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松ヶ崎城秋景色 - 廢城散歩圖譜 その十五

2022年11月21日 | ぼくのとうかつヒストリア
高射砲連隊の訓練棟を見学した後は、徒歩でも近い中世城郭松ヶ崎城跡を訪ねました。太平洋戦争の次は、時間差ざっと500年の戦国時代の戦跡です。



松ヶ崎城は手賀沼や大堀川に突き出た標高20mほどの舌状台地の突端の地にあり、当時は現在よりも水面が広かったと思われますので、要衝の地であり、水上の監視にも都合がよい場所でした。
上の写真は門のあった跡付近で、物見台(左側)の裾、後方には、曲輪を囲む土塁がうねうねと続き、軍事用に改変された土地ということがよく分かります。



コンビニの高台の山が松ヶ崎城跡。現在、ここから手賀沼までは直線で約1.4kmですが、当時のこの辺りも沼か沼沢地のようであったと思われます。
松ヶ崎城も、お馴染み、関東の地形を活用した土主体の城です。石垣はありません。



城の東北部分を望んだところです。相応の規模で、土塁や空堀が巡らされていた状況が分かります。どうしても視野に入る送電鉄塔に監視されているような気持ちになります。



土塁に囲まれた曲輪(Ⅰ郭)



土塁上から物見台を見たところ。物見台(櫓台跡)は古墳を利用しているそうです。



土塁が食い違う虎口(西側)



虎口から続く土塁と空堀



腰曲輪付近から虎口(南側)を見上げたところ。右側はⅡ郭の土塁。




松ヶ崎城は、長い間の保存活動が実を結び整備されてきた城跡です。
このような歴史を語る遺物が保存されることで、郷土の歴史を学ぶ機会が増え、当時の様子が少しでも解明されていくことは素敵なことだと思います。
秋の日は短く、時間に追われて帰路につくことになりましたが、前回の高射砲連隊の訓練棟と松ヶ崎城の両方を見学して満足の一日になりました。


松ヶ崎城データ
城郭番号 千葉293
調査日 2022年11月19日
名 称 松ヶ崎城
所在地 千葉県柏市松ヶ崎
分 類 平山城
築城年 不明
廃城年 不明
その他 城主は匝瑳氏か。
駐車場  〇
  WC    ✕

※城郭番号は『日本城郭大系』の索引地図の番号です。

(ご参考)
松ヶ崎城の遺構(手賀沼と松ヶ崎城の歴史を考える会)
松ヶ崎城跡(柏市)

Nikon D5600 / AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED
AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR II


《 廢城散歩圖譜シリーズ・バックナンバー 》
その壱、風雲逆井城(茨城県坂東市)2013年4月27日
その弐、増尾城址再訪(千葉県柏市)2014年4月12日
その参、花輪城址(千葉県流山市)2014年4月20日
その四、雨と夏草の臼井城址(千葉県佐倉市)2014年8月23日
その五、小金城の在りし日を偲ぶ(千葉県松戸市)2014年12月7日
その六、中金杉城(千葉県松戸市)2014年12月7日
その七、行人台城行方不明(千葉県松戸市)2014年12月7日
その八、根木内城の復活(千葉県松戸市)2014年12月7日
その八 補遺、境根原合戦城跡を歩く(千葉県柏市)2014年12月7日
その八 補遺二、春の根木内城再訪(千葉県松戸市)2015年3月29日
その九、鰻遊、牛久城(茨城県牛久市)2015年4月18日
その十、前衛の前ヶ崎城(千葉県松戸市)2015年5月4日
その十一、消えた幸田城(千葉県松戸市)2015年5月6日
その十二、常陸小田城の苦闘(茨城県ひたち市)2018年11月20日
その十三、開かずの戸張城跡(千葉県柏市)2019年7月19日
その十四、佐倉城址を歩く(千葉県佐倉市)2021年2月3日 
※以後、折りに触れアップ予定。バックナンバーは改善のため、こっそり修正する場合があります。


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