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かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

髪は死んでいるか

2025年03月28日 | ドイツ・オーストリア生活
Eが髪の毛をブロンドに染めた。
オリジナルは暗めのブラウンで、瞳の色もブラウンである。

写真でしか見ていないが、かなり印象が変わっている。

「髪が長くなって、重い印象になったから、何年かぶりに染めてみた」とのことである。

数日後、「またヘアサロンに来た。前髪の部分の色味が気に入らなかったから」という。

それから更に数日後、また髪の話になった。

「どう思う?いいと思う?君はぼくにとってのファッションアドバイザーだからさ、意見聞かせてよ」

実はどうも、彼自身、ブロンド髪がしっくりきていないようである。

そこまで言うんなら、はっきり言ってあげようじゃないか。

「瞳の色も変えたいとかって思ってるの?!」

「Nein(いいや)」

「私はオリジナルの髪の色のほうが好きだなあ」

「言ってくれてありがとう!すぐ元に戻してくるよ!ほおらね、こんなにバリエーション豊富だからさ、すぐに元通りの色になるから」



いやいや、元に戻すって言ったって、また色を加えるわけでしょ。

私はヘアマニキュアしかしたことがない。
黒髪をいったんブリーチして染めるヘアダイは髪が痛むから。

「髪が痛むよ~。そうでなくても、ふだんからコンディショナー使ってないんだからさあ」

「だいじょうぶだよ!髪の毛の細胞はすでに死んでるんだから」

たしかに、医学部時代、皮膚科の講義で「髪の毛は角質細胞であるので、死んだ細胞である」と教わった。
彼も大学では生物学を専攻している。

だけど、本当にそうだろうか?と思うのである。

髪をケアを怠れば傷むし、ケアしてあげれば美しくなるし、髪をなでられたら気持ちがいい。

生物学的にはたしかに「死んでいる」かもしれないけれど、抜け落ちた髪の毛と、生えている髪の毛とでは、やはり違うと思うのだ。
それに、死んでるからってぞんざいに扱っていいというわけではない。

あいつは時々「おいおい、なにやってんだよ」ということをする。



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