かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

女優のオーストリア田舎暮らし

2024年09月04日 | ドイツ生活
今春、着物やら帯やらをかなり整理した。
若い時に作ってもらった訪問着や色留め袖、袋帯など、何点かは古物商に売ったが、普段着系は仏語教室のクラスメートであるNicoleがもらってくれるというので譲った。

彼女は現役の着付け師で、お茶もそれなりにやっているようなので、活用してくれると思ったからだ。

お礼として美味しいお菓子やリンゴジュースなんかと一緒にもらったのが、中谷美紀のエッセイ本。

彼女は女優で、ウィーンフィルのヴィオラ奏者と結婚して、オーストリアで暮らしており、その本はパンデミック中に書きおろした日記であるらしかった。

夏休み前に少し読み始めたけれど、とにかく読みづらい文章で、少し拾い読みしただけで放り出した。

「興味のありそうなところから読んでみるといいかも」とNicoleが言っていたのは、こういうことだったのか・・・

中谷さん、元来真面目な方なのか、文章がとにかく固い。

自分が一生懸命取り組んでいるドイツ語のレッスンについて事細かに、全角縦書きのドイツ語単語交じりで書いていたりするのだけれど、本を横にしてみても、解読困難(笑)

庭づくりについてや、アレルギー体質がゆえの食事療法などにも触れているのだけれど、本当に自分だけのための日記みたいだし、夫君との関係もクールにサラリとしか書いていなくて(実際にそのようである)、読んでいるほうは女優の日常を覗き見しているワクワク感がまったくないのである。

日本のファッション誌などで常に取り上げられている海外に住む女優の類の人たちは、なぜかみな「パリ在住」。

ドイツ語圏の女性たちは、おしゃれとは言い難い印象があるし、かの有名なウィーンフィルの楽団員の妻として、ニューイヤーコンサートの番組に顔を出すことはあっても、やはりオーストリアやドイツの田舎は、フランスに比べると地味感が否めないのだ(笑)


ところが、夏休みをオーストリアの田舎で存分に過ごしたあと、再びこの本を開いて見たら、彼女が生活している日常の風景が具体的に想像できるようになって、ドイツ語レッスンの部分以外は、すらすらと読み進められるようになった。
(ドイツ語会話については、私は彼女のレベルにまだ追い付いていないからだと思う)

Eとバイクで訪れたバッハウの風景写真が数枚の巻頭写真のなかにあることにも気づき、地図で場所を改めて確かめたりもしている。


彼女が私と同じ先天性の股関節形成不全で、日頃から関節の痛みに苦しんでいることも知った。

糖分を摂りすぎる傾向にあるドイツ人の夫君を、健康的な食生活に慣れさせていることなども書かれてあって、私もEの食生活の改善を今後どうやっていったらいいか、具体的に考え始めているところである。




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