【今週末はどこに行こう?】今週末行きたい 展覧会・イベント

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(関東地方・現代アート中心です。)

2017年 展覧会 BEST10 【美術館編】。

2018年01月01日 | アート・今年のBEST展覧会・作品
 2017年に拝見した展覧会のなかで個人的に印象的だった展示 Best10 をまとめてみました。
 
 2016年は、美術館とギャラリーを一緒のランキングにしていたのですが、今年は規模のちがいがあまりに偏りそうだったので、【美術館編】【ギャラリー・作品編】に分けました。
 
 
(なお、過去の「BEST展覧会」はこんな感じでした↓↓↓
 
 2013年:展覧会2013。(展覧会BEST3)
 2012年:展覧会2012。(展覧会BEST3)
 2011年:展覧会 2011。(展覧会BEST3) )
 
 
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【1位】
 
 
 
 まずは、市原湖畔美術館のあのユニークな形状の展示室をフルに活かした展示が面白かったです!
 そして、規則性が見つかりそうなのに裏切られたり、ピントが合いそうで合わなかったり、人工的な映像なのに自然現象を観察しているように感じられたり…と、なんだか ”自然”の中にある美しい秩序を抽出して、でも計算通りにはいかない乱雑な部分も再現されたような作品たちで、美しいけど思い通りにならないことにもやもやして、それでもなぜか幸せな気分になるような不思議な展覧会でした。
 
 
【2位】
 
 
 
 石川直樹さんの初の大規模個展ということで、これまでプロジェクトを一挙に振り返るような展示となっていて、見ごたえがありました!プロジェクト1つ1つが、自分には想像もつかないような壮大なプロジェクトでありながら、そこにドラマチックな誇張なく、ただ冷静な視線で映し出される写真作品も印象的でした。 
 見たことのない美しい風景に圧倒され、次はどんな世界が見られるんだろう?!と、わくわくしながら次の作品をたどって行くような楽しい展覧会だった一方で、様々な場所には、自分が ”普通” だと思っている(思い込んでいる)のとは全く違った風景や習慣があって、それは ”特殊” ではないということを、写真とテキストの双方から感じられる展覧会でした。
 
 
【3位】
 
 
 
 
 池田学さんの絵画は今までにも拝見したことがあって興味がありましたが、それは高橋コレクションやミヅマアートギャラリーなどでの、圧倒されるような大きな作品ばかりでした。こちらの展覧会では、それに至るまでの小さな作品群があり、そこからは超絶技巧的、だまし絵的、風刺的、絵巻的、ファンタジーアニメ的etc… といった作品の魅力が分解されて伝わってきて、それからそれらの魅力が全て盛り込まれた大きな作品を見ることがで、より作品世界に没入できるような展覧会でした。
 百貨店の催事場での小さな会場ながらボリュームもあって見応えのある展示でした。こちらを見て、佐賀や金沢での個展「池田学展 The Pen ー凝縮の宇宙ー」も足を運んでみれば良かったなぁ…>_< と、後悔してしまいました。
 
【4位】

 
 
 2014年に水戸芸術館で大規模な個展が開催され、その年の[個人的Best1展覧会] だったのですが、それからたったの3年後にさらに魅力的な新作を揃えての個展が開催されたことにまず驚きでした。
 鈴木康広さんの作品は、そのアイディアがユニークで印象に残ってしまいますが、よくよく見ると、「これ、仕組みはわかるけどどうやって作ってるんだろう?」とか、「仮に”こんな風だったら面白い!?”って思いついても、実際にそう見えるようなかたちにするのってすごく難しいんだろうなぁ…」なんて思えてくる作品があふれていました。ロンドンデザインビエンナーレで行われた展示もあり、見応えのある展覧会でした。
 
 
【5位】
 
 
 
 teamLabは、”アート”というよりもどんどん”エンターテインメント”寄りになっているのかもしれないなぁ… とも思いますが、それでも、やはり実際の展示を体験すると、忘れられない体験になりますね。例えば、”落ちてくる光のバーに触れると音が鳴って光が跳ね返る” といった通常ではありえない現象が何の説明もなく会場の鑑賞者に受け入れられてしまうこと、そして、後から考えると「あれってどんな技術でやっていたんだろう?」と思うようなことも、光と音楽の熱狂の中では”当然のこと”のように受け入れてしまうことが驚きの展示でした。「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。」という言葉が、メディアアート作品に対して引用されますが、その ”魔法” 的な、”不思議なことなのに疑わずに受け入れてしまうことができるような” 感覚が、この作品の中では実現していたように思えます。
 また、昼と夜と時間を分けてくれたことで、通常大人は観ることしかできない「未来の遊園地」エリアを体験できたのも嬉しい展示でした^ ^
 
 
【6位】
 
 
 2017年の展示スケジュールが発表されたときから楽しみにしていた展示でしたが、期待を裏切らない面白さでした!
 ブラックボックス化した技術じゃなくて、とてもアナログな方法でつくられる(でもすごく魅せることを計算されているのが伝わってくる)「ありえない世界」が、リアルでドキッとさせられる作品でいっぱいでした。
 森美術館という十分な広さのある会場で見られたのもとても良かったですし、「建物」などの大がかりな展示を、写真や模型だけではなく、実際に体験できるというのがやはり大きかったです。こちらはもう一度行きたいなと思います!
 
 
【7位】
 
 
 
 
 常設展示室で岡本太郎作品とコラボレーションしながらの展示というのがまずユニーク!そして、山口勝弘さんのメディアアートの先駆け的な作品から、現代までの作品までが展示されていて、そういえば過去のメディアアートの作品って”実物”を見れらる機会は多くないのですが、実際の作品を観ることでその当時の雰囲気に少し触れられたような気分になれる展覧会でした。
 とりわけ、岩井俊雄さんの「時間層II」は、ゾートロープの作品だけど、ストロボの代わりにブラウン管に映像を明滅させていて、その映像を鏡に写したものがディスプレイにもなっていて、スピーカーまで一体化したデバイスも美しくて。これが1985年の作品でしかも学生時代の作品?!と、とにかく衝撃で、この実物が見られただけでも本当に良かったなぁと思える展覧会でした。
 
 
【8位】
 
 
 
 
 正直、”アスリート”なんて文化系人間と交わるところがなくて興味もなく、実際の展示を見るまでは ”アスリート”と”デザイン”なんて全く関係ないと思ってました。
 でも展示の構成がとても面白くて、まず「驚異の部屋」で、様々なスポーツの記録を ”数値やテレビで見る”のと”目の前で実際の距離感を体験する”のとでは印象が全く違うのが衝撃だったし、素晴らしい記録を生み出す裏に「動き」や「コミュニケーション」のデザイン”の要素が含まれていることを教えられたり、見せ方次第で興味のなかったスポーツも魅力的に見えてくることに気づくことができる、面白い展示でした。
 
 
【9位】
 
 
 2017年も横浜や札幌、信濃大町など、様々な都市で大規模な芸術祭が開催され、わたしもそのうちのいくつかに足を運びました。そんな中、行けなかったものの「これは行きたかった〜…!」と思ったのが、宮城で開催された「リボーンアート・フェスティバル」でした。
 ワタリウム美術館での展示は作品の一部だけでしたが、それでも面白い作品が多く、楽しむことができました。でも最後に記録映像を見ると、同じ作品でも置かれる場所の雰囲気やボリュームが、美術館と実際の会場では全然違って、「あぁ、現地で見たかったなぁ…!!」と行かなかったことを後悔してしまう展覧会でした。
 ただ、行ったら行ったで全部まわりきれなくて悔しい思いをしそうなんですけどね^_^; ”芸術祭まわりきれない問題”は難しいですね…
 
 
【10位】
 
 
 2017年は、国立新美術館での大規模個展「草間彌生 わが永遠の魂」(国立新美術館)も 大規模で見ごたえがあったし、草間彌生さんの故郷・松本で拝見した「草間彌生 魂のおきどころ」(松本市美術館)では、貴重な作品が地方美術館のコレクションとして収蔵されているのが印象的でしたが、草間彌生さんの展覧会の中で個人的にもっとも印象的だったのがこちらの展示でした。
 歌舞練場の広い空間に、草間彌生さんの作品が初期のものから多く展示されていて、それをゆっくり鑑賞できるというのが贅沢だった点で、「フォーエバー現代美術館コレクション展」を選びました。そして、個人コレクションながら、草間彌生さんの版画の95%を所有している点なども素晴らしく、個人の”コレクション”の良さを感じられる展覧会でもありました。



その他に良かったのは…
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あと、
もとても良かったのですが、まだ十分に見られていないので、こちらは2018年に取っておきたいと思います^ ^
 
 
 
【ギャラリー・作品編】は次の記事で!
 

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