満ちるは桜。

好きなものを書いてる普通の人日記。

人間失格なのは・・・

2006年05月11日 16時45分33秒 | 漫画
人間失格。本ですね。本のタイトルです。
でも私は今回漫画で読みました。ホントは小説ですよ。
本屋にたまたま行ったら新刊であったんです。
シリーズみたいで他の作家さんの小説も漫画化するようで・・・
で!感想です。シーンの説明はうろ覚えなので間違ってるかもしれませんが。。

ヘヴィ・・・

でした。読み終わった感想はまず「重い暗い後味悪い」の悪く言えば三重苦。
じゃあこの話は良くないのか?って言うとまたそれは全然違うんですな。
それで片付けられるなら今まで人に読まれていないはずです。
共感する部分が結構ありました。
昔の人って言ったら失礼かもしれないけど、確実に私との年齢差は大きい、
そんな方の書いた作品ですけど、共感するんです。
女におぼれるとかね・・・(笑)それは相手がいて羨ましいですわ。
何ていうか女とか男とかおぼれようにも、
受け入れてくれる他者がいなけりゃ始まらないんですよ。
主人公は見事にいるんですね。堕落していくわけですけど。
で私が確かに!こういう事ある!!って思ったのは、

やっと信じられる人を見つけたと思った主人公。漫画家をしています。
ですがその女の人は自分もいる家で主人公の編集者と行為をしてしまう・・・
そして、その行為をしていた日に、たまたま互いに足を引っ張り合っているような、
そんな友人とは言えない知り合いの人が主人公の家に来ていたんです。
そしたら、その友人が女の人と編集者の人の現場を見てしまうんですね。
そして階段下に下がってみてしまったその現場を、
わざわざ上に戻って主人公に「今行かないほうがいいよ」って知らせるわけです。
主人公は現場を勿論目撃してしまうわけですよ。
「何が起きたんだろう?」って思って下に行くから。
目の前の現場は信じていた妻の情事。自分のしてきたことを考えれば当然の報いともいえる。
でも、でも。何故友人はその現場があることを伝えてきたの?
それを知らなかったら、今までどおり過せていたかもしれない状況を、何でわざわざ壊すの?
それを知ったら破綻するってわかってるのに。
伝えてきたその人が憎らしく思える。妻のことは仕方が無いと思えるけれど、
それを伝える必要性があったのかなっていうと、思えない。
主人公の気分をメタメタにしたいなら必要だったかもしれない。
って考え方は幼稚で自分勝手なのかもしれないですけどね。
でも何か、こういう状況ってありうると思うんですよね。

例えば嫌な例だと(笑)友達AがBって自分のことを××って言っていたよ、と言う。
私はその人から何も聞いていないわけで、気分なんか全然悪くなかったのに、
その人から言われたことで気分が落ちてしまう。
友達Aはさも「気分悪いよね~」なんて私は違うよって感じで言ってくる。
でも実はそれで気分を悪くさせたかったのは誰・・・?
って疑いたくもなる。
難しいです(笑)。

あと、「そんなの世間が許さない」って言うんですよ。作中で友人は主人公に。
でも実はそれは「そんなの許さない」のは友人であって世間じゃない。
世間は目に見えなくて周りにいる人たちの自分に対する評価みたいなもので・・・
そういう部分は「そうじゃん!」って思いました(笑)。

考えることが多い作品だなぁなんて思いながら、
絵を見つつ「コレをどうやって文章化したんだろう・・・」とも思いました。
やっぱり受け継がれる作品には理由があって、面白いですね。

でも!コレを愛読書にして読めるかって言うと微妙かも(笑)
もっと違う作品も読んでみたくなりました。
コメント
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