鶴城夢芸帖

ゲームやらおもちゃやら日々の出来事やらを思いついたまま書く。その名は「鶴城夢芸帖(つるぎむげいちょう)」

ホビージャパン編集Twitter炎上について思うこと

2021-07-25 23:27:19 | フィギュア、玩具
えー、先日HJ誌編集部の一人がTwitterにおいて、プラモデルの転売を擁護するかのような発言をして、騒ぎになっています。
詳しくはHJ炎上などで検索すればわかると思いますが、ざっくりいうと。

転売に文句を言う人は、買えなかったからひがんでるだけだよね
困っているのは一部のユーザーだけで、商品自体は売れているので業界的には問題ない。
買えなかったのは努力が足りなかったからで、努力して手に入れた人にマージン払うのは普通のこと。
買いたかったらまず予約、売ってないというなら売ってる都会に行く、そのために仕事を休め。

こんな感じのことを書いていたわけです。
何というか、非常に悲しいですね、ずっと読んできた雑誌の編集にこんなことを思っている人がいるということが。
実のところ、私は昨年あたりからどんどんひどくなる一方の、品薄、転売の問題について、
HJ編集、メーカー、そして流通のひとが実際どう思っているのかということを記事にしてもらいたいと投書しようかと思ったこともあるのです。
個人的な意見としては、結局のところメーカーやマーケットプレイスなどがいくら対策しようとも、転売屋は抜け道を探して売り続けるだけなので、
最も大切なのはユーザー個々が転売屋から購入することは転売屋を容認、援助することになるということを自覚して、
決して転売屋(及び便乗値上げする業者)からは商品を購入しないことだと思っています。
売れなくて、利益がでないなら転売するメリットなんかありませんから、自然と転売屋は減るはずです。そうすれば品薄もましになるでしょう。
ただ、こんなことをこの辺鄙なブログで書いたところで、多くの人に見てもらえるわけもない。
だから、老舗専門誌であるHJ誌でこのことをとりあげ、転売及び不当な高額販売業者の商品を買うべきではないと訴えてもらえないかと思っていました。
そしたらまさかの、全く正反対のことをHJ公式ではないにしろ、HJ編集の肩書をともなったツイートで発言されてしまったという。
ふざけるなと思いました。
今、Amazonで人気のプラモデルなどのレビューをみると商品の評価に加えて、決して転売屋から買ってはいけない、と訴えている人がたくさんいます。
おそらく、思うことは私と同じで転売屋をここまではびこらせたのは転売屋から商品を買う人がいるためだから、買わないようにと言っています。
Amazonに価格が不当だとか、流通限定品だから明らかに転売だとかいっても全く対応してもらえないから、ユーザーのほうに訴えているのでしょう。
それを個人アカウントとはいえ、マスコミに属する人間が真逆のことをいっている、それは叩かれて当然です。

ただ、一連の発言のなかでかつては新品でも3割引き等の極端な値引きが行われていたことが小売店の負担になっていたというくだりだけは一応同意。
ただし、3割引きとかやっていたのは大型家電量販店などの玩具コーナーが主体。
当然そういった店の主力は家電であり、玩具やプラモは子供連れできた家族へのサービスみたいなもの。
だからそこで利益を上げようなどと思っていないし、大量に仕入れて薄利多売もできるので店には問題なかったのだと思います。
しかしそのあおりを受けたのがいわゆる模型専門店。
そういう店ではメーカー希望小売価格か、せいぜい一割引きぐらいが相場だったのに、近くで安売りしている店ができたら値引きしないと買ってもらえない。
でも値引きすると、売り上げが下がる、店の規模的に薄利多売は現実的でない、というわけで売り上げが落ちて店を畳まざるを得ない。
こうして、個人経営の模型専門店がどんどん減っていってしまったのでしょう。
だから値引きが当然みたいな考えはどうだろう、というのはわかりますがそれと転売屋から高額で商品を購入するのは話が全く別。
大体、上記のように売り上げが苦しい模型店が多く存在する中、
小売店から購入した商品を、その小売店が得る利益よりも高額な利鞘を設けて売っている転売屋の存在は道義的にも許せないものと感じます。

ただ、今回の一件でTwitterのトレンド1位にホビージャパンが入ったらしいので、これをきっかけに
現在のホビー業界のひどい状況を一般の人に周知されて、業界もっといえば行政によるなんらかの動きが見られたりすれば、
そのきっかけになるなら、この騒動も全く無意味なものではなかったことになるかもしれません。


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