンコ山田)

2011-11-06 02:28:00 | 題詠100首2011

2006年から連続6度目の完走~今、とっても感動しています。

特に今年は色んな事が有りすぎて…

短歌モードになれないことが多く、例年よりかなり遅れていましたので

完走できて…びっくりしています。

主催の五十嵐さん、この企画を継続してくださって本当にありがとうございます。

色々御苦労があることと思いますが来年もよろしくお願いいたします。

 

走り始めた友人を追いかけて走り始めた2006年でしたが

その時の友人たちはみんな卒業してしまって、今年エントリーは私1人になってしまいました。

卒業した友人、新しくここでお知り合いになったみなさんの応援があって

ヘロヘロながらも完走する事ができました。

本当にありがとうございました。

 

さあ、打ち上げやっちゃうよ~~~

 


ここまでの記録(1~90)

2011-11-03 06:30:45 | 題詠100首2011

 ぷっくりとふくらみ水は流れ落ちいちめんにしむ期消火

 内深く焔を飼って危なげな永久凍土か薄き

 は凪ぎかな波の予感さえ無かった今朝のメイルボックス 

 冷たさを感じるくらい吸い込んだ息がまさかと刺すの奥

 着心地のいい子でいるか姿見の中のから透けてゆく初夏   

 困らせるメイル吐き出し騒ぐ「しょうがないなぁ」がゆっくり届く

 ひっそりと(秘密をひとつ)育てます水栽培に滴る     

 下手すると電話するかもしれなくて(いけない)声をに埋める

 「くってから痩せる」(あいたくて)「責任とって今、会いにいく」

 ける加速のついた血液が「いつ会える」って聞きそうになる 

 冷静に耳より目より研ぎ澄ます(ゲームかどうか)推しはかる 

 頑なに会わないわけを叩きこむ(物だね)と抗う

 「どうすれば会える」メイルがつぶやいて(くやしい)障したまま

 「響で生きてる」(それはいつの声)の内側揺らしつづける  

 「とりあえず声は聞かない」自らの決めごとに煽られている

 「振り切って」(無茶言う)に畳まれた無理難題と雲の空 

 失速を恐れるあまり(開かないも眼も)みな悪くなれない

 「受けとめる準備整う」(飛び込めやしない腕・)写メイルが来る

 「揺れないで」(揺さぶらないで遠い声)活断が潜んだ

 「影と踊る」(ひとつの月を見て)がかすかに触れたここちが

 逢わなくて(より怖くなる)次にに飛びこむいざらしの若さ

 「何処からの人なの」空よ(でたらめに映り込む)空から来たの

 (の巣をつついたでしょう)誰のも気づかぬ騒ぎ体内に持つ

 「もう二度とらないで」の前の泣きだしそうな二人のルール   

 「今はただを閉じていて」(逢えなくて)保たれているこのミステリー

 「源はここ」(いつまでもどこまでも)には見えない波形が続く   

 「鮮やかな記憶と共に」(流されて)から滴るの行く先

 「の奥に居る」(うなだれてきっともう)明できない私のかたち

 「解なし」にふとを逸らす(運命の)公式集には雨のらくがき

 「出会うのが少しくて」(を伏せる)着信履歴がかさぶたになる

 「踏みだせば」(違う角度で)飾の無い闇にこづかれている    

 「おしゃべりな空だ」(両さし伸ばす)プラネタリウムがあるに来て

 「偶然に出会う」(奇跡の確率で)掴んだはすり抜けそうな

 かきむしる・き出す・すべて捨てにゆく(堕ちきる前に)がすること

 「深い二人になれば」(たちまちにして)行き場なく彷徨う

 「計、はずして」のがす一瞬のさと君の生まれたいつか

 「ずくで奪う」ポーズを何回か見せてくれたらもうそれでいい 

 「放課後に待ち合わせしよ」異次元をいっぱいにき寄せた夏

 「不実って言われるのなら」箱の二人つないだはもがれて

 「たすけて」がえきれない夜があるを伸ばして届かない君

 さっぱりとした文面に見えるようフォントを選ぶ真夜中メイル

 地図のこの道は君へと繋がってるところで分かれて切れて

 とこしえというまほうじんまきつけてきゅうくつにかく寿のもじ 

 られている感覚は刹那だけ「ずっと、とわに」は無い君の傘

 手つかずの幼稚なところ幾重にも包み君への「免疫が無い」

 私って鳴らない楽器試さえケースの中で拒む雨降り

 今のままこの状を何年もくすぐりあって触れない予感

 日に何度ねた髪を解き放つ秘密をぎゅっと束ねるために

 気がつけば死ぬ方法を知っていた知っているからまた恋をする

 とりたてて癖はそう悪くないすこし緩んですこうし恋する 

 一瞬に割れても凪いだ水面はいでも漕いでもとろとろと凪ぐ

 蜜を持つ林檎ののそのかたさ言葉が触れて溢れ出す なぅ    

 みずからがとびたつゆめにうなされるひとりみえないなわをまたなう

  「お持ち帰りできますか」って夜更かしの牛屋なら聞いてもいいの?

 「恋愛は弱ですから」鈴を持つビーチボールは潜れやしない     

 み取って包み込みたい罪ひとつサイコロ振って幾つ進むか  

 ライバルは想定外の「最近の」長さの幅の深さの違い

 泣いた海凪いだ心のをゆらす「運命」なんてずるい言葉だ    

 「物なことを」瞬く真夜中のマナーモードはまた惑わせる

 指先がふれても流さない電子列つなぎになれないふたり  

 「ねえさん」と呼ばれる自然隔たりの有無突きつけるナイフとしても

 場まで何年幾つ手の中に秘密包んでなだめていくか

 身のに合う恋ひとつ抱きながらうずくまったり背伸びをしたり 

 返信の「夜のおやつが大好き」の「大好き」だけを切り取っている 

 カーディガン織る夜更けは静けさの隅に小声を押し込めて待つ 

 「今季初超宇宙的汁」とつぶやくメイルの続きが恋で

 ふわふわとして何気ないましが捕まえられないかたちで届く 

 コットンに移す睫毛のひとしずく距離も時間も濃縮させて

 どんな使いだったか記憶なく輪郭はもうぼやけてしまう

 あらためて自己紹はしなくても好きな映画を当てられている

 題名の思い出せない童の同じあたりをユニゾンしても    

 明らかに私の辞書がれてる消すに消せない時のかさなり

 人波の渦にただよう不自然な二人をぎゅっと見つめてしまう  

 二人には時のがくびすじにいつかひやりと触れる予感が

 君というに交われば染められる「色白だ」って言われたところ             

 箱入りのハート ツリーの裏側に満身創痍を隠して揺れる

 おしく日々刻まれる新しい記憶いつしか消される記憶        

 あといくつを抱いているだろう生まれた時に持たされてきて

 「雑踏は隠してくれる?」指先が触れない距離で歩いたとして

 お互いに結婚指輪失くすって笑いあったね「運命です」と

 「お互いに馬鹿だね」メイルの最後には笑い飛ばせる気りを置く 

 雷の拍手それから満場の一致で却下されちゃう恋だ   

 きっとある海ほどの隔たりの縁に二人は腰かけていて

 女ってじて愛されていると気づいたことで恋をする性

 「サイテー」がまだくちんなか蠢いてフルーツ牛乳噛んで飲み干す

 「方」って呼びかける日はまず来ない来年だって年下の君 

 鍵をかけめ切った部屋この箱のどこか電波がすり抜けてくる

 感覚はどくどくき出でる音のホルモン分泌操られてる

 約束は立しない何度でも難癖つけて会わないでいる

 そもそもは酔っぱらってた私かもその日はドアを開け放ってた

 

 

 

    (題詠のお題は赤字、その他の色文字はその時々の縛り字です)