気ままに一筆

心に引っかかった居心地が悪い出来事や、心の隅で湧き上がってくる日本の風習への思いを感じるままにつぶやいています。

ACP: (♪まかせて安心‥♪)お墓ってなぁに

2024-01-29 20:29:31 | 日記
 ♪まかせて安心・・・ お世話になりました~ なんでも相談・・・
TVから聞こえてくる。唄っているのは、1967(昭和42)年~1969(昭和49)年代、大流行したGSの超人気グループのポーカルだった男性。ステージを走りまわっていた男性である。
 高度経済成長期の担い手となったベビーブーマーの人達は「団塊の世代」と呼ばれ地方から都会へ集まり、大阪万博、海外旅行、GS、目新しい外国文化と彼と一緒に高度成長期を走っていた。

平成、令和と時代が移り、団塊の世代も70歳代となった。
日本人の平均寿命まであと何年と指を折り数えられる歳になって、自分の最期の時を思う。
自分の葬儀は….。祖父母や父母もすでに他界して田舎とも疎遠になっている。
お寺との関係も分からない。
そのときは、葬儀社に頼むのか….。
僧侶を探し、良い戒名をつけ、式場を華麗に花で飾り、場合によっては都会に近い霊園公園まで紹介してくれる。
そのためには、いくらお金が必要?

 ♪まかせて安心・・・ お世話になりました~ なんでも相談・・・
優しくゆっくりと彼の唄声が聞こえてくる。
必ず来る最期の時
●●宗派の教えも檀家の意味も理解していない形式だけの葬儀を行うのか、
慣習にとらわれない自分なりの葬儀で縁のあった仲間達と思い出を作りたいのか。
自分なりの締めくくりが許される文化が生まれてきたのではないか。

 ♪まかせて安心・・・ お世話になりました~ なんでも相談・・・
彼の唄声が聞こえる。
昭和時代、存命の祖母がこのCMが流れたら、
『縁起でもない。テレビ消して!』と怒っただろう。
 










 





 

ACP:(檀家)お墓ってなぁに

2024-01-21 15:01:25 | 日記
 都会に出てきた人は、祖父母や親の生活する家を実家、故郷、田舎と言う。
そして、実家には仏壇があって、昔からお寺の檀家になっている。
しかし、寺の宗派が何なのか、なぜ寺の檀家になったのか、説明できる人は少ない。
檀家とは、本来、仏教宗派の庇護者、後ろ盾になる事を表していた。
江戸時代にキリスト教を禁止する宗教統制政策により、特定の寺院の檀家になる事を強制し、
寺院にキリシタンでない証明として出身地、生年月日、氏名等を記載した「寺請証文」を発行させた。
信仰とはかけ離れた村の統治をお寺の責任とした。
 明治になり宗教統制政策は廃止されたが、お寺の定めたお盆・お彼岸・お正月・回忌法要は祖先の崇拝行事として残った。

 昭和、平成、令和と時代が進み、仏壇を持たずに都会に移り住み家庭を創った人達は、
実家のおじいさん、おばあさん、自分の両親達が他界し、
お葬式は、村の親族が「貴方の家は、●●宗だから菩提寺は、●●寺」と
都会人になった子供は、村のシキタリの流れのまま
お寺との繋がりも、檀家の意味も、解らず、葬儀がすすみ終わらせる。

都会の葬式は、葬儀社に頼み、面識のない僧侶が戒名を付けて、お経を唱える。
仏教の教えも、宗派の意味も分からない葬儀社が進行する葬儀。

「葬式仏教」とある大学の教授が表現した。

霊園という墓地が、仏壇を持たない都会人の注目を浴び、各々墓を建て、自分の墓とし、田舎のお寺とも疎遠になった。

家単位の「檀家」と言う言葉は、「死語」になってゆく。

一人暮らしが多くなっている現在、自分の死後の処理を考えなければならない時代になってきた。






 
















ACP:お墓ってなぁに

2024-01-14 20:13:56 | 日記

私は、東京生まれの東京育ち。両親も祖母達も東京の同じ区内に住んでいた。だたら、故郷・田舎がない。地方から都会に出て来て、働く事に疲れたと故郷に帰れる人に対して羨望に近いノスタルジーを持っている。祖母の家も両親の家も借家だったので、すでに取り壊されマンションになり実家の面影もない。昔馴染みの知り合いもいない。ふと、私はお一人様なんだと思う。

小学生のころ、お盆は祖母に連れられお墓まいりをした。祖母が他界し、長男夫婦が他界し、一つの墓に骨壺が後何個入れられるかとなった時、墓石の建て替えに協力をした者に墓の権利が有ると、次男が主張し管理すると言い出す。
末っ子の父が30代で他界した時は、祖母や長男夫婦が存命だったので、菩提寺の墓が誰の物といった問題は起こらなかった。
長男夫婦の他界と共に実家というものは消滅し、母は、●●家の墓に入っていた父の骨を引き取り、
自分と夫の墓を建て菩提寺の檀家となった。
菩提寺の●●家の墓へは、連絡を取り合って墓参りに集まることもなくなった。

現在、私は叔母(母の妹)の墓を守っている。
叔母は曹洞宗。母は日蓮宗。そして、私は仏教の事等勉強をした事もない無宗教。
江戸時代の檀家制度ではありえない。

現在の埋葬法では、火葬して骨を埋めることの定めはあるが、宗教の定めは何もない。

私が死んだら、私は何処へ行くのだろう。