連日の30℃を超える気温に体中の皮膚がフヤケてシャワーを浴びてもサッパリしない。暑い。このまま8月。夏...に?。..らしくない。何か足りない。例年、梅雨が明けると「ミーンミィ―ン」と何処かの木から聞こえてくるのだが、6月27日に「梅雨明け」を気象庁が発表してから7月16日の今日まで、蝉の鳴く声を聴いていない。子供の頃、祖母から「蝉は、7年間も土の中にいて、地上に出て来て7日間しか生きられないのだから、捕まえちゃダメ。」と言われていた。それでも電信柱で鳴いている蝉をみつけると捕まえる。祖母に「かわいそう」と言われる。だから、いつの間にか、鳴き声を聞き何処の木に止まっているか探すだけになった。年々、周辺のビルが高くなるのにつれ、蝉の声が少なくなっていたけれど、公園から「ミーンミーン」と聞こえた。その声を聴くと「暑い。夏だ。」とスイッチが入る。それがまだ今年は無い。子供の頃、「蝉は、地中に7年間。地上で1週間の命」誰に聞いても誰もがそう答えた。特に疑問に思う事も無く夏が終わり、次の年梅雨が明け「ミーンミーン」繰り替えされ、いつもの夏が来た。それが、「遅いな」と思うようになり、今年「まだ聞いていない」になった。
これを書いているとテレビで「線状降水帯」のニュース。東北地方で普段は緩やかな河川が、土手を削り川幅を広げ泥水が住宅に入り込む現地の様子を写している。この泥水の中に蝉の幼虫が巻き込まれているのでは...?来年は、今年よりもっと遅くなると思う。そして、いつか暑いと思うだけの蝉のいない夏になるのだろうか。
「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」 は何処に。